【本編完結】推しと推しをくっつけたい！！！～溺愛されたのは私でした～

アンジエとの関係性

早いもので、今日はもう入学式だ。今日の目標は、フィリちゃんとレフラルに出会うこと。
2人は入学式のあと、1本の桜の木の下で、入学できた喜び等を語り合う。まあ、言ってしまえばプレイヤーへの世界線説明だ。そこに割り込む。
レフラル・セルダー。公式のキャッチコピーは、貴方を支える健気な幼馴染。最初はフィリちゃんの腰巾着程度にしか思わなかったが、個別ルートをプレイしてみてびっくり。好きなキャラランキング3位にランクインしたのだ。ゲームでは、レフラルはいわゆる可愛い弟枠で、プレイヤーに母性を全力で芽生えさえてくる。そんな、最初はフィリちゃんの後ろに隠れてばかりだった彼が、フィリちゃんを守りたい、その一心で、自分から進んで成長していく様は必見だ。ちなみにこのルートでも、ヴィーは悪役として大活躍。積極的に回避したいルートの1つだだが引っ込み思案な彼が、フィリちゃんを守ろうと少しづつ成長していく姿は涙無しには語れない、おすすめルートのひとつだ。ちなみに私の中ではヤンデレ化しそうキャラランキング堂々1位。彼のフィリちゃんへの依存度は目をみはるものがある。

彼の個別ルートではヴィーがストーリーに大きく関わってくる。そもそもレフラルとの出合い方もヴィーが、彼を取り巻きと共にいじめて、というものなのだ。さすがにその出会い方は勘弁してもらいたいから、というのも今日の目標を決めた理由の１つである。

「ヴィー、まーだーかーよー？そろそろ時間ヤバイぞ」

どうやらしばらく前に声をかけられてから、今の今までずっとドアの前で待っていてくれたらしい。こういうところは流石ゲームのキャラだとしみじみ思いながら、急いで部屋を出て、アンジエと共に馬車に乗り込む。
馬車に乗ってしばらく、ふとアンジエの目線に気付く。どうやらこちらをずっと見つめていたらしい。

「うん、やっぱお前、その服似合ってんな。……ん？もしかしてそのリボンって俺があげたやつか？」
「あ、わかる？ふふ、正解。そっちも制服似合ってるわよ！」
「だろー？」

アンジエとは、使用人と主人だと言いつつも、普通の友達のようなものだ。彼の性格は真っ直ぐで、ゲームの中での記憶がなくとも、普通に好感が持てる。キャラクターだからではなく、1人の人間として、私はアンジエが好きだ。