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精霊王救出編
シュリの過去
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火の精霊の封印をとき、契約をした事で新しい仲間が増えた。それと驚きの事実があった。シュリが力を取り戻してきているからなのか、姿は精神世界で会ったように大きくなり、感じられる力も増えた。そんなシュリにあったレイが言ったのだ。
『この気配の大きさ、姿…
もしかしてずっと前に行方が分からなくなっていた火の精霊王様なんじゃ…?』
『お?よく知っておるのう。
そうじゃ、我は昔は火の精霊王と呼ばれておったのじゃ。だが、もう過去の話じゃ。今はもう忘れられておる。』
『やっぱり!僕は実際にお会いしたことありませんが、精霊王様から姿と力の話を聞いたことがあったんです!精霊王の中でも1番力が強かったと言っていました!…なのに何故、封印に?』
『それには深い訳があったのじゃ…
我はあの時のことを正しかったと思っておる。』
そのあと、元火の精霊王であったシュリによるその時の体験談を聞くこととなった。
シュリから聞いた話によると封印されたのは恐らく1万年ほど前…
その時代の精霊王は、それぞれの属性ごとに存在していた。そして、その王たちが分担してこの世界を管理していたという。
ちなみに、今精霊王が一人で頑張ってる理由は、シュリが行方不明になったことでほかの精霊王の仕事が増え、それを負担に感じた王達が世界を管理する仕事を減らしていき、最低限のことだけを管理するようになったから。そして、仕事が減ることで精霊王の数が必要なくなったので、精霊王の数は徐々に減って気がついたら1人になっていったらしい。
その代わり精霊王の立場はとても重要で、その権利がないと世界の管理はできないんだとか… そして、精霊王がいなくなったからとすぐに新しい精霊王が現れるわけではなく、現精霊王による権利相続の儀式が必要らしい。そのため現在の精霊王不在は大きな問題になってくるのである。まだ儀式をしていなかったんだね。
そして、精霊が見えるものも本当に稀で、その見える人の中でも過去にないくらい飛び抜けた力のあった者がいた。その人は、属性にかかわらず契約をし、精霊を見ること、話すこともできて、そのような精霊に特化した能力を持つ人のことを精霊使いと呼ばれるようになった。
シュリはその精霊使いと意気投合して契約を行い、契約精霊になって旅をしていたんだとか。そして、その契約者とその仲間とともに世界中に蔓延っていた魔物と、その中心である魔王を倒すという偉業を成し遂げたらしい。
……そういえば、マグノリアの記憶の中にそのような物語が書かれた本があった気がする。
この話は小さな子どもの読み聞かせに使われたりするほど世界的に有名な話だった。今はもう魔物はいても魔王はいないからね。
しかし、魔王を倒し世界に平和が訪れたあと、魔王討伐を報告するために国に戻る途中に、一緒に旅をしていた仲間に言葉巧みに騙され、周囲にいた精霊が精霊使いの力によって封印され石になってしまったらしい。
といっても、契約者が騙されやすい人だったという訳ではなく、その仲間のこと信じてしまうほど深い関係だったから。…それは終わったら結婚する誓いを立てていたくらい。
だからシュリもその人のことを警戒していなかったんだとか。
でもそれは間違いで、騙されてしまった。
自分以外の精霊が封印されていくことに気づいたシュリは契約者を止めようと動いた。しかし、何があったのか契約者の意識はもうなくて、暴走していたらしい。
それでも、封印され続けるのを見続ける訳もなく封印された精霊を助けようと動いた。すると何を思ったのか精霊使いがこちらに手の平を向けシュリに封印の力を使った。シュリは精霊使いを攻撃すれば回避できたはずなのに、今まで共に旅をした契約者であったため攻撃することができず、封印されてしまうしか無かったらしい。
しかし、シュリの力が大きすぎて周囲の封印に使う力が弱まったのか、シュリの封印とともに今まで封印されていた精霊達の封印が解けた。だから結果的にはシュリがやりたかったことは成し遂げたことになる。
周囲の精霊の封印は解けたがシュリの封印はそのまま。精霊使いの暴走は、力を使い果たした末の死という形で幕を閉じた。
それから、シュリはもちろん封印を破ろうといろいろ試していた。しかし、精霊使いによる封印の力は凄まじく、シュリには解くことができなかった。
そのため、封印されて赤色の石になったシュリは力を奪われ続け、力をなくしていった。
だから今行われている封印はあの時の精霊使いによる封印の劣化版であるため、レイのように封印された精霊が暴走したり、封印が途中で解けたりなどが起こることもあるんだろうとの事だった。
だからもし、封印されている精霊王が暴走を起こしたりすれば10年後と予測されていた管理者不在による世界崩壊ではなく、精霊王暴走による世界崩壊となり、世界の終焉が早まる可能性があるということである。
今まで10年と考えられていた猶予だが、暴走するタイミングが分からないため残された猶予は不明という恐ろしい現実が幕を開けた。
この世界を救うために、一刻も早く精霊王を見つけ出し、封印をとく必要があった。
『この気配の大きさ、姿…
もしかしてずっと前に行方が分からなくなっていた火の精霊王様なんじゃ…?』
『お?よく知っておるのう。
そうじゃ、我は昔は火の精霊王と呼ばれておったのじゃ。だが、もう過去の話じゃ。今はもう忘れられておる。』
『やっぱり!僕は実際にお会いしたことありませんが、精霊王様から姿と力の話を聞いたことがあったんです!精霊王の中でも1番力が強かったと言っていました!…なのに何故、封印に?』
『それには深い訳があったのじゃ…
我はあの時のことを正しかったと思っておる。』
そのあと、元火の精霊王であったシュリによるその時の体験談を聞くこととなった。
シュリから聞いた話によると封印されたのは恐らく1万年ほど前…
その時代の精霊王は、それぞれの属性ごとに存在していた。そして、その王たちが分担してこの世界を管理していたという。
ちなみに、今精霊王が一人で頑張ってる理由は、シュリが行方不明になったことでほかの精霊王の仕事が増え、それを負担に感じた王達が世界を管理する仕事を減らしていき、最低限のことだけを管理するようになったから。そして、仕事が減ることで精霊王の数が必要なくなったので、精霊王の数は徐々に減って気がついたら1人になっていったらしい。
その代わり精霊王の立場はとても重要で、その権利がないと世界の管理はできないんだとか… そして、精霊王がいなくなったからとすぐに新しい精霊王が現れるわけではなく、現精霊王による権利相続の儀式が必要らしい。そのため現在の精霊王不在は大きな問題になってくるのである。まだ儀式をしていなかったんだね。
そして、精霊が見えるものも本当に稀で、その見える人の中でも過去にないくらい飛び抜けた力のあった者がいた。その人は、属性にかかわらず契約をし、精霊を見ること、話すこともできて、そのような精霊に特化した能力を持つ人のことを精霊使いと呼ばれるようになった。
シュリはその精霊使いと意気投合して契約を行い、契約精霊になって旅をしていたんだとか。そして、その契約者とその仲間とともに世界中に蔓延っていた魔物と、その中心である魔王を倒すという偉業を成し遂げたらしい。
……そういえば、マグノリアの記憶の中にそのような物語が書かれた本があった気がする。
この話は小さな子どもの読み聞かせに使われたりするほど世界的に有名な話だった。今はもう魔物はいても魔王はいないからね。
しかし、魔王を倒し世界に平和が訪れたあと、魔王討伐を報告するために国に戻る途中に、一緒に旅をしていた仲間に言葉巧みに騙され、周囲にいた精霊が精霊使いの力によって封印され石になってしまったらしい。
といっても、契約者が騙されやすい人だったという訳ではなく、その仲間のこと信じてしまうほど深い関係だったから。…それは終わったら結婚する誓いを立てていたくらい。
だからシュリもその人のことを警戒していなかったんだとか。
でもそれは間違いで、騙されてしまった。
自分以外の精霊が封印されていくことに気づいたシュリは契約者を止めようと動いた。しかし、何があったのか契約者の意識はもうなくて、暴走していたらしい。
それでも、封印され続けるのを見続ける訳もなく封印された精霊を助けようと動いた。すると何を思ったのか精霊使いがこちらに手の平を向けシュリに封印の力を使った。シュリは精霊使いを攻撃すれば回避できたはずなのに、今まで共に旅をした契約者であったため攻撃することができず、封印されてしまうしか無かったらしい。
しかし、シュリの力が大きすぎて周囲の封印に使う力が弱まったのか、シュリの封印とともに今まで封印されていた精霊達の封印が解けた。だから結果的にはシュリがやりたかったことは成し遂げたことになる。
周囲の精霊の封印は解けたがシュリの封印はそのまま。精霊使いの暴走は、力を使い果たした末の死という形で幕を閉じた。
それから、シュリはもちろん封印を破ろうといろいろ試していた。しかし、精霊使いによる封印の力は凄まじく、シュリには解くことができなかった。
そのため、封印されて赤色の石になったシュリは力を奪われ続け、力をなくしていった。
だから今行われている封印はあの時の精霊使いによる封印の劣化版であるため、レイのように封印された精霊が暴走したり、封印が途中で解けたりなどが起こることもあるんだろうとの事だった。
だからもし、封印されている精霊王が暴走を起こしたりすれば10年後と予測されていた管理者不在による世界崩壊ではなく、精霊王暴走による世界崩壊となり、世界の終焉が早まる可能性があるということである。
今まで10年と考えられていた猶予だが、暴走するタイミングが分からないため残された猶予は不明という恐ろしい現実が幕を開けた。
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