クソゲーの異世界で俺、どうしたらいいんですか？

第７章 ○○ストーリーは突然に

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　またもや現実逃避しながら神経衰弱をジーっと見つめていると、あっという間に終えてしまい、振り返ったときに目が合ったゼツさんはニコリと優しく笑うなり俺を抱っこして頭を撫でた。
　そして彼女たちに「靴は自分の靴があったらそれを履くなり、なければ履けるものをとりあえず履いてくれ」と言うと俺を抱っこしたままパパ達のところに戻った。

　そうだった！　あの人達にシチューを出してあげないとね！
　あと、冬だしスゲー寒いから毛布とか？

【ルカー？　前に大量にゲットしたオークの革が良い感じになめし革なったみたいだよ～っ！　あとオークの硬い毛だけど毛皮もあるらしいよ？　狼のは毛が柔らかくて温かいけど貴族でも中々手を出せない高級品だから渡すのはやめようね？】

　辞書るの声に思わず本革に毛皮！　と脳内で叫んだのは仕方ない。
　ちなみに狼は西の森散策の時のやつらしい。
　ただ、アレ、本当に狼なのかな……。
　日本にいた時に見た図鑑というか、まぁ……想像？　よりもかなり大きかったんたけど……。
　毛皮を広げたらシングルベットサイズなんじゃね？　と思わないでもない。
　貴族でも中々手を出せないほどの高級品ならそれはこの場に出すべきじゃないよね。
　とにかく大量にあるのはオークの皮みたいだからソレを出すべきなのは理解した。
　オークってお腹出てて、パパ四～六人分の大きさと言うか太さだから女の人一人くらい軽く包めるサイズ。
　あー、でもオークの被害にあった人をオークの革で防寒させるのって何かしらのハラスメントになるんじゃないか？
　いや、でも豚……じゃなかったオーク革は風を通さないはずだし……。
　風呂上がりの彼女たちの事を思えば少しでも温かい方が確実にいいよね？
　女性は冷えやすいものらしいし、しかも薬がほぼ無いに等しいこの世界で風邪ひかれて死なれても困るし……。
　俺は迷った末にオークの革をたくさん出した。
　あれ？　一点止めのマント風にしてある？

【オークの牙を削ってボタン代わりにしたってさ……。しかも必要になるのかはわからないけどフ・クセイが暇潰しに革を大量にコピーしてたっぽいよ？】

　おぉ！　組立隊の皆さん、そしてフ・クセイさんもありがとう！

　うわぁ、でもマジかぁ！　すっごいな、組立隊の先読み能力！
　恐る恐る出てきた彼女たちに革を渡し、寒いから身に付けるように言うとグレン兄さんとお風呂を壊しにいった。
　うーん、あのオークの革ってオリバーに襲来した時のかなぁ。
　とりあえず、今回のも大量にゲットしてたっぽいし、役に立つなら根絶やしにしなくても良いかな？
　ベーコンになるし、食料と思えば……。
　でも去勢はしたい。もしくはオークにメスが現れるの希望。

「ルカ、水は消しましたよ？」
「はーい」

　一瞬で風呂やら台に壁等々を消すと兄さんに抱っこされた。
　うーん、この世界の人はもしや子供は歩かせないとか言うルールでもあるのだろうか……。
　いや、でも抱っこばかりしてたら足の筋肉が育たなくねぇか？　とか思わなくもない。

「ねぇ、ねぇ、兄さん。オークの皮……革？　って種類あるの？」
「種類ですか？　えーっと、ルカの言う種類とはどういう意味です？　部位？　産地？　オークの職業？」
「んーとね、職業！」

　そう言うと色味が若干ちがうのだと教えてくれた。