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次の日の朝、少し早めに目が覚めた僕は気だるい身体を起こしてシャワーを浴びた。
高人の時も汐李の時も僕が先に意識を失ってしまって、2人が僕の後始末をしてくれている。
申し訳ないと思うんだけどいつも2人にはトロトロにされてしまって抗うことができないんだよね。
まぁよくよく考えたら高人と汐李は1日おきだけど僕は毎日だもんね…ってことで最近は開き直っている。
最初の頃は次の日のお昼頃まで動けなかったんだけど、今は体力がついたのか2人が加減してくれてるのか普通に起きることができるようになった。
サッパリとしている身体にスェットを着てそっと部屋を出る。
朝ごはんを作る前にコーヒーでも飲もうかな…とキッチンへ行くと高人が起きてコーヒーを淹れようとしているところだった。
「おはよう朔、よく眠れた?」
「おはよう高人、うん眠れたよ。コーヒー飲んでから朝ごはん作ろうかと思って。」
すると高人は僕の腰を抱いてキスをした。
軽いキスを数回繰り返して少しだけ深いキスをする。
眩しそうに僕を見て「そんな色っぽい顔、僕と汐李以外に見せたらダメだよ。」って笑った。
「そんな顔2人の前以外ではしないよ」ってちょっとむくれていうとクスクス笑っておでこにキスをした。
2人でテラスに出てコーヒーを飲む。
僕たちの家は山の上の方にあってテラスからは海が見える。
朝日が昇って来るのを眺めながら今日の高人の予定を聞く。
学術都市はほとんど出来上がって来ているようなんだけど、研究施設の規模や設備や設置などの順番とか譲り合って欲しいところが沢山あるのに皆自分の研究が一番だと思っているからなかなか調整が難しいらしい。
高人のことだから上手く調整するだろうけど…。
高人は人の話を聞くのがうまくてするりと相手の懐へ入り込んで仲良くなる。
ただ上手く入り込みすぎて沢山の教授が娘さんやオメガの息子さんなんかをやたらと会わせたがるらしい。
僕は結婚してますよって言ってもなかなかわかってくれないみたいでウンザリしてた。
酷い時には愛人としてでもどうですか?と聞かれることもあるらしい。
「ねぇ、朔?3人で結婚式を挙げないか?」
「え?」
「俺たち籍は入れたけど結婚式挙げてないだろ?結婚式挙げてさ俺たちが夫夫なことを周知しようよ。ちょうどまだ指輪も買ってないし。」
そう、僕たちは入籍した時にお互いの色のダイヤモンドでお揃いのピアスを作って指輪はまだ作ってなかった。
すると部屋の中から
「いいね!結婚式!やろうよ。朔のウェディング姿見たい!」と起きてきた汐李が言った。
こうして高人と汐李のテキパキとした采配により結婚式をするべく教会を押さえ仕事の休暇を取り、ウェディング衣装の手配や指輪の手配、参列者の招待などあっという間に決められてしまった。
「僕はこの国に来て本当に何も出来なくなりそうだよ。」
と呟いたら海里が
「じゃぁそろそろ本格的に病院を開院しよう」って言ってくれた。
病院の建物も設備もほとんど出来て、一緒に働いてくれるナースや受付の事務員さんも見つかった。
近所の人たちも今まで都市の中心部にある大きな病院に行くしかなかったからこんな街中に気軽に診てくれる病院が出来るのはありがたいって喜んでくれた。
開院はもう少し準備が整ってからの予定だったんだけど、病院の準備をしていると時々熱を出したりお腹を壊した子供を抱えたお母さんがやってきたりする。すぐに診てあげて処置をして揃えたばかりの薬局コーナーで薬を調合して渡したりしてた。
だから実質病院は動き出してはいるんだけどね。
海里も開院の準備をしながら妊婦さんたちの検診を請け負ったりしてる。
お腹の大きな妊婦さんたちも、大きな病院まで行くの大変だもんね。
正式な開院はまだだけど入り口に開院中って貼り紙をしておいた。
高人の時も汐李の時も僕が先に意識を失ってしまって、2人が僕の後始末をしてくれている。
申し訳ないと思うんだけどいつも2人にはトロトロにされてしまって抗うことができないんだよね。
まぁよくよく考えたら高人と汐李は1日おきだけど僕は毎日だもんね…ってことで最近は開き直っている。
最初の頃は次の日のお昼頃まで動けなかったんだけど、今は体力がついたのか2人が加減してくれてるのか普通に起きることができるようになった。
サッパリとしている身体にスェットを着てそっと部屋を出る。
朝ごはんを作る前にコーヒーでも飲もうかな…とキッチンへ行くと高人が起きてコーヒーを淹れようとしているところだった。
「おはよう朔、よく眠れた?」
「おはよう高人、うん眠れたよ。コーヒー飲んでから朝ごはん作ろうかと思って。」
すると高人は僕の腰を抱いてキスをした。
軽いキスを数回繰り返して少しだけ深いキスをする。
眩しそうに僕を見て「そんな色っぽい顔、僕と汐李以外に見せたらダメだよ。」って笑った。
「そんな顔2人の前以外ではしないよ」ってちょっとむくれていうとクスクス笑っておでこにキスをした。
2人でテラスに出てコーヒーを飲む。
僕たちの家は山の上の方にあってテラスからは海が見える。
朝日が昇って来るのを眺めながら今日の高人の予定を聞く。
学術都市はほとんど出来上がって来ているようなんだけど、研究施設の規模や設備や設置などの順番とか譲り合って欲しいところが沢山あるのに皆自分の研究が一番だと思っているからなかなか調整が難しいらしい。
高人のことだから上手く調整するだろうけど…。
高人は人の話を聞くのがうまくてするりと相手の懐へ入り込んで仲良くなる。
ただ上手く入り込みすぎて沢山の教授が娘さんやオメガの息子さんなんかをやたらと会わせたがるらしい。
僕は結婚してますよって言ってもなかなかわかってくれないみたいでウンザリしてた。
酷い時には愛人としてでもどうですか?と聞かれることもあるらしい。
「ねぇ、朔?3人で結婚式を挙げないか?」
「え?」
「俺たち籍は入れたけど結婚式挙げてないだろ?結婚式挙げてさ俺たちが夫夫なことを周知しようよ。ちょうどまだ指輪も買ってないし。」
そう、僕たちは入籍した時にお互いの色のダイヤモンドでお揃いのピアスを作って指輪はまだ作ってなかった。
すると部屋の中から
「いいね!結婚式!やろうよ。朔のウェディング姿見たい!」と起きてきた汐李が言った。
こうして高人と汐李のテキパキとした采配により結婚式をするべく教会を押さえ仕事の休暇を取り、ウェディング衣装の手配や指輪の手配、参列者の招待などあっという間に決められてしまった。
「僕はこの国に来て本当に何も出来なくなりそうだよ。」
と呟いたら海里が
「じゃぁそろそろ本格的に病院を開院しよう」って言ってくれた。
病院の建物も設備もほとんど出来て、一緒に働いてくれるナースや受付の事務員さんも見つかった。
近所の人たちも今まで都市の中心部にある大きな病院に行くしかなかったからこんな街中に気軽に診てくれる病院が出来るのはありがたいって喜んでくれた。
開院はもう少し準備が整ってからの予定だったんだけど、病院の準備をしていると時々熱を出したりお腹を壊した子供を抱えたお母さんがやってきたりする。すぐに診てあげて処置をして揃えたばかりの薬局コーナーで薬を調合して渡したりしてた。
だから実質病院は動き出してはいるんだけどね。
海里も開院の準備をしながら妊婦さんたちの検診を請け負ったりしてる。
お腹の大きな妊婦さんたちも、大きな病院まで行くの大変だもんね。
正式な開院はまだだけど入り口に開院中って貼り紙をしておいた。
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