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第5章 引っ越した報告してないけど、まぁ~いっか。
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しおりを挟む大きさはかなり小さめだけど、いや、極小の時点で疑問なのかもわからないのだが、疑問に思っていたことを聞いてみればゼノさんが帝国は平地に出るモンスターは比較的弱いことを教えてくれた。
平地でも森の奥地や山などに強いモンスターがいるらしく、首都を中心に外へ行くほど強くなる傾向だそうだ。
何て言うかこの国と真逆なんだね……。
この国は王都を中心にモンスターが強くなるもんね……。
その点で言えば辺境伯はモンスターが弱いので相手の国を監視すると言う本来の仕事に力を入れられると言う利点はある。
うーん? 何て言うかその言葉通りならこの国の騎士の方が帝国の騎士よりも強いんじゃないのかと思うんだけど……。
そんなことを思った俺はどうやら口に出していたらしく、兄にお爺ちゃんのような優しい目で見つめられていた。
まぁ、ゼノさんとジェラールさんも似たような目だったけど……。
そしてそれを聞いていたからゼノさんがそう思うのは当たり前なんだけど、よくよく思い出してみろと言われた。
一番モンスター討伐をしていた部隊がどこだったかと──。
あー、今や無くなってしまった第四騎士団が多かったかぁ……。
そしてこの国の猛者達が集まる最強な……。
んで、その猛者達はグレン兄さんを慕ってこの領地に集結中ーーって、国建ち上げたらある意味最強?
……そんな考えにぶち当たったが、やっぱり個人的には大事なことではなかったから本気でどうでもいい。
ただ、なんと言いますか、現在パパの息子でいる以上覚えておかないといけない事柄のようなのだ。
…………って、あれ?
「ね、ねぇ~……。えっと、あ、兄? もしかしてさ、この領地がガルシア領地と合併して小国になったら俺も兄も養子とはいえ身分は王子ってことになるの? ……かな?」
そんな質問をしたら部屋は一気に冷えきった。
以前、軽々と建ち上げちゃえ! と言ったが自分の身分とか全く気にしてなかった。
兄も同じだったのかポツリとそう言われてみれば確かにそうだなぁ……と呟いたことでゼノさんとジェラールさんが更に呆れた顔をしていた。
え、俺、王子になるのっ? 絶対にヤダ!
「お前らそれはさすがに今更な台詞じゃねぇか?」
「あの日、間髪入れずに建ち上げちゃえ! ……と即答したわりにはまさかの考えなしですか」
と呆れた様な二人に俺と兄はなにも言えず口を閉ざすしかない。
そもそも一般庶民と言う意識しか持っていなかった。
パパの養子になってからヨハン達にルカ様は伯爵家の坊っちゃんなのを自覚してと何度も言われた。
何度も言われたがやはり庶民感覚のままだったのは言うまでもない。
強いて言うなら庶民(現代日本人)のままだった。
あはは、オムライスとかいっぱい作っちゃってパパ達に迷惑と言うか実際のところ頭がパンクする寸前だったような気もする。
脳内でハレーション。悪影響になってないといいなぁ……。
いや、この世界の食事がくそ不味いんだから既に悪影響おこしてるか……。
パパ、ママ、グレン兄さん。ヨハン達……。
マジ、ごめーん!
………………よし、脳内で大声で土下座して謝ったから良しとしよう。
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