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第2章 幼少期~現在と過去編~
0.17 真珠ちゃん、追われる、逃げる。
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「そういえば、ユエが来るって言っていたわ」
彼女は数日前のことを思い出しながら言った。
五日間休みを取った彼女は、宿のオーナーであるユエと顔を合わせた時にここに来ると言われていたのだ。しかし、ルゥルゥと過ごす日々が幸せですっかり忘れていた。
「いつ来るのかしら?」
普段からずっと家にいるヴィレットが夕飯の量を増やさなくちゃと考えながら彼女の答えを待つ。
しかし、彼女は首を傾げるだけだった。
「知らないわ」
「知らないってことはないでしょ?」
「ヴィレット、そう責めるな。クーツェは本当に知らないんだ」
追及するようなヴィレットの声音を聞いて、エルドは彼女をかばう。本当は彼女が興味がなくて覚えていないか、ユエが伝えていないだけなので、どのみちいつユエが来るかわからないのだ。
「とりあえず、今日か明日か、まあ、数日以内には来るだろう。家にいるヴィレットが対応にあたるだろうから頼むな」
「……わかった。もうちょっと正確にしてくれなきゃ私も困るわ。ユエさんは夕食を一緒に食べていくんだもの」
「クーツェに興味のないことを求めるな。昔から変わらないだろう?」
まあそうだけど、とヴィレットはため息をついた。
彼女はその会話を聞いても何も思わず、ただ膝に座るルゥルゥと話していた。
「ねぇ、ルゥルゥ、今日はどこに行きたいのかしら?」
「うーんとね、……もりがいい!!」
「わかったわ。じゃあ、今日は二人で森に行きましょう」
「駄目だ、クーツェ。森で何があるかわからない。今日は俺も行く」
確かにルゥルゥに何かあっては大変だ、と彼女はエルドに指摘され、分かったと頷いた。
「あーるーこー! あーるーこー!」
つたない歌が道中響いていた。
歌っている本人であるルゥルゥは彼女がよく聞かせてくれた歌を完璧に再現したつもりだが、どこかで自己流にかわってたり、フレーズを飛ばしてたりしていて、一緒に歩いている面々は先ほどから笑わないように我慢していた。
「くももすすぐってー!」
「あははっ、ルゥルゥ、そこはちがうよー! 『くもの巣くぐってー』だよ!」
ついに笑いをこらえきれなくなったサファニアが間違えを指摘すると、ルゥルゥはリスのようにぷくーっと頬を膨らませた。
「しってるもん! ルゥもそういってたもん! ねっ、エルド?」
「うん。ルゥルゥはちゃんと言ってたよ。とっても上手だった」
自分も笑いをこらえていたことを棚に上げて、風船のように膨らんだルゥルゥの頬をエルドはつついた。
ルゥルゥはエルドに自慢の歌を褒められ、えっへんと胸を張る。
「ねっ、ルゥがいったとーりだったでしょ?」
ルゥルゥは嬉しそうに彼女の手を握った。右手には大好きな彼女、左手には優しいエルドがいて、ご満悦である。
「うふふふ、ねぇ、クーツェ、ルゥのうた、どうだったぁ?」
「ええ、とても上手だったわ。ルゥルゥは歌の才能があるのね」
「じゃあ、エルドはどうだったぁ?」
「うん。さすが俺の妹だな。世界で一番上手かったよ」
「ホント!? じゃあ、ブロンは?」
「うん! ルゥルゥの歌、可愛かったよ」
三人から褒めてもらえ、えへへとルゥルゥは表情を崩した。しかし、自分だけ聞かれなかったサファニアは私には? と驚いた顔をしていた。
「ね、ねぇ、ルゥルゥ、私にはきかないの…?」
「だって、サファニアはルゥがまちがってるーっていうもん」
「いや、だってさ、さっきは確かに違ってたし」
「でも、エルドはルゥはまちがってないって」
「エルドはそう言ったけど、それは、ひいき目で見てるだけで、とりあえず、エルドは変だから信じない方がいいよ」
「へー、エルドはへんなの?」
今日も今日とてサファニアはエルドに意味もなく対抗するのだ。頑張ってエルドよりもルゥルゥに好かれたい。その為にエルドについてあながち間違っていない情報を教えるが、隣から漂う冷気のせいでそれは今日も阻止されるだろう。
「おい、サファニア、喧嘩売ってるのか?」
エルドの地を這うような声に、サファニアはコンマ一秒でこの場から逃げ去る準備をした。エルドのお仕置きは年々凄まじさを増している。早く逃げないと、何をされるかわかったものじゃない。
サファニアは自分の横にいたブロンをエルドの方へ押すと、ダッシュでその場から離れた。まさに脱兎のごとく、である。
「ちょっと、サファニア! ぼくを囮にすんなよ!」
「サファニアっ! 逃げんじゃねー!!」
後ろから自分を追うような声が聞こえたが、それはすべて幻聴だと思うことにした。ついでに、足音が二つに増えているのも気のせいだと思いたい。
後ろの鬼と子鬼に捕まるわけにはいかないのである。頭のたんこぶは、今あるので十分だ。
サファニアは彼女とルゥルゥがいるところを中心に木に登ったり、走ったりと頑張って逃げた。しかし、数分経って、足音が増えているのに気づく。はたっと立ち止まり、周りの音に耳を澄ませた。
「サファニア、もう鬼ごっこは終わり?」
ブロンが息を切らせながらにやりと笑った。
「ねぇ、エルド、」
そう、振り向いてサファニアが言いかけた時、ピーーーーッという高い指笛が響いた。
それを聞いて、サファニアは顔色を変え、行動に移る。ブロンも先ほどの様なふざけるような笑みは消え、すぐさまに地面を蹴って、彼女たちの下へ走り出した。
指笛の音は、敵が来た時の合図だ。
滅多に使うことはない。しかし、敵が来たのなら、打ち合わせ通りまずは戦えない彼女とルゥルゥを守らなければならない。
エルドは指笛が鳴る前に気付いて、おそらく彼女たちと既に合流しているだろう。サファニアとブロンは焦る気持ちを抑え、駆け回りなれた森の中を最短ルートで彼女達の方へ向かった。
「クーツェ! ルゥルゥ! 逃げるぞ!!」
エルドはいち早く敵の存在に気付き、サファニアを追うことをやめて戻ってきた。まだ距離があるが、急いでルゥルゥを掬うように腕の中に抱き上げると、空いている手で彼女の手を引いた。
同時に、ピーーーーッという指笛が鳴る。
おそらく、小屋のある方だ。鳴らしたのはコルトで、場合によってはヴィレットとマイカはもう、と思いかけて、その考えを首を振って散らした。
きっとコルトは自分の方にいる敵を散らして、逃げられたから指笛を鳴らしたんだ。そう、頑張って信じ込んだ。
指笛を使うのは緊急事態のみ、と決めている。つまり、今は緊急事態なのだろう。敵がどれくらいの力量で、どれくらいの人数がいるのか、そして、今、小屋では何が起きているのかわからない。それがエルドの不安をあおったが、今は非戦闘員である二人を隠すために何か所か確保している隠れ場所へ走った。
途中、サファニアとブロンが合流し、並走する。
「エルドにぃ、さっきのって、」
息を切らせながら、ブロンが不安げな顔をエルドに向ける。
「多分コルトだ。小屋の状況は分からない。とりあえず、今はルゥルゥとクーツェを逃がすのが先だ」
「わかった。でも、マイカとヴィレットは…?」
「エルドにぃでもわからないに決まってるでしょ。みんな心配なのは一緒なんだから、そんな顔しないのっ!」
サファニアは明るい声を出していたが、そこ顔は不安が隠れていなかった。走る速度は変わらないが、前後に振る腕は震えている。サファニアも小屋にいる三人が心配で仕方ないのだ。
そんな中、誰よりも体力が少ない彼女は息を切らせ、頑張って足を前に出していた。
この三年間、何もなく穏やかに過ごすことができた。彼女は昔はずっと一人だった。生まれてから、エルドに会うまで、まともに人と会話をしたこともなかった。家族はいたが、自分をいないように扱っていた。もう、家族などいないようなものだった。
しかし、今は違う。
エルドとヴィレット、コルトとサファニア、マイカとブロン、そして、ルゥルゥ。
最初は綺麗だから拾った。綺麗だから面倒を見た。でも、今はきれいだからと言う理由だけではない。彼女にとって、初めての家族になった。執着心を持たなかった彼女は初めて手放したくないと思った。一緒にいてほしいと思った。生きてほしいと思った。
だから、彼女は息をするのも辛い中、必死になって明るい声を出した。
「だい、じょうぶ、…よ! はぁはぁ、あの子たちは、…綺麗だから、私の、か、ぞくだから、強いから……!」
彼女は血の気のない顔でへらりと笑うことしかできなかったが、それだけでエルドたちの気持ちは軽くなった。
「もう少しで隠れ場所だ! 早くコルトたちの救援に行けるように頑張るぞ!」
エルドが士気を上げるために声を出すと、サファニアとブロンは嬉しそうにうん! と返事をした。
しかし、同時に彼女は倒れた。
*
お久しぶりです。
かなり忙しく、更新が遅れてしまって申し訳ありません。
今日から4日間、1日1話投稿します。
やっと過去編の終わりです。
ついでに、宣伝です。
忙しいと言っておきながら、中編を書き上げてましたw
先日投稿した短編を少し長くしたものです。
(たぶん)感動する系なので、ご興味がある方は足を運んでみてください。
本編は完結済みです。
『彼は勇者だから、彼女は魔王だから、』
http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/292072910/
彼女は数日前のことを思い出しながら言った。
五日間休みを取った彼女は、宿のオーナーであるユエと顔を合わせた時にここに来ると言われていたのだ。しかし、ルゥルゥと過ごす日々が幸せですっかり忘れていた。
「いつ来るのかしら?」
普段からずっと家にいるヴィレットが夕飯の量を増やさなくちゃと考えながら彼女の答えを待つ。
しかし、彼女は首を傾げるだけだった。
「知らないわ」
「知らないってことはないでしょ?」
「ヴィレット、そう責めるな。クーツェは本当に知らないんだ」
追及するようなヴィレットの声音を聞いて、エルドは彼女をかばう。本当は彼女が興味がなくて覚えていないか、ユエが伝えていないだけなので、どのみちいつユエが来るかわからないのだ。
「とりあえず、今日か明日か、まあ、数日以内には来るだろう。家にいるヴィレットが対応にあたるだろうから頼むな」
「……わかった。もうちょっと正確にしてくれなきゃ私も困るわ。ユエさんは夕食を一緒に食べていくんだもの」
「クーツェに興味のないことを求めるな。昔から変わらないだろう?」
まあそうだけど、とヴィレットはため息をついた。
彼女はその会話を聞いても何も思わず、ただ膝に座るルゥルゥと話していた。
「ねぇ、ルゥルゥ、今日はどこに行きたいのかしら?」
「うーんとね、……もりがいい!!」
「わかったわ。じゃあ、今日は二人で森に行きましょう」
「駄目だ、クーツェ。森で何があるかわからない。今日は俺も行く」
確かにルゥルゥに何かあっては大変だ、と彼女はエルドに指摘され、分かったと頷いた。
「あーるーこー! あーるーこー!」
つたない歌が道中響いていた。
歌っている本人であるルゥルゥは彼女がよく聞かせてくれた歌を完璧に再現したつもりだが、どこかで自己流にかわってたり、フレーズを飛ばしてたりしていて、一緒に歩いている面々は先ほどから笑わないように我慢していた。
「くももすすぐってー!」
「あははっ、ルゥルゥ、そこはちがうよー! 『くもの巣くぐってー』だよ!」
ついに笑いをこらえきれなくなったサファニアが間違えを指摘すると、ルゥルゥはリスのようにぷくーっと頬を膨らませた。
「しってるもん! ルゥもそういってたもん! ねっ、エルド?」
「うん。ルゥルゥはちゃんと言ってたよ。とっても上手だった」
自分も笑いをこらえていたことを棚に上げて、風船のように膨らんだルゥルゥの頬をエルドはつついた。
ルゥルゥはエルドに自慢の歌を褒められ、えっへんと胸を張る。
「ねっ、ルゥがいったとーりだったでしょ?」
ルゥルゥは嬉しそうに彼女の手を握った。右手には大好きな彼女、左手には優しいエルドがいて、ご満悦である。
「うふふふ、ねぇ、クーツェ、ルゥのうた、どうだったぁ?」
「ええ、とても上手だったわ。ルゥルゥは歌の才能があるのね」
「じゃあ、エルドはどうだったぁ?」
「うん。さすが俺の妹だな。世界で一番上手かったよ」
「ホント!? じゃあ、ブロンは?」
「うん! ルゥルゥの歌、可愛かったよ」
三人から褒めてもらえ、えへへとルゥルゥは表情を崩した。しかし、自分だけ聞かれなかったサファニアは私には? と驚いた顔をしていた。
「ね、ねぇ、ルゥルゥ、私にはきかないの…?」
「だって、サファニアはルゥがまちがってるーっていうもん」
「いや、だってさ、さっきは確かに違ってたし」
「でも、エルドはルゥはまちがってないって」
「エルドはそう言ったけど、それは、ひいき目で見てるだけで、とりあえず、エルドは変だから信じない方がいいよ」
「へー、エルドはへんなの?」
今日も今日とてサファニアはエルドに意味もなく対抗するのだ。頑張ってエルドよりもルゥルゥに好かれたい。その為にエルドについてあながち間違っていない情報を教えるが、隣から漂う冷気のせいでそれは今日も阻止されるだろう。
「おい、サファニア、喧嘩売ってるのか?」
エルドの地を這うような声に、サファニアはコンマ一秒でこの場から逃げ去る準備をした。エルドのお仕置きは年々凄まじさを増している。早く逃げないと、何をされるかわかったものじゃない。
サファニアは自分の横にいたブロンをエルドの方へ押すと、ダッシュでその場から離れた。まさに脱兎のごとく、である。
「ちょっと、サファニア! ぼくを囮にすんなよ!」
「サファニアっ! 逃げんじゃねー!!」
後ろから自分を追うような声が聞こえたが、それはすべて幻聴だと思うことにした。ついでに、足音が二つに増えているのも気のせいだと思いたい。
後ろの鬼と子鬼に捕まるわけにはいかないのである。頭のたんこぶは、今あるので十分だ。
サファニアは彼女とルゥルゥがいるところを中心に木に登ったり、走ったりと頑張って逃げた。しかし、数分経って、足音が増えているのに気づく。はたっと立ち止まり、周りの音に耳を澄ませた。
「サファニア、もう鬼ごっこは終わり?」
ブロンが息を切らせながらにやりと笑った。
「ねぇ、エルド、」
そう、振り向いてサファニアが言いかけた時、ピーーーーッという高い指笛が響いた。
それを聞いて、サファニアは顔色を変え、行動に移る。ブロンも先ほどの様なふざけるような笑みは消え、すぐさまに地面を蹴って、彼女たちの下へ走り出した。
指笛の音は、敵が来た時の合図だ。
滅多に使うことはない。しかし、敵が来たのなら、打ち合わせ通りまずは戦えない彼女とルゥルゥを守らなければならない。
エルドは指笛が鳴る前に気付いて、おそらく彼女たちと既に合流しているだろう。サファニアとブロンは焦る気持ちを抑え、駆け回りなれた森の中を最短ルートで彼女達の方へ向かった。
「クーツェ! ルゥルゥ! 逃げるぞ!!」
エルドはいち早く敵の存在に気付き、サファニアを追うことをやめて戻ってきた。まだ距離があるが、急いでルゥルゥを掬うように腕の中に抱き上げると、空いている手で彼女の手を引いた。
同時に、ピーーーーッという指笛が鳴る。
おそらく、小屋のある方だ。鳴らしたのはコルトで、場合によってはヴィレットとマイカはもう、と思いかけて、その考えを首を振って散らした。
きっとコルトは自分の方にいる敵を散らして、逃げられたから指笛を鳴らしたんだ。そう、頑張って信じ込んだ。
指笛を使うのは緊急事態のみ、と決めている。つまり、今は緊急事態なのだろう。敵がどれくらいの力量で、どれくらいの人数がいるのか、そして、今、小屋では何が起きているのかわからない。それがエルドの不安をあおったが、今は非戦闘員である二人を隠すために何か所か確保している隠れ場所へ走った。
途中、サファニアとブロンが合流し、並走する。
「エルドにぃ、さっきのって、」
息を切らせながら、ブロンが不安げな顔をエルドに向ける。
「多分コルトだ。小屋の状況は分からない。とりあえず、今はルゥルゥとクーツェを逃がすのが先だ」
「わかった。でも、マイカとヴィレットは…?」
「エルドにぃでもわからないに決まってるでしょ。みんな心配なのは一緒なんだから、そんな顔しないのっ!」
サファニアは明るい声を出していたが、そこ顔は不安が隠れていなかった。走る速度は変わらないが、前後に振る腕は震えている。サファニアも小屋にいる三人が心配で仕方ないのだ。
そんな中、誰よりも体力が少ない彼女は息を切らせ、頑張って足を前に出していた。
この三年間、何もなく穏やかに過ごすことができた。彼女は昔はずっと一人だった。生まれてから、エルドに会うまで、まともに人と会話をしたこともなかった。家族はいたが、自分をいないように扱っていた。もう、家族などいないようなものだった。
しかし、今は違う。
エルドとヴィレット、コルトとサファニア、マイカとブロン、そして、ルゥルゥ。
最初は綺麗だから拾った。綺麗だから面倒を見た。でも、今はきれいだからと言う理由だけではない。彼女にとって、初めての家族になった。執着心を持たなかった彼女は初めて手放したくないと思った。一緒にいてほしいと思った。生きてほしいと思った。
だから、彼女は息をするのも辛い中、必死になって明るい声を出した。
「だい、じょうぶ、…よ! はぁはぁ、あの子たちは、…綺麗だから、私の、か、ぞくだから、強いから……!」
彼女は血の気のない顔でへらりと笑うことしかできなかったが、それだけでエルドたちの気持ちは軽くなった。
「もう少しで隠れ場所だ! 早くコルトたちの救援に行けるように頑張るぞ!」
エルドが士気を上げるために声を出すと、サファニアとブロンは嬉しそうにうん! と返事をした。
しかし、同時に彼女は倒れた。
*
お久しぶりです。
かなり忙しく、更新が遅れてしまって申し訳ありません。
今日から4日間、1日1話投稿します。
やっと過去編の終わりです。
ついでに、宣伝です。
忙しいと言っておきながら、中編を書き上げてましたw
先日投稿した短編を少し長くしたものです。
(たぶん)感動する系なので、ご興味がある方は足を運んでみてください。
本編は完結済みです。
『彼は勇者だから、彼女は魔王だから、』
http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/292072910/
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