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第7章 ○○ストーリーは突然に

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「ね、ねぇ……、姉に兄? もしかしてだけどぉ~……。本気まじでもしかしてなんだけど……。さっきパパたちに報告してた襲ってきた若い男女2名ってさ──と言うか今現在も中で暴れてるらしい報告の人物達ってお父さんとお母さんなんじゃ……」

 俺たちにとっては何歳の姿でもお父さんとお母さんなんだけど、他人からしたらただの若者だよね。
 俺の言葉に姉と兄もじーっと城を見つめていた。

「え、えーっと、確かに昼間の時間帯にお母さん達に想定外の場所で餌を捕まえたわよ~っ! って報告のメールをしちゃったから可能性はなくないわね。……というか、むしろ可能性は大ね」
「あぁ、そうだな。可能性は大と言うよりも確実とも言えるな。しかもなんつーの? あの二人、ぶっちゃけ異常かと思うくらいに過保護だし? この世界はこの時間帯はもう門を閉める時間で、外を出歩かないのが常識だしなぁ……」
「確かに過保護よね……。ルーちゃんが死んで、ヤトが死んだ時は私は中学生のような門限ができたものね……」

 マジか……と思った瞬間、なぜだか城の中(にいるっぽい人)の事を考えてしまった俺達3人は「入りたくない」「帰りたくない」と言う表情をしていたらしく、それをガン見していたゼツさんが爆笑していた。
 シリアスな場面で笑えるこの人はやっぱり大物ってことなのかな。
 まぁ、何て言うか笑い上戸とはいえ仕事中は冷静沈着と言うか確かに肝は据わってると思うけどさ? さすがは影。さすがは忍者。
 あ、もしかしてお父さん達の怖さをなめてるってことなのかな?

 それは考えを改めた方がいい──いや、恐ろしいのぉ!

「あははは! ルカ君はウィッグで髪の色が違うけどそうしてるとやっぱり姉弟なんだね、そっくりだよ? 君達……ぶふぁっ!」 

 いままで笑うのを我慢していたのか思う存分笑いだした。
 だがそれをスルーして俺達は互いに目を合わせてどうするか相談していた。
 どうすれば一番楽というか最善なのか。
 まぁ、遅くなってごめんなさい! をしないことにはなにも始まらないのだけども──。

「パパさん、ちょっとあとは頼んだ! てかなるべく早めに餌を起こさずに持ってきて! 兄さんは俺達をダッシュで案内して! 全速力でいくよ! ルー! 来いっ!」
「はーい!」

 俺は兄の背中に飛び付いて腰にちゃんと足を回して落ちないようにしがみついた。
 そしてグレン兄さんは驚きつつもなかなかの早さで案内していた。
 まぁ、俗に謁見室と言われる部屋は基本的には分かりやすい場所にある。玄関入ったらんだけどね……。
 グレン兄さんがいることで命令により近くの騎士達が壁へ即座に移動し、扉も開けてくれた。
 雪崩れ込むように中へ突き進むと部屋は恐ろしいものだった。

「あぁ……。愛、夜都、瑠架、お帰り。随分と遅かったねぇ」

 お父さんはどんな原理なのか不明だけど、トロリとした何かが体に絡み付くようなまとわりつくような視線をぶつけながら静かに言うと、何故なのか……。
 部屋にいた騎士達は心身ともにボロボロなのだが、かなり精神というか性的に何かがキたらしく前屈みで這うようにしながら意識のあるが逃げていった。


 お……おおぉ……! エ、ロ、魔、神、降っ臨っ!




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