72 / 347
小助くんと秋の大自ぜん
小助くんと秋の大ぼうけん(その1)
しおりを挟む
秋がふかまったこの日、小助たちは森のさらにおくへかけ足で走っています。いつも元気いっぱいの小助が一足早くかけぬけると、子グマやタヌキ、キツネといったほかのどうぶつたちがその後をおっています。
「ねえねえ、どこまで行くの?」
「あっち! あっち!」
「小助くん、あっちじゃ分からないよ」
小助がこれから向かうところは、今まで立ち入ったことがないばしょです。どうぶつたちは、目の前にあらわれたのを見ながら足がふるえています。
「ここをわたるの、こわいよ……」
「ほかのところへ行こうよ」
どうぶつたちがこわがっているのは、向こうまでつづいているつりばしです。つりばしの下を見ると、そこにはものすごくふかい谷があります。はしからふかい谷へおちたら、生きてもどることはできません。
そんなこわいところであっても、小助はつり橋をわたるのが楽しみでたまりません。
「いっちょ(いっしょ)に行こう! いっちょに行こう!」
小助の元気なかけ声に、ほかのどうぶつたちはおそるおそると後をついていくことにしました。つりばしに足を入れると、はらがけ1まいの小さい体ですすんでいきます。
「ねえ、先に行かないでよ」
「こ、こわいよう……」
子グマをはじめとするどうぶつたちは、つりばしを少しずつ歩くたびに足がふるえるばかりです。そんなようすを見ている小助は、早く先へすすみたがっています。
「早くちようよ(しようよ)! 早くちようよ!」
「そんなこと言ったって……」
「谷へおちたらしんでしまうよ……」
いつもえがおの小助にたいして、キツネとタヌキはゆれるつりばしの上で立ち止まったままです。
「いっちょ(いっしょ)! いっちょ!」
「しょうがないなあ」
「まったく、小助の元気さにはまけてしまうぜ」
こうして、小助たちはつりばしのとちゅうからふたたび歩きだしました。ほかのどうぶつたちも、小助といっしょならこわくありません。
はしの向こうがわへたどりつくと、小助はその場からふかい谷をながめています。
「わあ~っ! ちゅごい(すごい)! ちゅごい!」
あいかわらず大はしゃぎの小助のそばでは、どうぶつたちがすわりこんでうごこうとはしません。
「やっぱりこわいよ……」
どうぶつたちがこわがっているのは、がけの下までずっとつづくふかい谷だけではありません。おくのほうから聞こえる足音に、子グマたちは小助にしがみついたままでおびえています。
「どうちたの(どうしたの)?」
「小助くん、あっちあっち……」
それは、人間なのかばけものなのか分かりません。けれども、その人かげはどうぶつたちからすればとてもおそろしいすがたに見えるものです。
「ねえねえ、どこまで行くの?」
「あっち! あっち!」
「小助くん、あっちじゃ分からないよ」
小助がこれから向かうところは、今まで立ち入ったことがないばしょです。どうぶつたちは、目の前にあらわれたのを見ながら足がふるえています。
「ここをわたるの、こわいよ……」
「ほかのところへ行こうよ」
どうぶつたちがこわがっているのは、向こうまでつづいているつりばしです。つりばしの下を見ると、そこにはものすごくふかい谷があります。はしからふかい谷へおちたら、生きてもどることはできません。
そんなこわいところであっても、小助はつり橋をわたるのが楽しみでたまりません。
「いっちょ(いっしょ)に行こう! いっちょに行こう!」
小助の元気なかけ声に、ほかのどうぶつたちはおそるおそると後をついていくことにしました。つりばしに足を入れると、はらがけ1まいの小さい体ですすんでいきます。
「ねえ、先に行かないでよ」
「こ、こわいよう……」
子グマをはじめとするどうぶつたちは、つりばしを少しずつ歩くたびに足がふるえるばかりです。そんなようすを見ている小助は、早く先へすすみたがっています。
「早くちようよ(しようよ)! 早くちようよ!」
「そんなこと言ったって……」
「谷へおちたらしんでしまうよ……」
いつもえがおの小助にたいして、キツネとタヌキはゆれるつりばしの上で立ち止まったままです。
「いっちょ(いっしょ)! いっちょ!」
「しょうがないなあ」
「まったく、小助の元気さにはまけてしまうぜ」
こうして、小助たちはつりばしのとちゅうからふたたび歩きだしました。ほかのどうぶつたちも、小助といっしょならこわくありません。
はしの向こうがわへたどりつくと、小助はその場からふかい谷をながめています。
「わあ~っ! ちゅごい(すごい)! ちゅごい!」
あいかわらず大はしゃぎの小助のそばでは、どうぶつたちがすわりこんでうごこうとはしません。
「やっぱりこわいよ……」
どうぶつたちがこわがっているのは、がけの下までずっとつづくふかい谷だけではありません。おくのほうから聞こえる足音に、子グマたちは小助にしがみついたままでおびえています。
「どうちたの(どうしたの)?」
「小助くん、あっちあっち……」
それは、人間なのかばけものなのか分かりません。けれども、その人かげはどうぶつたちからすればとてもおそろしいすがたに見えるものです。
0
あなたにおすすめの小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
【3章】GREATEST BOONS ~幼なじみのほのぼのバディがクリエイトスキルで異世界に偉大なる恩恵をもたらします!~
丹斗大巴
児童書・童話
幼なじみの2人がグレイテストブーンズ(偉大なる恩恵)を生み出しつつ、異世界の7つの秘密を解き明かしながらほのぼの旅をする物語。
異世界に飛ばされて、小学生の年齢まで退行してしまった幼なじみの銀河と美怜。とつじょ不思議な力に目覚め、Greatest Boons(グレイテストブーンズ:偉大なる恩恵)をもたらす新しい生き物たちBoons(ブーンズ)とアイテムを生みだした! 彼らのおかげでサバイバルもトラブルもなんのその! クリエイト系の2人が旅するほのぼの異世界珍道中。
便利な「しおり」機能を使って読み進めることをお勧めします。さらに「お気に入り登録」して頂くと、最新更新のお知らせが届いて便利です! レーティング指定の描写はありませんが、万が一気になる方は、目次※マークをさけてご覧ください。
大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。
takemot
児童書・童話
薬草を採りに入った森で、魔獣に襲われた僕。そんな僕を助けてくれたのは、一人の女性。胸のあたりまである長い白銀色の髪。ルビーのように綺麗な赤い瞳。身にまとうのは、真っ黒なローブ。彼女は、僕にいきなりこう尋ねました。
「シチュー作れる?」
…………へ?
彼女の正体は、『森の魔女』。
誰もが崇拝したくなるような魔女。とんでもない力を持っている魔女。魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
そんな噂を聞いて、目を輝かせていた時代が僕にもありました。
どういうわけか、僕は彼女の弟子になったのですが……。
「うう。早くして。お腹がすいて死にそうなんだよ」
「あ、さっきよりミルク多めで!」
「今日はダラダラするって決めてたから!」
はあ……。師匠、もっとしっかりしてくださいよ。
子供っぽい師匠。そんな師匠に、今日も僕は振り回されっぱなし。
でも時折、大人っぽい師匠がそこにいて……。
師匠と弟子がおりなす不思議な物語。師匠が子供っぽい理由とは。そして、大人っぽい師匠の壮絶な過去とは。
表紙のイラストは大崎あむさん(https://twitter.com/oosakiamu)からいただきました。
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
あいつは悪魔王子!~悪魔王子召喚!?追いかけ鬼をやっつけろ!~
とらんぽりんまる
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞、奨励賞受賞】ありがとうございました!
主人公の光は、小学校五年生の女の子。
光は魔術や不思議な事が大好きで友達と魔術クラブを作って活動していたが、ある日メンバーの三人がクラブをやめると言い出した。
その日はちょうど、召喚魔法をするのに一番の日だったのに!
一人で裏山に登り、光は召喚魔法を発動!
でも、なんにも出て来ない……その時、子ども達の間で噂になってる『追いかけ鬼』に襲われた!
それを助けてくれたのは、まさかの悪魔王子!?
人間界へ遊びに来たという悪魔王子は、人間のフリをして光の家から小学校へ!?
追いかけ鬼に命を狙われた光はどうなる!?
※稚拙ながら挿絵あり〼
ナナの初めてのお料理
いぬぬっこ
児童書・童話
ナナは七歳の女の子。
ある日、ナナはお母さんが仕事から帰ってくるのを待っていました。
けれど、お母さんが帰ってくる前に、ナナのお腹はペコペコになってしまいました。
もう我慢できそうにありません。
だというのに、冷蔵庫の中には、すぐ食べれるものがありません。
ーーそうだ、お母さんのマネをして、自分で作ろう!
ナナは、初めて自分一人で料理をすることを決めたのでした。
これは、ある日のナナのお留守番の様子です。
あだ名が247個ある男(実はこれ実話なんですよ25)
tomoharu
児童書・童話
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!数年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【伝説の物語(都道府県問題)】【伝説の話題(あだ名とコミュニケーションアプリ)】【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【紘】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!
トランプ男と呼ばれている切札勝が、トランプゲームに例えて次々と問題を解決していく【トランプ男】シリーズも大人気!
人気者になるために、ウソばかりついて周りの人を誘導し、すべて自分のものにしようとするウソヒコをガチヒコが止める【嘘つきは、嘘治の始まり】というホラーサスペンスミステリー小説
【もふもふ手芸部】あみぐるみ作ってみる、だけのはずが勇者ってなんなの!?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
網浜ナオは勉強もスポーツも中の下で無難にこなす平凡な少年だ。今年はいよいよ最高学年になったのだが過去5年間で100点を取ったことも運動会で1等を取ったこともない。もちろん習字や美術で賞をもらったこともなかった。
しかしそんなナオでも一つだけ特技を持っていた。それは編み物、それもあみぐるみを作らせたらおそらく学校で一番、もちろん家庭科の先生よりもうまく作れることだった。友達がいないわけではないが、人に合わせるのが苦手なナオにとっては一人でできる趣味としてもいい気晴らしになっていた。
そんなナオがあみぐるみのメイキング動画を動画サイトへ投稿したり動画配信を始めたりしているうちに奇妙な場所へ迷い込んだ夢を見る。それは現実とは思えないが夢と言うには不思議な感覚で、沢山のぬいぐるみが暮らす『もふもふの国』という場所だった。
そのもふもふの国で、元同級生の丸川亜矢と出会いもふもふの国が滅亡の危機にあると聞かされる。実はその国の王女だと言う亜美の願いにより、もふもふの国を救うべく、ナオは立ち上がった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる