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第7章 ○○ストーリーは突然に
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しおりを挟む閉じ込められてから時間としてはたぶんそんなに経ってないと思うんだけど、なかなか解放してくれないので暇になった俺はグレン兄さんのお膝抱っこで、この世界ではかなり高価だという図鑑(植物)を見ていた。
「あ、コレ、欲しいなぁ……。水が綺麗なら確実に育てられそうなんだよね……。山の湧き水とか、雪溶け水で育てたり……。もしくは水魔法で育てたりも出来そう……」
「うーん、やっぱりルカが欲しがるのは雑草の類いなんですね……」
えー? マジか……。ハーブというか香りの強い香草とかはもしかしてこの世界では全て雑草なのかな……。
でもなぁ、俺が今さっき欲しいなって呟いちゃったのはクレソンなんだよね……。
あ、でもクレソンって日本では繁殖力の強い外来植物だから駆除対象でもあるんだっけ?
つまりは他の領地から運んできたら外来種で在来種を脅かすかもしれないのか……。
雑草(じゃないけど)パワー恐るべし!
んでもってなんだっけ? 他の場所から持ってきて生息するのを国内外来種って言うんだっけ? うーん、うろ覚え!
でも、そうか……。クレソン含めてハーブ類は取扱注意ってことなんだね? ──と、なると地下で区画分けして根っ子が侵食しないように厳重に管理するしかないかもなぁ……。
でもでも、クレソンのサラダもしくはお浸し、炒め物にスープ……。
あ~っ! なんだか急にお腹がすいたぁ~っ! 食べたいなぁ、食べたいよぉ~っ!
……って、あ……脳内で思ってるとすぐに脱線しちゃうなぁ……。
でもさ、ご飯事情が乏しいのがいけないよね……。
油がなかったんだから仕方ないけどさ?
ラード、この世界に来て早々に作っちゃったもんなぁ……。
そもそも肉を焼いた後にフライパンと言うか鍋を見て、この透明なのはなんだ? とか思わなかったのだろうか……。
あ、手掴み文化だから焼くとかそんな技術なかったわ……。
どちらかと言えば煮るオンリー的な?
でもさ、スープに浮かぶ油とかさ? 油は身近にあったと思うんだけどなんでなかったんだろね……って、えーっと、なんだっけ? あぁ、そうそう、ハーブ=雑草っていう何とも理解不能な扱いの話だったよね……。
何て言うか畑でとれる草は野菜だけど、それ以外は雑草って事なのかなぁ……。
もしかしてだけど、もしかしてだけど、野草=雑草ってこと?
えー? マジか……。何度も言っちゃうけどマジか……。
でも野に生えているのは野菜、山なら山菜って言われるんじゃなかったっけ? つまりは野菜も野草……。
というか、その理論だと全て雑草になってしまう!
あー、そっかそっか、そうだよね! そりゃぁ、料理が発展しないのもわかる気がしてきたよね。
畑以外は雑草なんだもの……。
もしかしてそんな知識を持つ人は開発グループのメンバーにはいなかったのか?
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