Fortune

@kelbeano

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はじまり

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うちの田舎はすごーく暑いところ。
高校2の夏休み前だった。

教育実習に来る予定の先生が挨拶に来ているらしいという話を聞きつけて野次馬しに行った。
おませさんだった私は同級生よりも、大学生や大人の方がカッコよく見えて、年の近い先生ならイケると本気で思っていた。

職員室から出てきた顔を見てびっくり!5つ上の兄の同級生!
まぁ年齢的に教育実習に来て当たり前な年だったんだけど、知り合いが先生になるなんてびっくりだった(笑)

身長差のせいにしてもちろん上目遣いに私のことわかる!?
と、お兄ちゃんの名前を出して思い出してもらった。

その人は顔も声もステキで、少し年上のお兄さんは学校中の人気者。思春期な私も最初はたくさん話しかけて一生懸命アピってたけど、バイトやら夏やらで浮かれてあまり話すこともなくなってしまった。それでもちゃっかりお別れの時には連絡先も交換して、時々メールをしてみてはまだ学生だからと断られ、なんだかんだで青春を楽しんで、すれ違う日々を過ごした。

高校の卒業式、彼は再び私の前に現れた。まるで白馬の王子さまみたいに、卒業祝いの花束を持って。




きっと全てはあの時、そう、学校で出会ったあの日から始まってしまったのだろう。
長い長い、遠くて近い2人の関係。
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