降る、ふる、かれる。

第一章 リスナー

リスナー、死にたい

「処女女子高生、モップセックス」

　百二十万回再生　



りりかにいじめられる私の姿がそこにあった。



動画は、モザイクがかかることなく流れてゆく。



私は途中で動画を止め、すぐさま動画運営サイトに報告した。

しかし、この動画はもう世に出回っている。



　クラス内での反応は様々だった。

ネットにより拡散しようと試みるもの、社会にこのことがばれて、自分の立場が危うくなるのを案じる人、やめようよというもの、スマホに保存するもの。



血液が沸き立ち、心臓を打つ鼓動がやけに大きく聞こえる。





　死にたい。









　死にたい。





死にたい。死にたい。









死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。　









　駄目だ。全てが終わった。



　もう生きていられない。



　クラスメイトに、世界中に私の裸が見られている。顔も見えてしまっている。親が、先生が、近所の人が、あれをみたらどうなる？



　　今後の私の人生はすべておじゃんだ。



まっとうに大学行って、友達を作って就職をして結婚する。そんな未来は絶対に私にはやってこない。この動画が私のこれからの人生の足枷になるのは間違いない。



　私は何も考えることが出来なかった。



体が異様に熱く、自分が一体に何をやっているのか分からなかった。



私は枕に顔を押し付けて呻いた。低く、くぐもった声が部屋中に響く。



誰か、誰か助けて。



周りを見渡してみるが、あぁ、誰もいない。



こんなに苦しんでいるのに誰も助けてくれやしない。



痛い。



痛い。



痛いよ。



苦しいし、辛い。



暗い。



何も見えない。



どうして。

どうして私はこんなに辛いの？痛いの？

なんで。

私はなんもしていないのに。

私が悪いのか？

私はここにいちゃいけないのか。

こんなに苦しんでいるのにまだ生きないといけないの？

痛みしかないのにどうしてここに存在しているのだろう。



ああぁぁぁ。



ぎゃあああぁぁぁぁ。



ぐるぐるする。



視界が回る。

その時、「どうしたの、大丈夫？」と扉を開けるお母さんがいた。



私は手に持っていた枕をお母さんに向かって投げつけ、「出て行って」と叫んだ。



゛あぁー皆死ねばいい。皆死ね。それか、地球が滅びろ。





呼吸が浅くなってゆく。胸が苦しくなり、いつの間にかついえていた。