クソゲーの異世界で俺、どうしたらいいんですか？

第７章 ○○ストーリーは突然に

３

　……あれ？　このキノコはなんだろうな？
　安全になったこの場所で今度は採取タイム。
　久しぶりのせいかマップルさんが張り切ってくれてますの。
　でも取れと言ってるんだから食べれるんだろうな……。
　……それ、プチっとな？

【パンパカパーン！　目覚めも遅く、しかも綺麗に隠れたせいで収穫されなかったやさぐれ気味のポルチーニ茸をゲットしました】

　マジか！　この森で残ってるやさぐれさんをゲットせねば！
　ポルチーニ！　バターソテーとかパスタの具として食べたい！

「木の子っの子～のコ、元気の子～」

　歌を歌いながら矢印で案内されたキノコを全てカゴに納める。
　ずんずんと先を進めばモンスターにぶち当たる。
　そしてミドリちゃんでなぎ払う。
　中々良いサイクルが出来ている気がするんだ。
　でもさ？　ミドリちゃんがモンスターを殺れば殺るほど刀がツヤツヤ、ピカピカしてるのよなぁ……。

【ルカ、ミドリとマップルが今日は楽しいって言ってるからとことん付き合ってあげてね～】

　と辞書るがそう言った。
　なんと言うか、語尾に（笑）とかつけられた感じ。
　とりあえず俺も楽しいから帰ると言われるまでは楽しむかな……って、遠くにオーク発見したぁ！
　ミドリちゃんを鞘から抜くとオートでターゲットに向かって走っていく。
　相手が反応する前に人間で言う肝臓辺りをひとつき。
　あー、急所狙いかぁ～……なんて思いつつミドリちゃんのヒャッハーな時間は続く。


　　　◆


「まさかコロニーがあるとは思いませんでしたね……」
「あぁ……。まさか勢揃いした大所帯のコロニーとはな……」

　あのオークさんは偵察部隊だったらしくて、逃げた仲間を追ったらコロニーにぶち当たりました。
　オークのキング、ジェネラル、アーチャー、メイジ、無印。
　豪華特典つきみたいなコロニーでした。
　パパ達の話によれば、メスがいないのは人間のメスを母体にして増えるとされているそうだ。
　生まれた子供は100%男で、オークにはメスの個体は居ないとされているそうな……。

　同じ種族のメスの個体がいないとかスゲー傍迷惑！

　てか生まれるものは全てオークで生まれるとか逆にスゲーのな！　と思っていたらどうやら人間に近い個体もいるらしく、しかしながらそれらは母親と同じメスではないので子を生むための道具などではなく、食用もしくは性処理として扱われるのではないかと何とも言えない顔をしたゼツさんに言われた。
　うーんと、つまりは保存食？　とパパ達に聞けば皆に苦々しく頷かれて俺はオークと出会ったら逃がすことなく、根絶やしにしようと心に誓った。