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第8章 戻ってきた日常……?
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しおりを挟む「パパ。あのね? 前から何度も言おう、言おうとは思ってたんだけどね。確かにパパから見たら背の低さもあって僕は幼いのかもしれないけど、いや年齢からしても幼いとは自分でもちゃんと思ってるよ。でもね、僕はこの身長の低さであっても一応は13歳の男の子なんだよ?」
更に言えば13歳(仮)だけど。
王都でこの世界での初めての誕生日が来たけど、その時は年もとらなければ(仮)も消えなかったけども!
体は永遠の13歳とか精神的に痛すぎて遠慮したい。
すぐにでも謎を解明したい。
「13……? え、あ、あぁ……。すまないね。どうしてもルカを可愛がりたくなってしまってね。それにルカを見てるとグッちゃんの幼い頃を思い出すと言うか、9歳くらいの頃を思い出してしまってねぇ……」
え、今なんと仰いましたか? 9歳? え、9歳とか言った?
なにそれ、俺の背丈で9歳とか背が高くない?
俺、背の順はずーっと先頭でしたけどっ!?
ズルくね? 狡くね? グレン兄さん、ズルくね?
いや、羨ましい。足して2で割ったら平均じゃね?
てか俺、王都よりも更に縮んだの?
そう言えば最近、服がブカブカに感じてたけどそれは忙しすぎて痩せただけじゃなかったのっ!?
「あれ? ルカ? ルカ?」
「パパ。ねぇ、このローラ達がリメイクしてくれた服は元はと言えばグレン兄さんの9歳の時の服なの?」
「え? あ、うん……たぶん……。その時代の──と言うか特にグッちゃんが着ていたデザインはかなり特徴的だからね……」
気まずそうに言われた言葉に俺はかなりショックを受けたのは言うまでもない。
俺、本当に何歳なんだろう?
そもそもどうして年齢に(仮)がついてるんだろう?
てかなんで成長どころか退化してるんだろう?
どなたか俺の17歳の時の体を返してくれませんかね……。
「9歳……。9歳。………………9歳かぁ……。9…………」
あぁ、この現実はマジで悲しすぎる。悲しすぎるし、悔しすぎる。
俺だって好きでこんなちびっこ体型してるわけじゃないし!
13歳って言うのもそもそもはグレン兄さんが書類に13歳って書いたからだし──ってやっぱりグレン兄さんがいけないんじゃね?
しょぼーんとしていたらパパも申し訳なく思ったのか、それともやってしまったと言う心境なのか……。
無言ですが頭を撫でて慰めてくれました。
4歳も年下の子(グレン兄さんだけども)と同じ背丈……。
俺さ? 誕生日が来たら14歳(仮)になると言うことは中二でしょ? 小三、小四と同じ背丈とか……。
それってマジでどうなの!?
あ、でもグレン兄さんは外人枠だから背の低い日本人と一緒にするのはやめよう。
うんうん、グレン兄さんは外人さんだから背が高いのは仕方ない。仕方ないよね? うん、仕方ないよ! (自己暗示中)
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