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どタイプ
しおりを挟むいつも通りの朝食の席、サラダを取り分けていると、ある異変が起きた。
「ねえ、みさ。あんたの手、貸して」
「?えっと、はい、どうぞ」
前に繋いだ時と同じ。咲夜様の手はぽかぽかしている。ぐいっと、顔に近づけられる。そのまま咲夜様は深呼吸した。
「やっぱりあんたの手、冷たいのに、あったかい……不思議。好き」
そのまま、今まで見た事がないくらいの顔で微笑まれる。それはまさしく天使の笑みで。思わず顔が赤くなる。
「あ、ほっぺは熱い……好きって、言ったから?」
もう片方の手は頬に伸ばされて。首を傾げる仕草……ひとつ、気付く。私、咲夜様の顔に弱い。
「咲夜がここまでデレたことあったか?今まで」
「なかったと思うよ。余程みささんを気に入ったんだね」
「みさちゃんも顔真っ赤だし……ボクが上に乗った時はそんなことなかったのに」
「綺羅、それはいつの話だ?」
「はいはい、咲夜兄さん嫉妬とかいいから。それにその前咲夜兄さんみさちゃんのこと抱きしめてたからね」
何……!?記憶に一切ない……と思わず目を見開く咲夜様。その隙に、私は台所へと逃げ込んだ。ダメだ、タイプだ。咲夜様の顔、どタイプだ。
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