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本編
6. 微熱
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---お盆の三連休
月香は久しぶりに実家のある富山に帰省した。
駅から車に揺られる中、遠ざかっていた田舎の風景が広がるにつれ、胸がじわりと温かくなるのを感じた。
両親の待つ家に近づくほどに、懐かしさが込み上げてくる。
しかし、その懐かしさと同時に、普段は意識しないある種の重圧も月香の心にのしかかってきた。
帰省の目的は明確だった。
交際相手である石動(いするぎ)祐介、そして両親に対して、自分の本当の気持ちを伝えること。
東京での生活を心から楽しんでいること、そして祐介との関係に迷いを抱いていることを正直に話す決意を固めていた。
夕方、家族と祐介がリビングに集まる。
和やかに見えるその空間は、月香にとっては息苦しいほどの緊張感を纏っていた。
お茶を飲みながら、月香は話し始めるタイミングを何度も見失った。結局、母の京香が口を開く。
「ねぇ月香、東京での生活はどう?
仕事もうまくいってるんでしょう?」
いつものように気軽に尋ねるその声に、月香は一瞬だけ微笑んでみせた。
「うん、順調だよ」と返したものの、その後に続けるべき本題が喉につかえて出てこない。
「祐介さんも、あんたのことを心配してたのよ。
東京でちゃんと生活できてるかってね」
と、京香はさらに付け加える。
それを聞いた祐介は、控えめに微笑んで
「うん、まあ、心配することもあるけどね。
でも、月香はしっかりしてるから」と言った。
その一言に、月香は心の中でため息をつく。
彼の言葉が、まるで二人が親密な関係であるかのように聞こえるのが、どうしても違和感だった。
「私、祐介さんとは…」と、月香が言いかけたところで、父の誠が話に割って入った。
「そうだ、祐介くん。
この前の農地の件、どうだった?」
突然の話題変更に月香は一瞬戸惑うが、祐介は慣れた様子で返事をする。
「ああ、無事に解決しましたよ。
地主としての仕事も色々とありますけど、父が全面的にサポートしてくれてるので大丈夫です」
その会話を聞きながら、月香は改めて思った。
祐介が継ぐべき土地と財産、そしてそれを支える家業。
すべてが彼に期待されていることがはっきりと伝わってきた。
だからこそ、彼もまた月香との関係において「安定」や「家族の期待」を背負っているのだろう、と。
---
リビングで話が進む中、月香の心にちらついていたのは、どうして自分がこの状況にいるのかという疑問だった。
答えは二年前、祐介が大学を卒業する直前に遡る。
「祐介さんと一緒に食事でもどう?」
月香は京香からの突然の誘いに戸惑ったが、特に断る理由も無く、軽い気持ちで近くの懐石料理屋へと足を運んだ。
祐介の父 徹は月香の両親と幼馴染であり、誠の親友でもあった。
当時の月香は祐介とは顔見知り程度の関係だったが、この日をきっかけに少しずつ関係が始まったのだった。
「祐介くんは真面目で、しっかりしてて、将来安定してるから…あんたにぴったりだと思うのよ」
京香はこう言い、月香に勧めた。
実家近くの地主である石動家の一人息子、祐介との縁談話。
最初は軽い食事からだったが、次第に「お付き合いを考えてみて」と圧力が加わり、月香も断ることなく交際が始まってしまった。
祐介もまた、自分の家が望む方向に従っており、特に抵抗する素振りも見せずに月香と付き合っていた。
そこに情熱的な愛情があったわけではなく、ただ「安定した未来」としての交際が続いていた。
---
「で、どうなの?」と、京香が月香に笑顔で尋ねる。
「祐介さんと、今も順調にいってるんでしょう?」
その言葉を聞いた瞬間、月香の胸にじわりと熱が広がった。
「順調」という言葉に含まれた期待や圧力が、まるで重い鎖のように感じられたのだ。
「…私は、東京での生活が本当に楽しい。
祐介さんとは、いい友達だと思ってるけど…」
月香は、意を決して言葉を続ける。
「でも、そういう関係じゃなくて、自分がもっと心から好きだと思える人と一緒になりたい」
母親の表情が固まり、部屋にしんとした静寂が訪れた。
父親は視線を祐介に移し、何かを言いたげな様子だったが、言葉が出てこない。
祐介もまた、何も言わずにただ座っている。
普段とは違う張り詰めた空気に、月香の声はかすかに震えた。
「祐介さん、私は…」
続けようとする月香に、祐介が静かに口を開いた。
「月香がそう思ってるなら、仕方ないよ。
でも、すぐに決断するのは難しいかもしれないね。
僕も、家のことがあるから…」
その言葉には、自分の家族や将来に対する責任感がにじみ出ていた。
「月香、もう少し考えてみたらどうだ」と、誠が重たく言葉を投げかけた。
「お前が東京で幸せにしているのは嬉しい。
でも、将来のことも大事に考えてほしいんだ」
誠の言葉に、月香はただうつむき、手をぎゅっと握りしめた。
結局、その日祐介と別れ話をすることはできなかった。
---
水曜日、四連休が明けた月香は仕事に戻っていたが、気持ちはどこか空虚だった。
康汰から届くメッセージを確認しても、軽やかに返事をする気分になれない。
それでも、康汰とのやり取りを完全に無視することはできなかった。
だが、そんな自分を責める気持ちも混じり、さらに心が重くなっていく。
スマホ画面に並ぶ彼の言葉には、どこか無邪気さと安心感が感じられ、今までなら「楽しさ」を感じていた。
しかし、そのすべてが彼女の心を曇らせるように思えてならない。
返信するたびに、微かに残る違和感と虚しさが彼女の表情に影を落とす。
康汰もまた、その変化に気づいていた。
普段の軽妙なやり取りがぎこちなくなり、彼は少しずつ戸惑いを抱くようになっていた。
18:53:康汰
「最近、なんだか距離を感じるんだ。」
その一言に込められた彼の戸惑いや不安が、月香の胸を締め付けた。
彼に本当のことを打ち明けるべきだと思う反面、その準備が整っていない自分に、心の中で何度も言い訳をしていた。
帰宅後、月香は小さな窓を開け、夜風に当たっていた。
外から入り込む冷たい風が頬を撫でるが、その冷たさとは裏腹に、彼女の心にはじわりとした熱がこびりついて離れない。
「康汰さんのことが、好きになってしまった。」
康汰との何気ないやり取りや楽しい時間が、心に少しずつ温もりを与えてくれるのを感じる。
それでも、彼には伝えられない「彼氏がいる」という現実が自分にはあった。
普段なら、あっけらかんと誰にでも言えてしまう「彼氏」という存在が、康汰に対してはどこか重たく、簡単に言い出せないのだ。
祐介とは、特に強い絆を感じているわけでもなければ、心からの愛情が湧くこともなかった。
しかし、その関係をすぐに断ち切る勇気があるかといえば、決してそう簡単にはいかなかった。
康汰に嘘をつくことも、浮気と呼ばれるような不純なこともどうしても自分にはできなかった。
「これ以上、康汰さんに自分の気持ちを隠しているわけにはいかない…」
月香はそう思い、彼に本当の気持ちを伝える決意を少しずつ固め始めた。
---
金曜日の夜、月香は姉 香音の家で、お酒を片手に少しリラックスした時間を過ごしていた。
酔いも手伝ってか、彼女は康汰への想いと祐介との関係について香音に打ち明けることにした。
「香音ちゃん、実はね…」
香音は、月香の話に静かに耳を傾けた。
月香は、康汰に心が向かっていること、そして祐介との関係に自分が縛られているように感じることを素直に伝えた。
祐介のことを考えるときに抱く葛藤、そして康汰に惹かれている自分への戸惑いと罪悪感が、次々と口からこぼれ出た。
香音はしばらく考え込んだ後、ため息をついてから静かに話し始めた。
「月香、ごめんね。
私が先に富山を出たから、結果的に祐介さんを押し付ける形になっちゃって…」
香音は、事実上の許嫁のような形で祐介が妹に託されたことに対し、密かに罪悪感を抱いていた。
自分が富山を出ることで、月香が一人で両親の期待を背負わなければならなくなったこと、その重圧を痛感する度に心が痛んだ。
「私も祐介さんと親しいわけじゃないし、どうしても距離を感じちゃうの。
月香には、心から愛せる人と一緒になってほしいよ」
香音の言葉が、月香の心に一層の揺さぶりをかける。
だが、月香にとって、康汰と一緒にいる未来を手に入れることは決して簡単ではないのもまた事実だった。
「でもね、今すぐ全部を変えるのは難しいよね」
香音はそう言うと、ふっと笑顔を見せながら続けた。
「祐介さんともう一度ちゃんと話してみたら?
彼はきっと、まだ月香の真剣な想いが分かってないんだと思う。
康汰さんに正直になるためにも、まずは自分の気持ちを全部祐介さんに伝えることが大事なんじゃないかな」
月香は、香音の言葉にじっと耳を傾け、ゆっくりと頷いた。
康汰への想いを大切にしながらも、祐介との関係を整理することが、これからの自分の未来に必要な一歩であると理解した。
「ありがとう、香音ちゃん。
一回ちゃんと祐介さんと向き合ってみるよ…怖いけど、やってみるね」
香音は優しく月香の肩に手を置き、そっと微笑んだ。
「大丈夫、私も応援してるから」
香音の言葉に勇気をもらった月香は、心の中で大きく息を吸った。
自分の未来を切り開くために、彼女は今度こそ、祐介と向き合う決意を新たにした。
自宅に戻った月香は、静かな部屋の中でスマートフォンを手に取り、康汰に送るメッセージの内容を何度も心の中で反芻していた。
月香は久しぶりに実家のある富山に帰省した。
駅から車に揺られる中、遠ざかっていた田舎の風景が広がるにつれ、胸がじわりと温かくなるのを感じた。
両親の待つ家に近づくほどに、懐かしさが込み上げてくる。
しかし、その懐かしさと同時に、普段は意識しないある種の重圧も月香の心にのしかかってきた。
帰省の目的は明確だった。
交際相手である石動(いするぎ)祐介、そして両親に対して、自分の本当の気持ちを伝えること。
東京での生活を心から楽しんでいること、そして祐介との関係に迷いを抱いていることを正直に話す決意を固めていた。
夕方、家族と祐介がリビングに集まる。
和やかに見えるその空間は、月香にとっては息苦しいほどの緊張感を纏っていた。
お茶を飲みながら、月香は話し始めるタイミングを何度も見失った。結局、母の京香が口を開く。
「ねぇ月香、東京での生活はどう?
仕事もうまくいってるんでしょう?」
いつものように気軽に尋ねるその声に、月香は一瞬だけ微笑んでみせた。
「うん、順調だよ」と返したものの、その後に続けるべき本題が喉につかえて出てこない。
「祐介さんも、あんたのことを心配してたのよ。
東京でちゃんと生活できてるかってね」
と、京香はさらに付け加える。
それを聞いた祐介は、控えめに微笑んで
「うん、まあ、心配することもあるけどね。
でも、月香はしっかりしてるから」と言った。
その一言に、月香は心の中でため息をつく。
彼の言葉が、まるで二人が親密な関係であるかのように聞こえるのが、どうしても違和感だった。
「私、祐介さんとは…」と、月香が言いかけたところで、父の誠が話に割って入った。
「そうだ、祐介くん。
この前の農地の件、どうだった?」
突然の話題変更に月香は一瞬戸惑うが、祐介は慣れた様子で返事をする。
「ああ、無事に解決しましたよ。
地主としての仕事も色々とありますけど、父が全面的にサポートしてくれてるので大丈夫です」
その会話を聞きながら、月香は改めて思った。
祐介が継ぐべき土地と財産、そしてそれを支える家業。
すべてが彼に期待されていることがはっきりと伝わってきた。
だからこそ、彼もまた月香との関係において「安定」や「家族の期待」を背負っているのだろう、と。
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リビングで話が進む中、月香の心にちらついていたのは、どうして自分がこの状況にいるのかという疑問だった。
答えは二年前、祐介が大学を卒業する直前に遡る。
「祐介さんと一緒に食事でもどう?」
月香は京香からの突然の誘いに戸惑ったが、特に断る理由も無く、軽い気持ちで近くの懐石料理屋へと足を運んだ。
祐介の父 徹は月香の両親と幼馴染であり、誠の親友でもあった。
当時の月香は祐介とは顔見知り程度の関係だったが、この日をきっかけに少しずつ関係が始まったのだった。
「祐介くんは真面目で、しっかりしてて、将来安定してるから…あんたにぴったりだと思うのよ」
京香はこう言い、月香に勧めた。
実家近くの地主である石動家の一人息子、祐介との縁談話。
最初は軽い食事からだったが、次第に「お付き合いを考えてみて」と圧力が加わり、月香も断ることなく交際が始まってしまった。
祐介もまた、自分の家が望む方向に従っており、特に抵抗する素振りも見せずに月香と付き合っていた。
そこに情熱的な愛情があったわけではなく、ただ「安定した未来」としての交際が続いていた。
---
「で、どうなの?」と、京香が月香に笑顔で尋ねる。
「祐介さんと、今も順調にいってるんでしょう?」
その言葉を聞いた瞬間、月香の胸にじわりと熱が広がった。
「順調」という言葉に含まれた期待や圧力が、まるで重い鎖のように感じられたのだ。
「…私は、東京での生活が本当に楽しい。
祐介さんとは、いい友達だと思ってるけど…」
月香は、意を決して言葉を続ける。
「でも、そういう関係じゃなくて、自分がもっと心から好きだと思える人と一緒になりたい」
母親の表情が固まり、部屋にしんとした静寂が訪れた。
父親は視線を祐介に移し、何かを言いたげな様子だったが、言葉が出てこない。
祐介もまた、何も言わずにただ座っている。
普段とは違う張り詰めた空気に、月香の声はかすかに震えた。
「祐介さん、私は…」
続けようとする月香に、祐介が静かに口を開いた。
「月香がそう思ってるなら、仕方ないよ。
でも、すぐに決断するのは難しいかもしれないね。
僕も、家のことがあるから…」
その言葉には、自分の家族や将来に対する責任感がにじみ出ていた。
「月香、もう少し考えてみたらどうだ」と、誠が重たく言葉を投げかけた。
「お前が東京で幸せにしているのは嬉しい。
でも、将来のことも大事に考えてほしいんだ」
誠の言葉に、月香はただうつむき、手をぎゅっと握りしめた。
結局、その日祐介と別れ話をすることはできなかった。
---
水曜日、四連休が明けた月香は仕事に戻っていたが、気持ちはどこか空虚だった。
康汰から届くメッセージを確認しても、軽やかに返事をする気分になれない。
それでも、康汰とのやり取りを完全に無視することはできなかった。
だが、そんな自分を責める気持ちも混じり、さらに心が重くなっていく。
スマホ画面に並ぶ彼の言葉には、どこか無邪気さと安心感が感じられ、今までなら「楽しさ」を感じていた。
しかし、そのすべてが彼女の心を曇らせるように思えてならない。
返信するたびに、微かに残る違和感と虚しさが彼女の表情に影を落とす。
康汰もまた、その変化に気づいていた。
普段の軽妙なやり取りがぎこちなくなり、彼は少しずつ戸惑いを抱くようになっていた。
18:53:康汰
「最近、なんだか距離を感じるんだ。」
その一言に込められた彼の戸惑いや不安が、月香の胸を締め付けた。
彼に本当のことを打ち明けるべきだと思う反面、その準備が整っていない自分に、心の中で何度も言い訳をしていた。
帰宅後、月香は小さな窓を開け、夜風に当たっていた。
外から入り込む冷たい風が頬を撫でるが、その冷たさとは裏腹に、彼女の心にはじわりとした熱がこびりついて離れない。
「康汰さんのことが、好きになってしまった。」
康汰との何気ないやり取りや楽しい時間が、心に少しずつ温もりを与えてくれるのを感じる。
それでも、彼には伝えられない「彼氏がいる」という現実が自分にはあった。
普段なら、あっけらかんと誰にでも言えてしまう「彼氏」という存在が、康汰に対してはどこか重たく、簡単に言い出せないのだ。
祐介とは、特に強い絆を感じているわけでもなければ、心からの愛情が湧くこともなかった。
しかし、その関係をすぐに断ち切る勇気があるかといえば、決してそう簡単にはいかなかった。
康汰に嘘をつくことも、浮気と呼ばれるような不純なこともどうしても自分にはできなかった。
「これ以上、康汰さんに自分の気持ちを隠しているわけにはいかない…」
月香はそう思い、彼に本当の気持ちを伝える決意を少しずつ固め始めた。
---
金曜日の夜、月香は姉 香音の家で、お酒を片手に少しリラックスした時間を過ごしていた。
酔いも手伝ってか、彼女は康汰への想いと祐介との関係について香音に打ち明けることにした。
「香音ちゃん、実はね…」
香音は、月香の話に静かに耳を傾けた。
月香は、康汰に心が向かっていること、そして祐介との関係に自分が縛られているように感じることを素直に伝えた。
祐介のことを考えるときに抱く葛藤、そして康汰に惹かれている自分への戸惑いと罪悪感が、次々と口からこぼれ出た。
香音はしばらく考え込んだ後、ため息をついてから静かに話し始めた。
「月香、ごめんね。
私が先に富山を出たから、結果的に祐介さんを押し付ける形になっちゃって…」
香音は、事実上の許嫁のような形で祐介が妹に託されたことに対し、密かに罪悪感を抱いていた。
自分が富山を出ることで、月香が一人で両親の期待を背負わなければならなくなったこと、その重圧を痛感する度に心が痛んだ。
「私も祐介さんと親しいわけじゃないし、どうしても距離を感じちゃうの。
月香には、心から愛せる人と一緒になってほしいよ」
香音の言葉が、月香の心に一層の揺さぶりをかける。
だが、月香にとって、康汰と一緒にいる未来を手に入れることは決して簡単ではないのもまた事実だった。
「でもね、今すぐ全部を変えるのは難しいよね」
香音はそう言うと、ふっと笑顔を見せながら続けた。
「祐介さんともう一度ちゃんと話してみたら?
彼はきっと、まだ月香の真剣な想いが分かってないんだと思う。
康汰さんに正直になるためにも、まずは自分の気持ちを全部祐介さんに伝えることが大事なんじゃないかな」
月香は、香音の言葉にじっと耳を傾け、ゆっくりと頷いた。
康汰への想いを大切にしながらも、祐介との関係を整理することが、これからの自分の未来に必要な一歩であると理解した。
「ありがとう、香音ちゃん。
一回ちゃんと祐介さんと向き合ってみるよ…怖いけど、やってみるね」
香音は優しく月香の肩に手を置き、そっと微笑んだ。
「大丈夫、私も応援してるから」
香音の言葉に勇気をもらった月香は、心の中で大きく息を吸った。
自分の未来を切り開くために、彼女は今度こそ、祐介と向き合う決意を新たにした。
自宅に戻った月香は、静かな部屋の中でスマートフォンを手に取り、康汰に送るメッセージの内容を何度も心の中で反芻していた。
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