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本心

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ヒラヒラと手を振って綺羅兄様は行ってしまった。ええ!?ええ!?ええ!?残された僕は困惑することしか出来なかった……みささんと同じく、真っ赤な顔で。
自室に戻り、己に問いかける。僕はみささんに特別な感情を抱いている。〇か✕か…〇だ、間違いなく。そしてそれは恋愛感情か否か…わかってる。認めるのが、怖いだけだ。だって今の関係は僕にとって心地がいい。でも、でも。それを壊してでも、次の段階に進みたいと思ってしまう。

「僕は…みささんが好きだ」

夜食を作ってくれたことも、お守りをくれたのも、お花見で2人で抜け出したのも、バイトしたのも、全部全部、大切な思い出だ。1度認めてしまえばその想いはまるで当然のようにすっと僕の中に入ってくる。あるべき場所に然るべきものがやっと鎮座した、というか。ああ、これが僕の本心なんだ。
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