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精霊王救出編
ジェダの街へ
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ジェルーラの街で泊まった宿屋で朝食を食べてから予定通り馬車でジェール山に向かう。
冒険者たちは空が明るくなってきたかな?というような早朝に出発しているようで、昨日の夕方のように多くの人はおらず、どちらかと言うと私たちと同じように山越えしようとしている商人の姿の方が多いくらいだ。
普通は今の時間や昨日のうちに、今日必要になる食品など山越えに必要な物資を買い揃えるようだが私たちは既にアイテムボックスの中に揃っているので問題ない。
ということで昨日と同じように馬車に乗り込んで出発だ!
今日の目的地はジェダイト領主の屋敷である。
ジェダイト領主の屋敷はこのジェール山を越えて少し行ったところにある。そのため今日は山さえ越えられればすぐということである。しかし、馬車が通れる山道はあれど、あまり整備されておらず振動が酷いようなので今日もクッションを敷きつめている。もちろん魔物も出現する確率が高いため慎重に進んでいく。
私と言うよりマグノリアは、産まれてからパパラチアの領地と王都を行き来したことがないため山道を通るのは初めてである。そして、魔物も実は直接見た事がないため見れることをとても楽しみにしている。
そして今日のお昼休憩は、山の途中に開けた休憩スペースがあるらしくそこでとる予定だと聞いた。それこそ実際に魔物が見られるかもしれないと思うとワクワクするよね!
馬車がジュール山に近づくにつれて、だんだんと道が悪くなっていく…
まだ山を登り始めていないのにクッションが役目を果たさないほどの振動である。もしもこんな振動の中お昼まで乗り続けて、お昼のあとも山を下るなんて耐えられる気がしない。なにか方法は無いのか振動を耐えながら考えているとお兄様が話しかけてきた。
「リアはこの振動辛いよね。僕は大丈夫だから、僕の膝に座るかい?」
「お兄様ありがとうございます。私は大丈夫ですわ。お兄様の膝に座るとお兄様がしんどくなってしまいます…」
「僕は大丈夫だよ。…こんな時のために、馬車の振動をなくす方法があればいいんだけどね?」
「そうですよね… お父様何かご存知ありませんか?」
「うーん。あるにはあるが、長時間は無理な方法だなぁ… 方法としてはね、馬車を浮かせてしまえばいいと思ってね。でもこれは車輪がはまった時とかには使ったりするが、道中ずっと使用するなんてとてもじゃないが魔力が足りないんだ。」
なるほど、確かに浮かせてしまえば振動も来ないだろう。でもお父様?私の事忘れてませんか?
「お父様、私ならそれできると思います。試しにやってみてもいいでしょうか?」
「リア、それはだめだ。そのお願いは聞いてあげられない。
リアはまだ授業で教わっていないかもしれないが魔力が枯渇すると私たちは生きられないんだ… それに、リアはまだレベル5だろう?まだ私やオリバーの方が魔力量は多い。だから諦めてくれないか?」
「お父様…… 実は話してなかったことが他にもあるんです。意識が戻ってからステータスを改めて確認してみたんですが、お父様から頂いたものと違ったんです。」
と言って、自分のステータスを空間に映し出しお父様とお兄様に見せる。お父様が止めないということは、マリアは多分いても問題ない。今の私のステータスはこんな感じ。あの時から何もしてないので変わってない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マグノリア・パパラチア(8)
Lv. 5
HP 5000/5000
MP 10000/10000
魔法
火属性 水属性 風属性 土属性 光属性 闇属性 時空間属性…
スキル
剣術 アイテムボックス MP回復速度アップ 成長速度アップ 索敵 マップ…
加護
時空神の加護
魔法神の加護
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちゃんと「転生者」という所は見えなくしてますよ!!
これを見た時のお父様とお兄様の反応はとてもそっくりだった。マリアだけがいつも通りだった。
お父様とお兄様は2人揃って「は(え)?」と言ったかと思えば口をポカーンとあけてステータスを凝視。そりゃそうなると自分でも思う。対してマリアは当然とでも言うように誇らしげにしている。逆にどう反応していいのか困る。
戻ってきたお父様とお兄様はお互いに視線を合わせて頷いたかと思えば私の方に向いて「今後誰にもステータスを見せないように!」と必死に説得された。そんな反応されたら逆に見せたくなるよね?いえ、誰にも見せませんけども…
それからは、「MP回復速度アップ」というスキルがあることもありお父様から魔法の許可が降りたため、馬車の車輪がはまった時に使うという「浮遊」と書かれた魔法陣を借りて、それに魔力を流した。すると馬車が浮かび始め、初めは馬が動揺していたが御者が上手くなだめ、その後は振動なく、安定した山道を走ることができた。もちろん私のMPは、減ったそばから回復して行ったので問題はなかった。
そして、そのままお昼を食べたあとも「浮遊」の魔法陣に魔力を流し続け、振動のない快適な道中のまま予定よりも早くジェダイト伯爵の屋敷がある街ジェダに辿り着くことが出来た。
そういえば、魔物を見るのを楽しみにしてたのに全然会わなかったな?あともう1つ山を越える予定なので楽しみは後にとっておこう。
ジェダの街に入ってから、そのまま今夜部屋を借りる約束をしているというジェダイト伯爵の屋敷の方へ向かっていると、お父様がジェダイト伯爵にはお兄様と同じ歳の息子さんがいると言ってきた。なのでお兄様だけでなく私の友達にもなってもらえるかな?とドキドキしながら外の景色を眺めているとあっという間に屋敷に到着した。
冒険者たちは空が明るくなってきたかな?というような早朝に出発しているようで、昨日の夕方のように多くの人はおらず、どちらかと言うと私たちと同じように山越えしようとしている商人の姿の方が多いくらいだ。
普通は今の時間や昨日のうちに、今日必要になる食品など山越えに必要な物資を買い揃えるようだが私たちは既にアイテムボックスの中に揃っているので問題ない。
ということで昨日と同じように馬車に乗り込んで出発だ!
今日の目的地はジェダイト領主の屋敷である。
ジェダイト領主の屋敷はこのジェール山を越えて少し行ったところにある。そのため今日は山さえ越えられればすぐということである。しかし、馬車が通れる山道はあれど、あまり整備されておらず振動が酷いようなので今日もクッションを敷きつめている。もちろん魔物も出現する確率が高いため慎重に進んでいく。
私と言うよりマグノリアは、産まれてからパパラチアの領地と王都を行き来したことがないため山道を通るのは初めてである。そして、魔物も実は直接見た事がないため見れることをとても楽しみにしている。
そして今日のお昼休憩は、山の途中に開けた休憩スペースがあるらしくそこでとる予定だと聞いた。それこそ実際に魔物が見られるかもしれないと思うとワクワクするよね!
馬車がジュール山に近づくにつれて、だんだんと道が悪くなっていく…
まだ山を登り始めていないのにクッションが役目を果たさないほどの振動である。もしもこんな振動の中お昼まで乗り続けて、お昼のあとも山を下るなんて耐えられる気がしない。なにか方法は無いのか振動を耐えながら考えているとお兄様が話しかけてきた。
「リアはこの振動辛いよね。僕は大丈夫だから、僕の膝に座るかい?」
「お兄様ありがとうございます。私は大丈夫ですわ。お兄様の膝に座るとお兄様がしんどくなってしまいます…」
「僕は大丈夫だよ。…こんな時のために、馬車の振動をなくす方法があればいいんだけどね?」
「そうですよね… お父様何かご存知ありませんか?」
「うーん。あるにはあるが、長時間は無理な方法だなぁ… 方法としてはね、馬車を浮かせてしまえばいいと思ってね。でもこれは車輪がはまった時とかには使ったりするが、道中ずっと使用するなんてとてもじゃないが魔力が足りないんだ。」
なるほど、確かに浮かせてしまえば振動も来ないだろう。でもお父様?私の事忘れてませんか?
「お父様、私ならそれできると思います。試しにやってみてもいいでしょうか?」
「リア、それはだめだ。そのお願いは聞いてあげられない。
リアはまだ授業で教わっていないかもしれないが魔力が枯渇すると私たちは生きられないんだ… それに、リアはまだレベル5だろう?まだ私やオリバーの方が魔力量は多い。だから諦めてくれないか?」
「お父様…… 実は話してなかったことが他にもあるんです。意識が戻ってからステータスを改めて確認してみたんですが、お父様から頂いたものと違ったんです。」
と言って、自分のステータスを空間に映し出しお父様とお兄様に見せる。お父様が止めないということは、マリアは多分いても問題ない。今の私のステータスはこんな感じ。あの時から何もしてないので変わってない。
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マグノリア・パパラチア(8)
Lv. 5
HP 5000/5000
MP 10000/10000
魔法
火属性 水属性 風属性 土属性 光属性 闇属性 時空間属性…
スキル
剣術 アイテムボックス MP回復速度アップ 成長速度アップ 索敵 マップ…
加護
時空神の加護
魔法神の加護
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ちゃんと「転生者」という所は見えなくしてますよ!!
これを見た時のお父様とお兄様の反応はとてもそっくりだった。マリアだけがいつも通りだった。
お父様とお兄様は2人揃って「は(え)?」と言ったかと思えば口をポカーンとあけてステータスを凝視。そりゃそうなると自分でも思う。対してマリアは当然とでも言うように誇らしげにしている。逆にどう反応していいのか困る。
戻ってきたお父様とお兄様はお互いに視線を合わせて頷いたかと思えば私の方に向いて「今後誰にもステータスを見せないように!」と必死に説得された。そんな反応されたら逆に見せたくなるよね?いえ、誰にも見せませんけども…
それからは、「MP回復速度アップ」というスキルがあることもありお父様から魔法の許可が降りたため、馬車の車輪がはまった時に使うという「浮遊」と書かれた魔法陣を借りて、それに魔力を流した。すると馬車が浮かび始め、初めは馬が動揺していたが御者が上手くなだめ、その後は振動なく、安定した山道を走ることができた。もちろん私のMPは、減ったそばから回復して行ったので問題はなかった。
そして、そのままお昼を食べたあとも「浮遊」の魔法陣に魔力を流し続け、振動のない快適な道中のまま予定よりも早くジェダイト伯爵の屋敷がある街ジェダに辿り着くことが出来た。
そういえば、魔物を見るのを楽しみにしてたのに全然会わなかったな?あともう1つ山を越える予定なので楽しみは後にとっておこう。
ジェダの街に入ってから、そのまま今夜部屋を借りる約束をしているというジェダイト伯爵の屋敷の方へ向かっていると、お父様がジェダイト伯爵にはお兄様と同じ歳の息子さんがいると言ってきた。なのでお兄様だけでなく私の友達にもなってもらえるかな?とドキドキしながら外の景色を眺めているとあっという間に屋敷に到着した。
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