一行日記 2024年11月 🍂

11月５日（火）

・クインシー・ジョーンズさんにつづいて、楳図かずお先生もご逝去。

　いとうせいこうの『東京ブロンクス』の歌詞の中に「生きてりゃいい」とか「動かなくたっていい」とか、あって、ほんと、生きてくれてるだけでいい、と思っていても、ご高齢と知ってるくせに、それでもやっぱり訃報はショックよね。
　だって、その状態が続くのだもの。

・アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説『彼女のひたむきな12ヵ月』に、ゴダールの「映画の三千時間」が引用されていて、雑誌に掲載されているのをゴダールが送りつけて、アンヌが読むのだけれども、その文章が彼の映像と同じく、めちゃスピーディーでセンスが良くってかっちょええ。

　その部分は、『ゴダール全評論・前発言I 1950-1967』奥村昭夫訳から引用されているので（小説の翻訳は原正人）、「映画の三千時間」は読みたいけれども、『前評論・前発言』は無理、と思い、だけどネットオフでゴダール本を二冊ほど発注しちゃった…📚

・観た映画🎬

　『不思議惑星キン・ザ・ザ』

　【不思議な惑星にワープした地球人の奮闘を描いたソ連製作の脱力系SF巨編】
　　　　　　　U-NEXTの紹介文より

　まさに、脱力系。マヌケな格好で、マヌケな言語を操り（ほぼ「クー」）、マヌケなポーズで挨拶や服従を示す。さらに、出てくる親父の顔が哀愁漂ってて、それだけで笑えてくる。

　舞台のほとんどが砂の惑星で、しかも色んなDIYな乗り物も登場するから、ゆるマッドマックス感もあり。

　ただ、「ディストピアな設定はソビエト社会の意的描写ではないかと言われる。」とWikipediaにある通り、何人なにじんかによって階級差別があり、服従が求められ、反抗すると問答無用でレーザー銃で殺される。

　作品はポンツクでオモロいのに、登場人物たちは笑うことはないのです。いつもなんとなし緊張している。権力者におもねる時だけ、貼り付けたようなわざとらしい愛想笑いでアピールする。

　いかんせん、ちょっと長尺でしんどかったです。でも、観て良かった。ずっとずっと前に、篠原ともえが好きな映画としてあげていて、気になっていたし。

・本日のアイスはガリガリくん🧊