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第2章 新生活スタート
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しおりを挟むねぇ、辞書る~っ!
【はいはい? なんざんしょ?】
あのさ? 俺さぁ、この世界でマジなにしたらいいの?
ゼノさんの過去イベぶっ壊した手前、言って良いのか迷うけどさ?
本編通りに進めなくて本当によかったの?
【良いんだよ? ダメだったらそもそも俺が行けというわけないでしょ?】
……言われてみれば確かに!
うーん、ダメでないのならそれは安心だけどさぁ……。
何て言うかこう……さ?
漠然とした事を提示されてないから少し不安なんだよね……。
のほーんと暮らしててもやることと言えばこの世界の常識的な勉強。
貴族の男子なら当たり前の乗馬。
貴族として本当に当たり前のダンス。
このウォルターの家に養子として入ったからには頑張るよ、そりゃ……。
でも俺はなんのためにこの世界に来たのかもわかっていないから不安。
【そうだなぁ……。でも春まで過去のイベントも何もないのが現状なんだよねぇ……】
クソゲーの過去で暮らしている現在、主人公が召喚されるのはまだまだ先の事でやることがないのは仕方ないのかもしれないけどさ……。
わかる? 俺、現代っ子の高校生だったんだよ?
時間の進みが同じでテクノロジーもなにもない世界でなにしろと?
辞書る達はさ、俺のゲームコレクションやって遊べるけどさ?
俺、遊べないんだよ?
【ぐっ! し、仕方ないなぁ……。冬の間に西の森の採取を終わらせたらどうかなぁ……。春になったら強いモンスターがウヨウヨして採取どころじゃないし……。あ、でも冬とはいえ、お兄ちゃんとパパは絶対に連れていきなね? 冬で弱体化しているとはいえ、ミドリだけだと君を守れないから……】
ムラマシャールのミドリちゃんだけでは俺の身が危ないって弱体化してても相当なモンスターの巣窟なんだね……。
あれ? コレ、本気でラスボス城周辺なんじゃね?
兄の第四王子以外の国王というか王族を全て根絶やしちゃえばゲーム始まらなくてよくない?
【それはやめなさいよ】
……やっぱりダメだったかぁ……。
◆
「ルカ~っ! パパ、明日から五日間お休みをいただいたんだ~っ。なにして遊ぼうか!」
「えっとねぇ、西の森行く~っ!」
ニコニコしていると部屋はピシッと凍りついていた。
…………あれ? なんか変なこと言ったかな……。
「ルカ? ゴメンねぇ。パパ、聞き間違えたかもしれないからもう一回」
「わかった~っ! えっとねぇ、西の森行く~っ!」
部屋は完全に凍りついていた。
西の森ってそんなダメなとこなの?
「ただいま帰りま…………ルカ、今度はなにしたんですか?」
「えー? 僕なのぉ? パパが明日から五日間休みだからなにして遊ぼうかって言うから西の森行く~って言っただけだよ?」
「…………ルカ、西の森はこの国最大の大きさで、尚且つモンスターも強いのばかりなんですよ? 危険だからやめなさい!」
やっぱり王城はラスボス城のようです……。
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