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第8章 戻ってきた日常……?
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しおりを挟む「あのな、ルカ。この争いの半分はお前のせいだと思うぞ?」
「……というか、僕の味方が少なくなった所を狙って大勢で潰しに来た輩にベタな反応してあげる必要はあるの? そもそも一人で訴えられないからってやることがいちいち大人げないと言うか器が極小だなぁ~くらいにしか感じないけど?」
そもそもこれ見よがしに馬の骨とか、付け上がるな! とか喚く時点でここにいる俺を潰しに来た人全員が同じことを思ってると思うんだけど?
その他にもパパが犯人探ししてる間に俺が思ってることをベラベラ話していたら部屋はいつのまにか静かだった。
でも気にしない。あえて気づかないで思ってること言っちゃいます!
だって俺、付け上がった馬の骨だもの!
「しかもさ、王都から帰ってきた人たちに仕事を与えようと言うか割り振らなかったこの人達こそが諸悪の原因でしょ? 手が空いてるのだから仕事を頼んだ俺は悪くないと思うんだよね」
「あ、あの、ルカ?」
「自分達がやって来たことの自業自得なのに罪を僕に投げつけると言うか擦り付けるのはいい年した大人がすることなのかなぁ。それにしたってほんとやることが子供みたいだよねぇ。いや、子供の方が賢いかもしれないよね! あ、そうか! これが反面教師ってやつなのかな? だいたい僕を目の敵のようにしてる人に誰が仕事を頼むと思うのよ? まだまだ一般には秘密にしておきたいことばかりなのに確実にバラすだろう信用できない人を率先して側に置くと思う? そんなバカな奴、この世にいるの?」
おや、ゼノさんは反論を諦めましたか……。
遠い国へ旅立とうとしてるみたいで反応がいまいち薄くなってしまった。
相槌のように「うんうん……」「あー」「へぇー」「そーなんだー」みたいに感情の起伏がありませんよ?
「そう言えば面白いことをついこの間、廊下で大声で話してるのを聞いたよ? グレン兄さんについていた従者見習いに嫉妬した僕がパパに言って追い出したんだって? ぶはっ、笑いこらえるのつらかったわ。人を見る目というか判断できない侍女や侍従なんて果たしてどこに使い道あるのかなぁ~……。ましてや廊下でわざとらしく大声で話してる時点でまずは失格だよね?」
「ルカ、鬱憤がたまってるのは良くわかったからちょっと静かにね」
パパを見ればちょっと老け込んでました。
あら、俺のストレス発散をやり過ぎたかしら……。
お茶をミリアムに頼むとローラがパパと俺に出してくれたので優雅に飲み始めるとパパは頭を抱えていた。
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