異世界転生!?ハレムで側室!?ありえません!!!~平凡な大学生だった私が超一途なハレムの王から溺愛されました~

あんみつ~白玉をそえて~

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後日談

正体不明の感情

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「奥様!よくお似合いですよ!!!」

今日は結婚式。国をあげてのお祭り騒ぎだった。それにしても身につけている衣装がすごい。大量の宝石に、たっぷりとした布地。すごく繊細な作り。美しい。他の人が着ていたらきっと素直にそう思えた。でも今私の頭にあるのは一つ。

「重い……!!!」

重い、ただひたすらに重い。ぶつくさ文句を言っていると、先に準備を終えたらしいザキが現れた。

「!」

……現れて、固まる。何事かと問いかければ、ばっと腕で顔を隠した。

「え、ザキ、どうしたの……ってまさか、照れてる?」

隙間から除く顔は明らかに赤い。そんな顔、初めて見た。答えない彼に私は気を良くしてそのままくるりと回ってみせる。

「ねえ、ほらほら、綺麗でしょ?んー?綺麗すぎて見られないって?いや~照れちゃうなあ」

あははと笑えば、グッと腰を引き寄せられた。

「綺麗だ。美しすぎて、思わず直視出来なかった。こんなにも美しいお前を妻に迎えられる私は世界一の幸せ者だ。一生をかけて愛すると誓おう」
「……っ!」

ずるい、ずるい。私がザキの顔に弱いって、ザキの声に弱いって、知ってるでしょ。
一気に形成逆転。私の顔が赤くなる。

「お?なんだ、照れたのか。可愛いヤツめ。ほら、こっちを向け」

うりうりと、ほっぺをいじられる。睨みつつ顔を合わせれば、今度はキスを落とされる。

「!!!」
「ふはっ、相変わらず口付けごときで赤くなるのは変わらんな」

ぽこぽこと、抱きしめられたまま胸板を叩くけど、ザキが気にした様子は全くない。
そんな風にじゃれあって、国民に顔見せをして、夜、宴の時。みんな酒が入っているのか、口が緩くなる。

「いやあ、それにしても王、よく笑われるようになりましたな!」
「ん、そうか?」
「そうですよ~!!!雰囲気も柔らかくなりました」

ハレムの女性たちはあの後、全員女給や下働きとなって、王宮のあちこちで見かけるようになった。そんな彼女らが、ワンチャンを狙わないはずがないわけで。ザキに、しなだれかかる女が数人。同性でも顔が赤らむような艶めかしい踊りを踊るのが数人……正体不明のもやっとした感情を持て余しつつ、夜はふけていった。
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