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第9章 いつもより羽目を外した気がするの
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しおりを挟む火の魔石(小)と風の魔石(中)を混ぜ合わせて魔力を注ぐと温風のドライヤーになるのは診療所にて実践済みなのです。
なんか土属性の力で新たな茶色っぽい石が出来上がったんだよね。
あ、もしかして風の魔石を使えばロケット的な感じでトロッコを動かせるんじゃね?
電気の代わりは要らなそうなことに気づき、お父さんの鑑定している石を見つめた。
どうしよう、今さら要らないなんて言えない──。
「ルカ。一応、これが雷系だよ」
手渡されたものは大小様々なサイズがたくさんありましたが、お母さんを抜いた竹海家はそれぞれがその石をもって思案しているとパパに首根っこを捕まれてまたしても抱っこされた。
俺、小動物か何かなの? 抱っこされまくって歩いてない気がするんですけど、気のせいですかねぇ……。
「ルカ? お前はまた何をするつもりなのかな? まずやらかす前にパパに説明! あとグッちゃん? お前はお兄ちゃんで長男なんだから報告、連絡、相談をしっかりしなさい! もちろんアイル、ヤトもだよ!」
ねぇ、俺は? あ、俺は説明しろって言われてたか……。
しかもやらかす前提でしたねぇ……うーん。
いや、でも、報連相の言われてないよ? ねぇ、俺はぁ~っ?
「はーい。パパさん、父さんがストレスでエロいの大放出してた~……」
「はーい、了解でーす。ゼツさんの奥方様も娘さんも勝手に誘惑されかけてたらしいわよ~……」
あれ? なんか今、バキッて音がしたよね。
何故か皆一人の男を注視していて、それは渦中のゼツさんその人でした。
…………ゼツさん、手に持ってるの俗にいう暗器ってやつでは?
「妻がなんだって?」
「だ、大丈夫よ? 父さんのエロいのに当てられて気絶だから」
いや、なんというかそれだけでも浮気という輩はいるような気が……。
それでも真っ二つに折れたクナイの様なものに皆が釘付けなんですけど。
影のものってみんな持ってるのかな。
おぉ! やっぱり忍者みたいでカッコいい!
「ルカ、ゼツが暴れないように抱っこされてなさい」
パパがそう言って床に下ろして行けと言うのでトコトコとゼツさんの側まで来たがどこを見てるんでしょうね、この人。
仕方ないので袖をグイグイと引っ張ると我に返ったのか俺に気づいてくれたので両手をあげて「抱っこ~っ!」とねだればデレデレしたいつもの彼に戻って抱っこしてくれた。
あ、ゼノさんいわく孫を可愛がるお祖父ちゃん状態に戻った。
「うちのルーちゃんはさすがの真っ白様だわ」
「存在自体が浄化作用とか流石だよなぁ」
黙々と魔石を手にとっている兄達にゼノさんが加わった。
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