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第3章 事前の準備は必須です
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しおりを挟む「ルカ、ここから森を突き抜ける長さの隠し通路ってどうやって? しかも馬車が通れるサイズって隠せるものでは到底無理なサイズだろう? さすがにそれは魔法を使ったとしてもまず家があるし、それに城壁だってあるだろう? 更には森の木々とか色んなものでさすがに無理じゃないかなぁ……」
「大丈夫です。隠せる方法が1つだけあるのです」
こんな会話をしてると実感するけどさ、本当に現代的要素が1つもないんだなぁ……。
ゲームの開発チームも少しは暮らしとかに便利な機能作ればいいのに……。
役立たずめ!
「パパの言うことはもっともですが、隠し通路は地下に潜る形になります。僕の住んでた国ではそれを地下トンネルと言う技法になりまして、安全性は保証します。ただ地下なので日が入らないために暗いのでパパやママ、グレン兄さんにライトを使ってもらう事になりますね……」
「ライトくらいはこちらは全く構わないけれど、それにしたって地下に……? トンネル? 本当にそれは安心と言うか、大丈夫なのかい?」
「心配なら明日、誰もいないところで兄にそうだなぁ……。『地下鉄のトンネルって安全なの?』って聞いてみてください」
俺のイメージは東京に蜘蛛の巣と言うか、網目と言うか……。
道路の下に作らないといけないからごちゃごちゃした感じの地下鉄トンネルだし……。
もちろん岩盤とか色々考えて作る予定ですよ。
何にしても作るのは時間掛かるけど魔法だから消すのは一瞬なのよなぁ……。
◆
翌日、早速パパが兄のところへ行って質問し、安心を得たところで城から出たらうちにしばらく滞在して旅支度をしてはどうかと打診すると俺が先に手紙と作戦を書いておいたので快く受け入れてくれた。
その日、兄の手紙には細かいルートやトンネルの大きさなど書かれたものが送られてきた。
あと、演技とは思えないほどにパパにめっちゃ怒られたらしくて、少し凹んでた。
まぁ、パパは元は王族を守る第一騎士団の副団長様ですし?
箱入りの坊っちゃんが旅とかふざけんな! は合ってると思うけど、俺の案だったので兄に手紙で『ゴメンね?』と素直に謝っておきました。
細かいルートなどに関しては森を出た場所に出口を作ると馬が坂が急で上がらないだろうから少し先の何もない野原に出る様にすること等、かなり詳細で前に作った広場は本来兄がこの日のために用意していたひとつだったことが判明した。
俺と同じようにモンスターに遭わないようにトンネルを作りながら森の中を進む予定だったらしい。広場は休憩所。
意味のないものにしてしまったが個人的には結構貴重な木材がたくさん手に入ったからま、いっか!
この家から出口予定まで約25000メートル。森が大体15000メートル。
馬車が時速8キロで考えると真っ直ぐに移動するから3時間くらいかな?
うん、迂回路から考えると時間も距離も大分違うかもしれない。
その事を踏まえて我が家は兄の新たな門出。別名追放と共に領地へ引き上げる事になった。
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