それでも僕はあの青い月に行きたいと思うのです。

空に浮かぶのは青い月。僕は地球ではない星にいた。
 僕はこの星で出会った導師に恋をしている。しかし、その想いは伝えることができても、成就することはない。
 その理由は、僕がこの星の生命ではないことに由来する。僕はこの部屋から生身で出れば、5分も経たないうちに死んでしまうだろう。僕は彼女の温もりを感じることができないのだ。
 僕はロボットを操って、彼女と対面するしかない。それが唯一、彼女と僕をつなぐものだった。
 月の光のように、淡く消えそうな強い鎖が、僕をこの場所に縛り付けている。
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