11 / 17
乾いた土の上で
しおりを挟む
うそだ。信じたくない。
日菜がまた手術をするかもしれない。
その言葉をふりはらうように、ランニングをし、バッドを振って、ボールを投げた。
「今日の里宮は少しちがうな。」
コーチや仲間も口々に言っていた。危機せまる迫力だったらしい。
「もうすぐ試合だからかな。」
何も考えたくないんだ。今の日々がずっと続いてほしいんだ。せっかく日菜が目標を見つけてがんばっているのに。
練習がピッチング練習に入った時、コーチに注意された。
「力みすぎだぞ、里宮。」
「身体がバラバラになってるぞ。」
それでも力いっぱい投げたかった。投げて現実が変わればいい。こんな現実なんか壊れてしまえばいい。そう思っていたら、キャッチャーの廣野にも怒られた。
「力まかせに投げるなよ。」
「おれのミットをちゃんと見ろよ。おれは単なる的じゃないんだぞ。」
わかってたんだ。ずっとこのままじゃいられないってこと。体が大きくなれば、心臓に負担もかかるし、心臓も大きくなる。そのことが手術した部分にどんな影響をおよぼすのか。いろんな可能性について説明を何度もきいていた。
見かけほど順調じゃないことはわかっている。でも、薬でなんとかなっているじゃないか。今はあまりにかわいそうすぎる。
和葉は投げる。キャッチャーの廣野の声は聞こえていなかった。
せっかく今、日菜が目標を見つけてがんばっているところなのに。
せっかく今、うまくいき始めていたのに。
「投球練習は終わりだ。和葉!お前、今日ちょっと残れよ。」
廣野の有無を言わせない声で和葉は我に返った。
しまった。廣野はずっと何か言っててくれてたな。ずっと聞いてなかったからさすがに怒ったよな。
「ごめん、廣野。」
和葉はつぶやいてみたものの、どうしていいかわからなかった。廣野は他のみんなと一緒にグランドの整備を始めたので、和葉も片づけを始めてみることにした。
「さ、思いっきり投げていいよ。」
改めて防具をつけた廣野が
「え?」
二人だけになったグラウンドで廣野は予想外のことを言った。
「投げなよ。なんか知らないけどストレスたまってるんでしょ?」
「いや、そのことで怒らしてしまったと思ったんだけど。」
和葉は困惑した。練習中、力まかせに投げる和葉に対して注意していたのかと思ったからだ。
「そりゃさ、力まかせにあんな投げ方したらだめだよ。全然おれ見てなかったでしょ。何の練習にもならないし、おれは壁でも的でもないんだからな。捕る方の身にもなってみろよ。」
「ごめん。」
和葉は言い返す言葉がなかった。
「野球はチームプレーだ。仲間がいないとできない。投げる時も打つ時も一人だけど、チームを代表して投げて、打って捕っているんだ。だから雑念だらけのやつには任せられない。練習からきちんと自分のプレーと向き合う、野球と向き合わないと。」
今日はちがうことばかり考えていた。練習も一人ではできない。ボールを投げてもらったり捕ってもらったりしてるのに、その人たちのことを何も考えず、心がここになかった。
「本当にごめん。ボールを捕ってくれてるお前のこと全然考えてなかったよ。」
そういうと廣野はニヤっと笑った。
「わかればいいんだよ。でもさ、おれたち人間だろ?しかも悩み多き中学生だろ?」
「え?」
「むしゃくしゃする時があるのはわかるよ。だから、そんな時は練習以外の時に付き合ってやるよ。思いっきり投げたいんだったら、おれが受け止めてやるよ。その代わりおれがむしゃくしゃしてる時はよろしく頼むぞ。」
そう言って笑う廣野の顔は人懐っこいあの笑顔だ。幼くも見えるその笑顔だけど、和葉は自分よりずっと大人に思えた。
やっぱこいつには叶わない。おれよりずっとずっと前にいる。
「でもケガはいやだからな。おれがケガするのもお前がケガするのも。そこのところだけはよろしく頼むよ。」
そう言って廣野はボールを和葉に渡して離れていった。
和葉は腹をくくった。逃げていたんだ。日菜の病気に対しても。野球は逃げ道じゃない。今日のおれは野球を冒涜していた。野球は夢なんだ。ぼくにとっても日菜にとっても、廣野にとっても。
「ありがとう、廣野。真剣に投げる。逃げないよ。」
そうだ。逃げない。廣野のミットを見る。大きくふりかぶって、左足をあげて右足に体重をのせる。左足を前に出し、下半身をひねらせ、しなるように腕をふる。体全体を使って、最後は指先にまで気持ちをこめて、ボールをはなす。
ボールは廣野のミットに気持ちよい音をたてておさまった。
「あれ、ストレス発散でもいいって言ったとたん、気持ちの入った球がきた。あまのじゃくだな。」
あのミットに向かって投げる。おれにできることはこれしかない。日菜の変わりに苦しむことも、心臓をあげることもできない。だったら全力でやりきろう。全身を使い、最高の球を。この球で前に進む。例え日菜が絶望に陥る時があったとしても、その時おれが光で照らしてあげれるように。
夕焼け空に二人のミットの音がしみこんでいった。
お前はこんなところでふてくされる器じゃないだろ。
実は廣野が初めて和葉を見たのは中学のグラウンドではなかった。
廣野の弟が通院している病院近くのグラウンドだった。
廣野には3歳年下の弟がいた。知的能力障害があった。弟は廣野にとっても可愛いかった。初めて抱っこした時、こんなに小さいのかとおどろいた。絶対守ってやるからなって思った。
それから少しずつ笑うようになると、笑ってくれるのがうれしくて一生懸命話しかけた。弟の面倒をみようとすると両親も喜んでくれた。
でも、廣野もまだ子どもだ。自分もまだ甘えたい。遊んでほしい。自分にかまってほしい。
でも、両親の注目はどうしても疾患をもつ弟に向けられた。
廣野が注目されるのは、ものすごく頑張って結果がでた時か、さぼった時、ケンカをした時、つまり怒られる時のどちらかだった。
廣野も怒られるのはいやだからがんばろうと思った。でもがんばっても結果がでない時はたくさんある。勉強も野球も。レベルが上がれば上がるほど、がんばってもすぐには結果がでない。がんばってもかまってもらえない。それどころか、がんばろうと思っても弟の事情で野球に行けない日もあった。
「ごめんね、智樹。今日通院があるから野球の送り迎えができないの。悪いけど今日お休みにしてくれる?」
ちぇっ。どうしておれだけ。
小学生の廣野の胸は不満でいっぱいだった。
どうしておれだけ。
そう繰り返しつぶやきながら病院をうろうろしていると、一人ボールを投げる子どもがいた。
かっこいー。
同い年くらいのはずだけど、そう思わずにはいられなかった。一人で投げるその様は、周りの空気も変えてしまうくらい真剣だった。
どこのチームのやつだろう。
それから病院に付き添うたびにそいつの姿を探して、少しわかってきた。
たぶん、どこのチームにも入っていない。妹が入院か通院していて、その付き添いで来ている。
おれと似た境遇だった。でも、あいつは全然ふてくされてなかった。あいつは全部受け入れてるんだ。そのうえで、今できることをしてるんだ。
胸の不満はいつの間にか消えていた。あたたかいエネルギーで満ちあふれ、廣野は走り出していた。
おれもがんばろう。そして、いつかあいつとバッテリーを組みたいな。
小学生の時、ふてくされていた廣野を前に進めてくれたのは和葉だったのだ。
今日のあいつは、らしくなかった。きっと何かあったんだ。それならおれにできるやり方で、今度はおれが救えないかな。
それで練習後誘ってみた。そして見事にあの時みたいに、いや今までで一番気持ちのこもった球を投げてきた。
お前、やっぱりすごいな。
ミット越しに伝わる振動が廣野を前に進ませてくれていた。
日菜がまた手術をするかもしれない。
その言葉をふりはらうように、ランニングをし、バッドを振って、ボールを投げた。
「今日の里宮は少しちがうな。」
コーチや仲間も口々に言っていた。危機せまる迫力だったらしい。
「もうすぐ試合だからかな。」
何も考えたくないんだ。今の日々がずっと続いてほしいんだ。せっかく日菜が目標を見つけてがんばっているのに。
練習がピッチング練習に入った時、コーチに注意された。
「力みすぎだぞ、里宮。」
「身体がバラバラになってるぞ。」
それでも力いっぱい投げたかった。投げて現実が変わればいい。こんな現実なんか壊れてしまえばいい。そう思っていたら、キャッチャーの廣野にも怒られた。
「力まかせに投げるなよ。」
「おれのミットをちゃんと見ろよ。おれは単なる的じゃないんだぞ。」
わかってたんだ。ずっとこのままじゃいられないってこと。体が大きくなれば、心臓に負担もかかるし、心臓も大きくなる。そのことが手術した部分にどんな影響をおよぼすのか。いろんな可能性について説明を何度もきいていた。
見かけほど順調じゃないことはわかっている。でも、薬でなんとかなっているじゃないか。今はあまりにかわいそうすぎる。
和葉は投げる。キャッチャーの廣野の声は聞こえていなかった。
せっかく今、日菜が目標を見つけてがんばっているところなのに。
せっかく今、うまくいき始めていたのに。
「投球練習は終わりだ。和葉!お前、今日ちょっと残れよ。」
廣野の有無を言わせない声で和葉は我に返った。
しまった。廣野はずっと何か言っててくれてたな。ずっと聞いてなかったからさすがに怒ったよな。
「ごめん、廣野。」
和葉はつぶやいてみたものの、どうしていいかわからなかった。廣野は他のみんなと一緒にグランドの整備を始めたので、和葉も片づけを始めてみることにした。
「さ、思いっきり投げていいよ。」
改めて防具をつけた廣野が
「え?」
二人だけになったグラウンドで廣野は予想外のことを言った。
「投げなよ。なんか知らないけどストレスたまってるんでしょ?」
「いや、そのことで怒らしてしまったと思ったんだけど。」
和葉は困惑した。練習中、力まかせに投げる和葉に対して注意していたのかと思ったからだ。
「そりゃさ、力まかせにあんな投げ方したらだめだよ。全然おれ見てなかったでしょ。何の練習にもならないし、おれは壁でも的でもないんだからな。捕る方の身にもなってみろよ。」
「ごめん。」
和葉は言い返す言葉がなかった。
「野球はチームプレーだ。仲間がいないとできない。投げる時も打つ時も一人だけど、チームを代表して投げて、打って捕っているんだ。だから雑念だらけのやつには任せられない。練習からきちんと自分のプレーと向き合う、野球と向き合わないと。」
今日はちがうことばかり考えていた。練習も一人ではできない。ボールを投げてもらったり捕ってもらったりしてるのに、その人たちのことを何も考えず、心がここになかった。
「本当にごめん。ボールを捕ってくれてるお前のこと全然考えてなかったよ。」
そういうと廣野はニヤっと笑った。
「わかればいいんだよ。でもさ、おれたち人間だろ?しかも悩み多き中学生だろ?」
「え?」
「むしゃくしゃする時があるのはわかるよ。だから、そんな時は練習以外の時に付き合ってやるよ。思いっきり投げたいんだったら、おれが受け止めてやるよ。その代わりおれがむしゃくしゃしてる時はよろしく頼むぞ。」
そう言って笑う廣野の顔は人懐っこいあの笑顔だ。幼くも見えるその笑顔だけど、和葉は自分よりずっと大人に思えた。
やっぱこいつには叶わない。おれよりずっとずっと前にいる。
「でもケガはいやだからな。おれがケガするのもお前がケガするのも。そこのところだけはよろしく頼むよ。」
そう言って廣野はボールを和葉に渡して離れていった。
和葉は腹をくくった。逃げていたんだ。日菜の病気に対しても。野球は逃げ道じゃない。今日のおれは野球を冒涜していた。野球は夢なんだ。ぼくにとっても日菜にとっても、廣野にとっても。
「ありがとう、廣野。真剣に投げる。逃げないよ。」
そうだ。逃げない。廣野のミットを見る。大きくふりかぶって、左足をあげて右足に体重をのせる。左足を前に出し、下半身をひねらせ、しなるように腕をふる。体全体を使って、最後は指先にまで気持ちをこめて、ボールをはなす。
ボールは廣野のミットに気持ちよい音をたてておさまった。
「あれ、ストレス発散でもいいって言ったとたん、気持ちの入った球がきた。あまのじゃくだな。」
あのミットに向かって投げる。おれにできることはこれしかない。日菜の変わりに苦しむことも、心臓をあげることもできない。だったら全力でやりきろう。全身を使い、最高の球を。この球で前に進む。例え日菜が絶望に陥る時があったとしても、その時おれが光で照らしてあげれるように。
夕焼け空に二人のミットの音がしみこんでいった。
お前はこんなところでふてくされる器じゃないだろ。
実は廣野が初めて和葉を見たのは中学のグラウンドではなかった。
廣野の弟が通院している病院近くのグラウンドだった。
廣野には3歳年下の弟がいた。知的能力障害があった。弟は廣野にとっても可愛いかった。初めて抱っこした時、こんなに小さいのかとおどろいた。絶対守ってやるからなって思った。
それから少しずつ笑うようになると、笑ってくれるのがうれしくて一生懸命話しかけた。弟の面倒をみようとすると両親も喜んでくれた。
でも、廣野もまだ子どもだ。自分もまだ甘えたい。遊んでほしい。自分にかまってほしい。
でも、両親の注目はどうしても疾患をもつ弟に向けられた。
廣野が注目されるのは、ものすごく頑張って結果がでた時か、さぼった時、ケンカをした時、つまり怒られる時のどちらかだった。
廣野も怒られるのはいやだからがんばろうと思った。でもがんばっても結果がでない時はたくさんある。勉強も野球も。レベルが上がれば上がるほど、がんばってもすぐには結果がでない。がんばってもかまってもらえない。それどころか、がんばろうと思っても弟の事情で野球に行けない日もあった。
「ごめんね、智樹。今日通院があるから野球の送り迎えができないの。悪いけど今日お休みにしてくれる?」
ちぇっ。どうしておれだけ。
小学生の廣野の胸は不満でいっぱいだった。
どうしておれだけ。
そう繰り返しつぶやきながら病院をうろうろしていると、一人ボールを投げる子どもがいた。
かっこいー。
同い年くらいのはずだけど、そう思わずにはいられなかった。一人で投げるその様は、周りの空気も変えてしまうくらい真剣だった。
どこのチームのやつだろう。
それから病院に付き添うたびにそいつの姿を探して、少しわかってきた。
たぶん、どこのチームにも入っていない。妹が入院か通院していて、その付き添いで来ている。
おれと似た境遇だった。でも、あいつは全然ふてくされてなかった。あいつは全部受け入れてるんだ。そのうえで、今できることをしてるんだ。
胸の不満はいつの間にか消えていた。あたたかいエネルギーで満ちあふれ、廣野は走り出していた。
おれもがんばろう。そして、いつかあいつとバッテリーを組みたいな。
小学生の時、ふてくされていた廣野を前に進めてくれたのは和葉だったのだ。
今日のあいつは、らしくなかった。きっと何かあったんだ。それならおれにできるやり方で、今度はおれが救えないかな。
それで練習後誘ってみた。そして見事にあの時みたいに、いや今までで一番気持ちのこもった球を投げてきた。
お前、やっぱりすごいな。
ミット越しに伝わる振動が廣野を前に進ませてくれていた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
わかばの恋 〜First of May〜
佐倉 蘭
青春
抱えられない気持ちに耐えられなくなったとき、 あたしはいつもこの橋にやってくる。
そして、この橋の欄干に身体を預けて、 川の向こうに広がる山の稜線を目指し 刻々と沈んでいく夕陽を、ひとり眺める。
王子様ってほんとにいるんだ、って思っていたあの頃を、ひとり思い出しながら……
※ 「政略結婚はせつない恋の予感⁉︎」のネタバレを含みます。
【完結】カワイイ子猫のつくり方
龍野ゆうき
青春
子猫を助けようとして樹から落下。それだけでも災難なのに、あれ?気が付いたら私…猫になってる!?そんな自分(猫)に手を差し伸べてくれたのは天敵のアイツだった。
無愛想毒舌眼鏡男と獣化主人公の間に生まれる恋?ちょっぴりファンタジーなラブコメ。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
彗星と遭う
皆川大輔
青春
【✨青春カテゴリ最高4位✨】
中学野球世界大会で〝世界一〟という称号を手にした。
その時、投手だった空野彗は中学生ながら152キロを記録し、怪物と呼ばれた。
その時、捕手だった武山一星は全試合でマスクを被ってリードを、打っては四番とマルチの才能を発揮し、天才と呼ばれた。
突出した実力を持っていながら世界一という実績をも手に入れた二人は、瞬く間にお茶の間を賑わせる存在となった。
もちろん、新しいスターを常に欲している強豪校がその卵たる二人を放っておく訳もなく。
二人の元には、多数の高校からオファーが届いた――しかし二人が選んだのは、地元埼玉の県立高校、彩星高校だった。
部員数は70名弱だが、その実は三年連続一回戦負けの弱小校一歩手前な崖っぷち中堅高校。
怪物は、ある困難を乗り越えるためにその高校へ。
天才は、ある理由で野球を諦めるためにその高校へ入学した。
各々の別の意思を持って選んだ高校で、本来会うはずのなかった運命が交差する。
衝突もしながら協力もし、共に高校野球の頂へ挑む二人。
圧倒的な実績と衝撃的な結果で、二人は〝彗星バッテリー〟と呼ばれるようになり、高校野球だけではなく野球界を賑わせることとなる。
彗星――怪しげな尾と共に現れるそれは、ある人には願いを叶える吉兆となり、ある人には夢を奪う凶兆となる。
この物語は、そんな彗星と呼ばれた二人の少年と、人を惑わす光と遭ってしまった人達の物語。
☆
第一部表紙絵制作者様→紫苑*Shion様《https://pixiv.net/users/43889070》
第二部表紙絵制作者様→和輝こころ様《https://twitter.com/honeybanana1》
第三部表紙絵制作者様→NYAZU様《https://skima.jp/profile?id=156412》
登場人物集です→https://jiechuandazhu.webnode.jp/%e5%bd%97%e6%98%9f%e3%81%a8%e9%81%ad%e3%81%86%e3%80%90%e7%99%bb%e5%a0%b4%e4%ba%ba%e7%89%a9%e3%80%91/
冬の水葬
束原ミヤコ
青春
夕霧七瀬(ユウギリナナセ)は、一つ年上の幼なじみ、凪蓮水(ナギハスミ)が好き。
凪が高校生になってから疎遠になってしまっていたけれど、ずっと好きだった。
高校一年生になった夕霧は、凪と同じ高校に通えることを楽しみにしていた。
美術部の凪を追いかけて美術部に入り、気安い幼なじみの間柄に戻ることができたと思っていた――
けれど、そのときにはすでに、凪の心には消えない傷ができてしまっていた。
ある女性に捕らわれた凪と、それを追いかける夕霧の、繰り返す冬の話。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

お隣に住む従姉妹のお姉さんが俺を放っておいてくれない
谷地雪@悪役令嬢アンソロ発売中
青春
大学合格を機に上京してきた主人公。
初めての一人暮らし……と思ったら、隣の部屋には従姉妹のお姉さんが住んでいた。
お姉さんは主人公の母親に頼まれて、主人公が大学を卒業するまで面倒をみてくれるらしい。
けどこのお姉さん、ちょっと執着が異常なような……。
※念のため、フリー台本ではありません。無断利用は固く禁止します。
企業関係者で利用希望の場合はお問合せください。
退院前夜
むらさ樹
青春
入院中、毎日私の身体を診に来てくれる先生
その長く揺れるネクタイと翻った白衣の姿を見る度に、ドキドキしていた
でも、いつかは必ず来てしまうのよね
“退院”
という名の別れが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる