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逃がさない
第三話
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カフェテリアで軽く昼食を済ませた俺達は、午後の講義に出るために講義室に向かった。
とりあえず、出席さえすれば単位が取れると言われているこの授業を選択する生徒は多い。
年老いた教授の声は、子守唄みたいだ。
昨日の寝不足とお腹が満たされて眠くなってくる。
生徒の大半が寝ているこの状況で、俺まで寝たところで、誰も咎めはしないだろう。
(……もう無理)
俺は吸い込まれるように、睡魔に身を任せた。
「……?」
ポケットの中のマナーモードにしていたスマホが震えて目が覚めた。
後ろの方の席だったのをいいことにスマホを見ると、また知らないアドレスだった。
タイトルが無題なこともあり嫌な予感がしたが、家族や友人がアドレスを変えたのかもしれないと思うと無視することも出来ない。
俺は恐る恐るメールを開いた。
「……っ!」
俺はあまりの衝撃に息を呑んだ。
中身を見たことを心底後悔したくらいだ。
『美咲、寝不足なのかな?眠っている君も可愛いよ』
添付ファイルには、机に伏せて寝ている俺の寝顔。
間違いなく、昨日のアイツだ。
バイト先だけじゃなく、大学の中まで……。
学校関係者なのだろうか。
いや、そうとも言い切れない。
大学の一部施設は一般にも開放されている。
入ろうと思えば、誰でも入り込める。
だけど、この講義室の中にアイツがいる可能性も否定出来ない。
得体の知れない人間と同じ場所いるかもしれないと思うと、身体が震えてくる。
言い知れない不安だけが、襲い掛かる。
こんなの誰に相談していいのかわからない。
警察だって実害がないと動いてくれないし、男がそんなことを言ったとしても馬鹿にされるだけだろう。
慎みたいな美形や女の子顔負けなアイドルみたいな男ならまだしも、俺なんかが言った所で自意識過剰だと思われるだけだ。
ストーカーに狙われてるかもしれないなんて……。
とりあえず、出席さえすれば単位が取れると言われているこの授業を選択する生徒は多い。
年老いた教授の声は、子守唄みたいだ。
昨日の寝不足とお腹が満たされて眠くなってくる。
生徒の大半が寝ているこの状況で、俺まで寝たところで、誰も咎めはしないだろう。
(……もう無理)
俺は吸い込まれるように、睡魔に身を任せた。
「……?」
ポケットの中のマナーモードにしていたスマホが震えて目が覚めた。
後ろの方の席だったのをいいことにスマホを見ると、また知らないアドレスだった。
タイトルが無題なこともあり嫌な予感がしたが、家族や友人がアドレスを変えたのかもしれないと思うと無視することも出来ない。
俺は恐る恐るメールを開いた。
「……っ!」
俺はあまりの衝撃に息を呑んだ。
中身を見たことを心底後悔したくらいだ。
『美咲、寝不足なのかな?眠っている君も可愛いよ』
添付ファイルには、机に伏せて寝ている俺の寝顔。
間違いなく、昨日のアイツだ。
バイト先だけじゃなく、大学の中まで……。
学校関係者なのだろうか。
いや、そうとも言い切れない。
大学の一部施設は一般にも開放されている。
入ろうと思えば、誰でも入り込める。
だけど、この講義室の中にアイツがいる可能性も否定出来ない。
得体の知れない人間と同じ場所いるかもしれないと思うと、身体が震えてくる。
言い知れない不安だけが、襲い掛かる。
こんなの誰に相談していいのかわからない。
警察だって実害がないと動いてくれないし、男がそんなことを言ったとしても馬鹿にされるだけだろう。
慎みたいな美形や女の子顔負けなアイドルみたいな男ならまだしも、俺なんかが言った所で自意識過剰だと思われるだけだ。
ストーカーに狙われてるかもしれないなんて……。
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