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逃がさない
第五話
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ぐちゅぐちゅと濡れた音が聞こえ、次第に意識が浮上してくる。
なんだか、腹が痛い。
そして腹だけではなく、下半身に鈍い痛みを感じる。
それは治まることなく、更に酷くなっていく。
(な、何?)
目を開けると真っ暗で何も見えない。
夜で暗いとしても、全く見えないなんてありえない。
パニックになって暴れれようとするが、身体が何かに抑えつけられていて動かない。
「目が覚めた?」
「誰……?」
一人暮らしの部屋に、見知らぬ他人がいる。
正直、意味がわからない。
「君が暴れるから、手荒な真似をしてしまったよ。まだ、痛い?」
労わるように、ゆっくりと腹を撫でられて、男に部屋に押し入られ、殴られたことを思い出す。
「……痛っ!!」
無意識に逃げようとして腰を引いた瞬間、下半身に激痛が走り叫んでしまう。
「駄目だよ、そんなに急に動いたら。まだ慣れてないんだから」
「慣れて……?」
一体、何に慣れるというのか。
「やっと、上手に俺のこと呑み込めるようになったばかりなのに。……君のここ」
男の指が尻を掴んで広げ、穴の縁をなぞるように撫でる。
普段は慎ましく閉じている穴はギリギリまで広がり、太い何かを呑み込んでいる。
「嬉しいよね、美咲。やっと俺達、ひとつになれて」
「……っ!」
男が言った言葉の意味が分かった瞬間、俺は声にならない悲鳴を上げていた。
(なんで、なんで、なんで?)
男に犯されている事実に頭がついていかない。
相手は頭がおかしいストーカーかもしれないが、それでも普通男が男に強姦されるなんて思いもしない。
「ねぇ、美咲。もっと気持ちよくなりたいよね」
「……嫌だ……っ!」
知らないうちに尻の穴に突っ込まれて、気持ち悪さや痛みは感じても気持ちよさなんて感じるわけない。
「そうかな?君のここは、もう俺の味を覚え始めているよ」
「そんなわけない!」
必死で否定すると、男の忍び笑いが聞こえた。
「嘘つき。本当は気持ちいいんだろ?太い物で中を擦られると」
身体の内側の膨らんだ部分を執拗に責められ、抑えきれない喘ぎ声が漏れる。
(なんで……っ!)
痛いはずなのに、その感覚は麻痺して、代わりに痺れるほどの快感を感じる。
男が腰を揺らすと、濡れた音が更に酷くなる。
「どちらにしろ時間の問題だ。……君は必ず俺に堕ちる」
俺は、その言葉をまるで解けない呪いのように感じていた。
なんだか、腹が痛い。
そして腹だけではなく、下半身に鈍い痛みを感じる。
それは治まることなく、更に酷くなっていく。
(な、何?)
目を開けると真っ暗で何も見えない。
夜で暗いとしても、全く見えないなんてありえない。
パニックになって暴れれようとするが、身体が何かに抑えつけられていて動かない。
「目が覚めた?」
「誰……?」
一人暮らしの部屋に、見知らぬ他人がいる。
正直、意味がわからない。
「君が暴れるから、手荒な真似をしてしまったよ。まだ、痛い?」
労わるように、ゆっくりと腹を撫でられて、男に部屋に押し入られ、殴られたことを思い出す。
「……痛っ!!」
無意識に逃げようとして腰を引いた瞬間、下半身に激痛が走り叫んでしまう。
「駄目だよ、そんなに急に動いたら。まだ慣れてないんだから」
「慣れて……?」
一体、何に慣れるというのか。
「やっと、上手に俺のこと呑み込めるようになったばかりなのに。……君のここ」
男の指が尻を掴んで広げ、穴の縁をなぞるように撫でる。
普段は慎ましく閉じている穴はギリギリまで広がり、太い何かを呑み込んでいる。
「嬉しいよね、美咲。やっと俺達、ひとつになれて」
「……っ!」
男が言った言葉の意味が分かった瞬間、俺は声にならない悲鳴を上げていた。
(なんで、なんで、なんで?)
男に犯されている事実に頭がついていかない。
相手は頭がおかしいストーカーかもしれないが、それでも普通男が男に強姦されるなんて思いもしない。
「ねぇ、美咲。もっと気持ちよくなりたいよね」
「……嫌だ……っ!」
知らないうちに尻の穴に突っ込まれて、気持ち悪さや痛みは感じても気持ちよさなんて感じるわけない。
「そうかな?君のここは、もう俺の味を覚え始めているよ」
「そんなわけない!」
必死で否定すると、男の忍び笑いが聞こえた。
「嘘つき。本当は気持ちいいんだろ?太い物で中を擦られると」
身体の内側の膨らんだ部分を執拗に責められ、抑えきれない喘ぎ声が漏れる。
(なんで……っ!)
痛いはずなのに、その感覚は麻痺して、代わりに痺れるほどの快感を感じる。
男が腰を揺らすと、濡れた音が更に酷くなる。
「どちらにしろ時間の問題だ。……君は必ず俺に堕ちる」
俺は、その言葉をまるで解けない呪いのように感じていた。
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