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第8章 戻ってきた日常……?
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しおりを挟む「うーん、うーん……。お腹痛い。痛すぎる……。毎日、毎日をそれなりに緊張して生活してたからストレスで生理不順だったのは判る。判るけど、それが急に治ったのか……? そして痛みが数ヵ月分まとめてきたのかと聞きたいくらいに痛すぎる……」
はっ! 回想しすぎて姉の生理痛をすっかり忘れてたよ。
てか緊張はそれなりにしてたんだね……。
その痛み、本当に生理痛なのか? と聞きたくなるけど我慢、我慢。
「それにしたって、現代日本人が作った世界の癖になんで生理用品がねぇんだよぉ……。ナプキンくらい想定しとけやぁ~!」
あー、そう言えばサラシみたいなのをオムツみたいに巻き付けて血をどうにか外に見せないようにするだけなんだっけ?
「愛流、腹が痛いのを紛らす為とは言え独り言が凄いな……。てかお前、経血カップを持ってんじゃねぇの? いつなるかわからねぇからって持ち歩いてたじゃん? 無いなら作れば良くね? シリコンだろ? 使ってたんならイメージでなんとかなるだろ……」
「おい、夜都。あれを処女の体に使えると本気で思ってんのか?」
あ、姉は処女なんですね……。
確かに高校生の時は男の影が全くなかったもんね……。
んでそのなんちゃらカップとかいうのは処女の体では使うのに抵抗があるものなんですね?
何て言うか俺は年々耳年増というか耳がダンボになっていく気がします。
どんなものでも情報は大事だと思うの……。
「お前達、好奇心旺盛なルカの聞こえるところでそんな話は止めなさい」
え、俺は別に気にならないですけど?
知識として知っててもいいじゃない……。
そんなことを思っていたら姉と兄が即座に会話をやめて違う話をしていた。
ちっ! お父さんめぇ~っ!
うーん、でも生理痛かぁ……。なんか良いものないかなぁ……。
と、読んでる本のページをめくって現実逃避をしていた。
「あ、これ……。えーっと、そんなに痛いなら効くかどうかはわからないけど芍薬甘草湯でも飲む? 僕、持ってるよ?」
俺が首をかしげてそう言うと兄は俺の読んでいた本を取り上げてそのページを読んでいた。
「へぇ? 足がつったとか以外にも効くんだな、あれ……」
実は今読んでる本は兄が前にお供えものとしていただいたらしい漢方薬の本なのです。
伯父たん、便利な本をありあとー! とても役に立ってます!!
「「飲むっ!」」
出してあげると即座に姉とお母さんは水でごくごく飲み、二人は肩を寄せあってソファーでぐったりし、そのまま昼寝に入りました。
まぁ、寝てる間は痛みを感じないと良いなぁ……。
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