一行日記 2023年5月

犬束

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5月28日(日)

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・昨日の毎日新聞の書評欄で考えたこと。

 「なつかしい一冊」は、著名人が記憶に残る、大切な、懐かしい本を紹介するコーナーで、今週は社会学者・作家の鈴木涼美氏。その一冊は田中康夫の『なんとなく、クリスタル』。
 恥ずかしながら、どちらの作家も未読。でもこんな風な(紙面で呼んだ範囲の印象ですが)女子を謳歌(オシャレも恋愛も文化・芸術その他)する女子を(そのぶん、傷つくことも多い)生々しい文体で描く作家を羨みもしていたし、しつつある訳ですよ(想像でなく、まさにリアルにそのように生きているから、と言う理由もある)。

 だけど、自分が創作する時に目指す方向としては、より興味を引かれた(もちろん、昨日の書評欄内で)作品、『眠りつづける少女たち』(スザンヌ・オサリバン著、高橋洋訳)ではなかろうか、と思いまして。ちなみに評者は養老孟司センセ。
 書評欄や本の広告欄に眼を通して、気になる、欲しい本ってば、小説以外のジャンルの方が多いんですよね。

 単純に、ノンフィクションが書きたいのではなくて、つまり、どう表現すればいいのか、そうアレですわ、澁澤龍彦が「書物から書物を書いた」みたいに評されたように、研究内容とか旅行記とか伝記とか、諸々の書籍から引用したり、換骨奪胎したりした、小説、吉田健一みたいなエッセイなのか小説なのか曖昧な、本当なの?作り話なの?みたいな文章を書きたいです。
 って、なんの宣言なん。

・で、今の若人に人気なのは、小説よりも俳句や短歌なんですってね。

・読んだ本。

 *『緑の髪のパオリーノ』
   ジャンニ・ロダーリ 著
   内田洋子 訳

 超短篇集。不思議で可愛らしいお話がたっぷり。読んだのは、まだ五分の一くらい。
 するする読めます。ちょっとずつ、楽しみながら読み進めます。

 *『ムッシュー・コクトー
    ママとコクトーと私』
   キャロル・ヴェズヴェレール 著
   花岡敬造 訳

 帯に曰く、
「美貌の富豪夫人フランシーヌ・ヴェズヴェレールの一人娘が、初めて明かした、ママと詩人の不思議で特別な生活。

 少女の澄んだ目が捉えたジャン・コクトーの真実」

 自分ちで、映画『恐るべき子供たち』の撮影が行われるわ、別荘にコクトーを招いたら壁中に絵を描かれるわ、画家のビュッフェとパートナーのピエール・ベルジュは友達だわ、ベルジュは後にイヴ・サン=ローランのパートナーになり、家族同様のお付き合いをするわ、🏠にはアラン・ドロンもやって来るわ…
 ゴージャスなんよ。神々だらけ。ヴァルハラなんか?が、なんかウキウキしない。なんでかな。
 作者のキャロルと、あるいは訳者の花岡敬造と反りが合わないのかな?これも最初の方だけなので、読み進めていたら、面白さも分かってくるかも。

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