158 / 163
後日談
レフラルの恋物語5
しおりを挟む
「ふっふっふっ!!!レーフーレールー???」
次の日。ヴィーが突然楽しそうに僕の名前を呼んだ。
「?どうしたの、ヴィー」
「いやあ、私の早耳具合を舐めてもらっちゃ困るね」
「またヴィーが変なテンションになってるな……」
アンジエは呆れ顔。それでもその先が気になるのか、少しソワソワしている。
「昨日、彼女といたでしょ!!!」
「え!?ち、ちが……!!!」
「キャーー!!!そうなのヴィー!?」
フィリが便乗する。こうなったフィリは止めようが無い。長年の付き合いからそれは分かる。
「ええ!中庭であの転入生の……サラ、だっけ?って子にサンドイッチ食べさせてたのよ!!!」
「キャーー!!!」
2人が盛り上がる中、僕はこっそりルディー先輩に聞く。
「あの、昨日は先輩と一緒だったんじゃないんですか?」
「いや、一緒だったよ?だったんだけど、突然「尊みの気配がする」とかなんとか言って中庭にふらふら行っちゃったんだよね」
本当に、読めなくて困った子だよ、なんて笑うルディー先輩の顔には優しさが詰め込まれてる。それと、ヴィーが好きって感情が。
「だから、着いて行ったオレも見てる……やるじゃーん、そんな純粋な顔して」
うりうりと小突かれる。そうだった、そういえばこの人もフィリとリーシェンの時乗り気だった。
「じゃあ、ほんとなのね!?」
フィリが意気込んで聞いてくる。
「……彼女じゃないよ」
「でーもー?」
ヴィーが聞いてくる……その先は、言いたくなかったけど。フィリにヴィーにルディー先輩。この布陣にどうして僕が勝てようか。
「~~っ!!!ああ、もう!そうです!!!好きです!!!」
「キャーー!!!」
「まずは次の休日デートね!」
「しばらくお昼もその子と一緒に食べた方がいいんじゃない?」
無理やり吐かされて、加えて僕抜きでどんどん話が進んでいく。結局、次の休日にCDショップでも見てきたらどうかと提案され、僕は頷くことしか許されなかった。
次の日。ヴィーが突然楽しそうに僕の名前を呼んだ。
「?どうしたの、ヴィー」
「いやあ、私の早耳具合を舐めてもらっちゃ困るね」
「またヴィーが変なテンションになってるな……」
アンジエは呆れ顔。それでもその先が気になるのか、少しソワソワしている。
「昨日、彼女といたでしょ!!!」
「え!?ち、ちが……!!!」
「キャーー!!!そうなのヴィー!?」
フィリが便乗する。こうなったフィリは止めようが無い。長年の付き合いからそれは分かる。
「ええ!中庭であの転入生の……サラ、だっけ?って子にサンドイッチ食べさせてたのよ!!!」
「キャーー!!!」
2人が盛り上がる中、僕はこっそりルディー先輩に聞く。
「あの、昨日は先輩と一緒だったんじゃないんですか?」
「いや、一緒だったよ?だったんだけど、突然「尊みの気配がする」とかなんとか言って中庭にふらふら行っちゃったんだよね」
本当に、読めなくて困った子だよ、なんて笑うルディー先輩の顔には優しさが詰め込まれてる。それと、ヴィーが好きって感情が。
「だから、着いて行ったオレも見てる……やるじゃーん、そんな純粋な顔して」
うりうりと小突かれる。そうだった、そういえばこの人もフィリとリーシェンの時乗り気だった。
「じゃあ、ほんとなのね!?」
フィリが意気込んで聞いてくる。
「……彼女じゃないよ」
「でーもー?」
ヴィーが聞いてくる……その先は、言いたくなかったけど。フィリにヴィーにルディー先輩。この布陣にどうして僕が勝てようか。
「~~っ!!!ああ、もう!そうです!!!好きです!!!」
「キャーー!!!」
「まずは次の休日デートね!」
「しばらくお昼もその子と一緒に食べた方がいいんじゃない?」
無理やり吐かされて、加えて僕抜きでどんどん話が進んでいく。結局、次の休日にCDショップでも見てきたらどうかと提案され、僕は頷くことしか許されなかった。
0
お気に入りに追加
349
あなたにおすすめの小説
転生したら攻略対象者の母親(王妃)でした
黒木寿々
恋愛
我儘な公爵令嬢リザベル・フォリス、7歳。弟が産まれたことで前世の記憶を思い出したけど、この世界って前世でハマっていた乙女ゲームの世界!?私の未来って物凄く性悪な王妃様じゃん!
しかもゲーム本編が始まる時点ですでに亡くなってるし・・・。
ゲームの中ではことごとく酷いことをしていたみたいだけど、私はそんなことしない!
清く正しい心で、未来の息子(攻略対象者)を愛でまくるぞ!!!
*R15は保険です。小説家になろう様でも掲載しています。
悪役令嬢、第四王子と結婚します!
水魔沙希
恋愛
私・フローディア・フランソワーズには前世の記憶があります。定番の乙女ゲームの悪役転生というものです。私に残された道はただ一つ。破滅フラグを立てない事!それには、手っ取り早く同じく悪役キャラになってしまう第四王子を何とかして、私の手中にして、シナリオブレイクします!
小説家になろう様にも、書き起こしております。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
見ず知らずの(たぶん)乙女ゲーに(おそらく)悪役令嬢として転生したので(とりあえず)破滅回避をめざします!
すな子
恋愛
ステラフィッサ王国公爵家令嬢ルクレツィア・ガラッシアが、前世の記憶を思い出したのは5歳のとき。
現代ニホンの枯れ果てたアラサーOLから、異世界の高位貴族の令嬢として天使の容貌を持って生まれ変わった自分は、昨今流行りの(?)「乙女ゲーム」の「悪役令嬢」に「転生」したのだと確信したものの、前世であれほどプレイした乙女ゲームのどんな設定にも、今の自分もその環境も、思い当たるものがなにひとつない!
それでもいつか訪れるはずの「破滅」を「回避」するために、前世の記憶を総動員、乙女ゲームや転生悪役令嬢がざまぁする物語からあらゆる事態を想定し、今世は幸せに生きようと奮闘するお話。
───エンディミオン様、あなたいったい、どこのどなたなんですの?
********
できるだけストレスフリーに読めるようご都合展開を陽気に突き進んでおりますので予めご了承くださいませ。
また、【閑話】には死ネタが含まれますので、苦手な方はご注意ください。
☆「小説家になろう」様にも常羽名義で投稿しております。
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
モブ令嬢ですが、悪役令嬢の妹です。
霜月零
恋愛
私は、ある日思い出した。
ヒロインに、悪役令嬢たるお姉様が言った一言で。
「どうして、このお茶会に平民がまぎれているのかしら」
その瞬間、私はこの世界が、前世やってた乙女ゲームに酷似した世界だと気が付いた。
思い出した私がとった行動は、ヒロインをこの場から逃がさない事。
だってここで走り出されたら、婚約者のいる攻略対象とヒロインのフラグが立っちゃうんだもの!!!
略奪愛ダメ絶対。
そんなことをしたら国が滅ぶのよ。
バッドエンド回避の為に、クリスティーナ=ローエンガルデ。
悪役令嬢の妹だけど、前世の知識総動員で、破滅の運命回避して見せます。
※他サイト様にも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる