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本編
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俺たちは、涼介にクラスチャットしてもらっている間に次の方針を立てることにした。
「すでにクラスで振り分けた場所の探索は終わったわけだけど、みんなこれからどうしたい?」
「えっと遥?元の部屋。あ、生贄製造室?に集合じゃなかったっけ?」
今、リーダーの涼介はチャット中で手が離せないからサブリーダーの遥がしきるのは分かる。でも、麗奈の言った通り、俺達は別行動を開始する前に探索が終わればあの、このステージが始まった場所に集合しようと決めていた。だから俺も、遥がどうしたいか聞くのはおかしいと思った。
「ふふふ。晶以外は訳がわからないって顔してるわね?」
「えっ!あっきーは分かってるの!?」
「麗奈、そろそろあっきー呼びはよしてくれって言ってるだろ!?子どもっぽくって嫌なんだよ…。でも、確かに俺は遥が言いたいことは分かるかな?」
「うー、イライラするー!!」
麗奈のいつも通りの「あっきー」呼びに晶は、呆れたように頭をポリポリかきながらツッコミを入れ、その後にお前ら分からないだろ?というかのようにドヤ顔で麗奈に返していた。
また、晶は晶で挑発するようなことを…。
まぁ、俺たちにとったらこの流れはお約束なようなものでもあるんだけど、麗奈はすぐ人を愛称で呼ぼうとするからなぁ。
一応このメンバーの中で愛称で呼ばれてないのは遥くらいだから。ああ見えて、遥は怒ると怖いからな、あとは察してくれ…。
俺は「ゆうくん」って感じでまだましだけど。晶はあっきーだからな。呼ばれてから晶が挑発して麗奈がむすっとするまでがいつものセットだな!
「まぁまあ、晶も喧嘩売らないの!このことはみんなにまだ伝えてなかったことじゃない。」
「そうだけどさ?アイツが何度言っても直そうとしないから…」
「麗奈は前からそういうとこあるじゃない。もう、ああいう子なのよ。」
「は、遥!?遥は私の味方だと思ってたのにー!」
「それで、みんなにはまだ説明してなかったんだけど…。私たちって情報を共有するために1日使ったじゃない?」
「ああ、そうだな。」
「うん。」
「それで、その間にほかのパーティーは振り分けられた部屋の探索が終了してるところが多くて、私たちが合流できるまで見逃したところがないか確認することも兼ねて自由探索することになったのよ。だからみんなにどうしたいかを聞いたってわけ!」
「そういうことだ!今、涼介は俺たちが合流できることも合わせてチャットしてくれてると思う。だけど、そうは言っても俺たちの回復が思ったより早くて、自由探索も途中ぽいから俺たちもどこか行きたいなって思ったわけよ!」
「私たちがクラスに共有する内容が、結構重大なことでもあるからすぐ集合かかるかもしれないけど、じっとしてるのも嫌じゃない?」
「そういうことだったのね!私も探索に賛成!」
「たしかに、じっとしてるのは時間も無駄だしな。」
「俺も性に合わない。」
「うん。みんなそう言うと思ってたわ!それから、言いにくいんだけど… 今言ったこと全部クラスチャットにあることだから、みんなもこまめに確認するよう習慣づけてよね?」
「「ゔっ」」
遥と晶が説明してくれた内容。これは俺にとって初耳のことだったけど、たしかにリーダーとかサブリーダーでもないしって思ってクラスチャットを見てなかったことも確かだった。
ダメだよな、人任せにして自分のすべきことを放棄するとか。このことだってみんな知ってれば、説明時間なんて無駄な時間は省略できたわけだし…。今回は別に命に関わることじゃなかったけど、もしかしたら時間を争う事態になる可能性もあったわけで…
「気をつけます…」
「それならよろしい!それで、どこ行く??」
「あ!それなんだけど、一旦初めの場所に戻るのはどう?」
「あら、裕也。それはどうして?」
「うん、俺たちはあの場所からこのステージ始まったけど、その場所自体はよくみてなかっただろ?だから何かあるんじゃないかと思ってさ。」
「なるほど、一理あるわね。私は賛成よ。」
「俺もいいと思う。」
「俺も裕也のに賛成!」
「ゆうくんさすがね!」
「じゃあ決まったところで、涼介が終わったら出発だな。それまで休憩!」
「「おー!」」
「ふぅ、待たせたな!結論から言うと明日の昼に初期位置に集合ってことになった」
「涼介ありがと」
「ありがとう、了解した!」
「はーい!わかった!」
「それで、今日はもう遅いし明日の午前中はあの初期位置の探索をするってことでいいのか?」
「ええ、涼介もそれでいいかしら?」
「ああ、おれもあの場所はあまりみてなかったしな。じゃあ、明日は6時ごろに出発できるように今日は早めに休むとしよう。」
「「おー!」」
「すでにクラスで振り分けた場所の探索は終わったわけだけど、みんなこれからどうしたい?」
「えっと遥?元の部屋。あ、生贄製造室?に集合じゃなかったっけ?」
今、リーダーの涼介はチャット中で手が離せないからサブリーダーの遥がしきるのは分かる。でも、麗奈の言った通り、俺達は別行動を開始する前に探索が終わればあの、このステージが始まった場所に集合しようと決めていた。だから俺も、遥がどうしたいか聞くのはおかしいと思った。
「ふふふ。晶以外は訳がわからないって顔してるわね?」
「えっ!あっきーは分かってるの!?」
「麗奈、そろそろあっきー呼びはよしてくれって言ってるだろ!?子どもっぽくって嫌なんだよ…。でも、確かに俺は遥が言いたいことは分かるかな?」
「うー、イライラするー!!」
麗奈のいつも通りの「あっきー」呼びに晶は、呆れたように頭をポリポリかきながらツッコミを入れ、その後にお前ら分からないだろ?というかのようにドヤ顔で麗奈に返していた。
また、晶は晶で挑発するようなことを…。
まぁ、俺たちにとったらこの流れはお約束なようなものでもあるんだけど、麗奈はすぐ人を愛称で呼ぼうとするからなぁ。
一応このメンバーの中で愛称で呼ばれてないのは遥くらいだから。ああ見えて、遥は怒ると怖いからな、あとは察してくれ…。
俺は「ゆうくん」って感じでまだましだけど。晶はあっきーだからな。呼ばれてから晶が挑発して麗奈がむすっとするまでがいつものセットだな!
「まぁまあ、晶も喧嘩売らないの!このことはみんなにまだ伝えてなかったことじゃない。」
「そうだけどさ?アイツが何度言っても直そうとしないから…」
「麗奈は前からそういうとこあるじゃない。もう、ああいう子なのよ。」
「は、遥!?遥は私の味方だと思ってたのにー!」
「それで、みんなにはまだ説明してなかったんだけど…。私たちって情報を共有するために1日使ったじゃない?」
「ああ、そうだな。」
「うん。」
「それで、その間にほかのパーティーは振り分けられた部屋の探索が終了してるところが多くて、私たちが合流できるまで見逃したところがないか確認することも兼ねて自由探索することになったのよ。だからみんなにどうしたいかを聞いたってわけ!」
「そういうことだ!今、涼介は俺たちが合流できることも合わせてチャットしてくれてると思う。だけど、そうは言っても俺たちの回復が思ったより早くて、自由探索も途中ぽいから俺たちもどこか行きたいなって思ったわけよ!」
「私たちがクラスに共有する内容が、結構重大なことでもあるからすぐ集合かかるかもしれないけど、じっとしてるのも嫌じゃない?」
「そういうことだったのね!私も探索に賛成!」
「たしかに、じっとしてるのは時間も無駄だしな。」
「俺も性に合わない。」
「うん。みんなそう言うと思ってたわ!それから、言いにくいんだけど… 今言ったこと全部クラスチャットにあることだから、みんなもこまめに確認するよう習慣づけてよね?」
「「ゔっ」」
遥と晶が説明してくれた内容。これは俺にとって初耳のことだったけど、たしかにリーダーとかサブリーダーでもないしって思ってクラスチャットを見てなかったことも確かだった。
ダメだよな、人任せにして自分のすべきことを放棄するとか。このことだってみんな知ってれば、説明時間なんて無駄な時間は省略できたわけだし…。今回は別に命に関わることじゃなかったけど、もしかしたら時間を争う事態になる可能性もあったわけで…
「気をつけます…」
「それならよろしい!それで、どこ行く??」
「あ!それなんだけど、一旦初めの場所に戻るのはどう?」
「あら、裕也。それはどうして?」
「うん、俺たちはあの場所からこのステージ始まったけど、その場所自体はよくみてなかっただろ?だから何かあるんじゃないかと思ってさ。」
「なるほど、一理あるわね。私は賛成よ。」
「俺もいいと思う。」
「俺も裕也のに賛成!」
「ゆうくんさすがね!」
「じゃあ決まったところで、涼介が終わったら出発だな。それまで休憩!」
「「おー!」」
「ふぅ、待たせたな!結論から言うと明日の昼に初期位置に集合ってことになった」
「涼介ありがと」
「ありがとう、了解した!」
「はーい!わかった!」
「それで、今日はもう遅いし明日の午前中はあの初期位置の探索をするってことでいいのか?」
「ええ、涼介もそれでいいかしら?」
「ああ、おれもあの場所はあまりみてなかったしな。じゃあ、明日は6時ごろに出発できるように今日は早めに休むとしよう。」
「「おー!」」
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