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第7章 ○○ストーリーは突然に
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しおりを挟む「……ルー、急に不機嫌になったな……。どうした?」
兄に抱っこされて端の方に移動させられる時に側にいたグレン兄さんも巻き込まれて一緒に移動させれていた。
現在、兄と俺、グレン兄さんの3人で兄の作った壁の中。
「ルカ? どうしました?」
「ルー? 思ってることすべて兄ちゃん達に言ってみな?」
グレン兄さんに背中を優しく撫でられ、兄に頭をグシャッと撫でられた。
言ってもいいのかな……。こんな子供じみたこと……。
絶対に呆れられちゃうよね……。
目の前にいる人の命より自分の聖魔法の割合が高くて、家族なのに仲間はずれ感が強くて嫌だなんて器がちっちゃすぎるよね……。
「ルカ、今思っていることを言ってくれないと私もヤトも何も出来ないのですよ?」
「ルー? ルーが何を言っても怒ったり、呆れたり、見放したり、お前の嫌がることは絶対にしないから兄ちゃん達に言ってみな? お前は体のわりに色んなものを抱え込んだり溜め込みすぎなんだよ……。だから兄ちゃん達に思ってることは全部言ってみな?」
何だか優しく言われてるけど、それってどうなんだろうか……。秘密は持つなってこと?
うーん、人には言えないものを抱え込んで、言ってもいいものは吐露しろって言いたいのかな……。
あぁ、でもそうか……。一人で思っていても実現できないものは人に頼らないと無理なものもあるよね。
例えばマライアさん達のこれからの事とか……。
でもそれらと俺の感情は一緒にしちゃっていいのかな……。
ダメな気がするんだけど……。
俺が困っているのを察したのか兄がため息をついて、俺の頭から手を離して目をじっと見つめていた。
「ルー? まずは頭の中で仕分けしよう? まず一つ目は誰にも言えない、墓まで持っていく秘密」
つまりは他人には蔑視されると言うか蔑まれるであろう、グレン兄さんと兄を恋愛対象として好きなこと……とかかな?
うん、これは立派な二股宣言だもんね……。
誰にも言えないよね、こんな浮気性みたいなのなんてさ──。
「二つ目、自分一人では解決しないもので、その中でも現実として自分では払いきれない金や労力が必要になる場合」
さっきも思ったけど俺には力がないからマライアさん達の事はパパに頼らないと無理だよね。
それに知恵も何もかもが足りないからグレン兄さんや兄、お父さんやゼツさん達に頼らざるを得ない。
これは時期を見て話さないといけないとは思ってる。
「三つ目、自分では解決出来ないけど自分以外の人の意見で解決するもの。もしくは聞いてもらうだけで心が楽になるもの」
うーん? もしかしてさっきの俺のモヤモヤはここには入るのかな? いや、でもなぁ……。
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