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第6章 (仮)異世界で開催!超会議(嘘です)!!

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「それでヤッくんは?」
「俺? 俺はさ、アイツに刺されて──。目を開けたらこの世界に生まれてた。つまりは転生ってヤツかな。父さん達と一緒にやって来た王子の弟として生まれたんだよ」

 と、対して面白味のない話を淡々とするものだからさらに面白くなく、すぐに終了した。
 仕方ないか、兄はすぐ上の兄からのセクハラから身を守る時だけしか生き生きとしてなかったみたいだし?
 やる気なし王子生活だったんだもんなぁ~……。

「なるほど、弟は銀色の綺麗な髪をしてるって言っていたけど、髪を黒くした理由は王子生活からおさらばしたかったのね? あのクソ王子……。うちの子に何しようとしてんのよ! ヤッくんはるーちゃんが生まれてからずっとゾッコンラブだってのよ!」

 入る隙間なんか一ミリもあるかっての! と、お母さんがブツブツ言うと姉は「その通りよ! ナノレベルの隙間すらないわっ!」と言いながら大きく頷いていた。
 ナノレベル……。何て言うか、二人ともブレ無いね~……。

「父さん。父さん達はどうしてここに? まぁ、確実に召喚されたからだとは思うんだけど……」

 あれ? 兄はお父さんに聞くんだ? と思ったけどもお母さんと姉は第三王子をボッコボコ作戦に夢中みたいだ。
 うん、もっとやれ! そう思ったので俺は止めることはなくお父さんの話を待つことにした。

「そうだなぁ、何から話すべきなのかな……。召喚されてからの行動でいいかな?」
「とりあえずは……。でも一応把握はしたいからこっちに来る直前からそれなりに詳しくお願い」

 わかったとお父さんが言うとジャンヌさんも姉たちを放置してこちらの話に耳を傾けていた。

 あの日、愛流の運転でお前達の墓参りに行ったんだ──と言うところから話は始まった。


   ◆


「お昼ご飯は何処で食べようかしらね……。お父さんは何が食べたい?」
「うーん、今日はお母さんが食べたいジャンルで構わないよ。樹里が決めたら良いよ」

 と、決定権を妻に与えると彼女は何にしようかと悩み始めた。
 俺は運転してくれている愛流に声を変えようと前方に視線を戻すと愛流が悲鳴に近い声で「ちょ! あのガキ何してんのっ!?」と……。
 それは一瞬のことで、俺の意識は暗転した。
 後々、愛流に聞いたら自殺なのかわからないけど反対車線の歩道から女子高生が飛び出し、それを避けるように自動運転のトラックは彼女がセンサーに入るも間に合わず、その子を轢いたらしい。
 いや、轢くと言うよりもぶつかり、吹き飛んだその子はうちの車に直撃。
 しかもセンサーによる急ブレーキによって停止したトラックが積み荷も含めてバランスを崩して横転し、そのままうちの車にぶつかって、尚且つ後ろからまたもや急ブレーキによって横転したバイクや車がぶつかる何とも奇妙な玉突きで俺たち三人は死んだらしい。






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