上 下
143 / 150
噓を貫く勇気

第10話

しおりを挟む
「ごめんなさいね驚かして。改めましてrainbowの上原咲楽と言います」

「あ、あなたがマサとパンフレット撮影をした人?」

そう後ろの女性が喋り、それ対して二つ返事をする。私は続けながら

「勝手ながら横でずっと聞いていて、これはひょこっと出れば面白いかもって思いまして。あ、因みに劇場の写真撮影ですが、規約とか予約が必要ですよ」

「あー、なる‥ほど、あ、すみ‥ません、知り‥ませんでした」

理解はした様だが整理が追い付いてない様子。そのまま一瞬無言がその場を漂う。

「え、いゃそれだけ?」

「え?え?他に何を言えばよかったの?」

ふと私がそう言った事に対して困っている様子の西君。そう言われて確かになんて言えば良かったのか考えなら私は答える。

「うーん、例えば良く言えましたねとか。なんすかそれとか適当に言って、笑ってもらわないとまぁまぁ勇気が必要だったんだから?」

「えー無理ゲーじゃんそんなの~(笑)」

「そう?西さんなら分かるかなって思って」

そう二人で話していると友人であろう男子が

「お前らやけに仲いいな」

そんなこと言いだした。私は怪しまれない様に喋っていたつもりが、ふと我を忘れて普段の2人の会話していた事に気付いた。

「え?そうかな?」

私の前に西君が先にそう言った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな
恋愛
 伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。  そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。  その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。  そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。  ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。  堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・

不妊妻の孤独な寝室

ユユ
恋愛
分かっている。 跡継ぎは重要な問題。 子を産めなければ離縁を受け入れるか 妾を迎えるしかない。 お互い義務だと分かっているのに 夫婦の寝室は使われることはなくなった。 * 不妊夫婦のお話です。作り話ですが  不妊系の話が苦手な方は他のお話を  選択してください。 * 22000文字未満 * 完結保証

ワケあり上司とヒミツの共有

咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。 でも、社内で有名な津田部長。 ハンサム&クールな出で立ちが、 女子社員のハートを鷲掴みにしている。 接点なんて、何もない。 社内の廊下で、2、3度すれ違った位。 だから、 私が津田部長のヒミツを知ったのは、 偶然。 社内の誰も気が付いていないヒミツを 私は知ってしまった。 「どどど、どうしよう……!!」 私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?

ふしだらな悪役令嬢として公開処刑される直前に聖女覚醒、婚約破棄の破棄?ご冗談でしょ(笑)

青の雀
恋愛
病弱な公爵令嬢ビクトリアは、卒業式の日にロバート王太子殿下から婚約破棄されてしまう。病弱なためあまり学園に行っていなかったことを男と浮気していたせいだ。おまけに王太子の浮気相手の令嬢を虐めていたとさえも、と勝手に冤罪を吹っかけられ、断罪されてしまいます。 父のストロベリー公爵は、王家に冤罪だと掛け合うものの、公開処刑の日時が決まる。 断頭台に引きずり出されたビクトリアは、最後に神に祈りを捧げます。 ビクトリアの身体から突然、黄金色の光が放たれ、苛立っていた観衆は穏やかな気持ちに変わっていく。 慌てた王家は、処刑を取りやめにするが……という話にする予定です。 お気づきになられている方もいらっしゃるかと存じますが この小説は、同じ世界観で 1.みなしごだからと婚約破棄された聖女は実は女神の化身だった件について 2.婚約破棄された悪役令嬢は女神様!? 開国の祖を追放した国は滅びの道まっしぐら 3.転生者のヒロインを虐めた悪役令嬢は聖女様!? 国外追放の罪を許してやるからと言っても後の祭りです。 全部、話として続いています。ひとつずつ読んでいただいても、わかるようにはしています。 続編というのか?スピンオフというのかは、わかりません。 本来は、章として区切るべきだったとは、思います。 コンテンツを分けずに章として連載することにしました。

「殿下、人違いです」どうぞヒロインのところへ行って下さい

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームを元にした人気のライトノベルの世界でした。  しかも、定番の悪役令嬢。 いえ、別にざまあされるヒロインにはなりたくないですし、婚約者のいる相手にすり寄るビッチなヒロインにもなりたくないです。  ですから婚約者の王子様。 私はいつでも婚約破棄を受け入れますので、どうぞヒロインのところに行って下さい。

優しい微笑をください~上司の誤解をとく方法

栗原さとみ
恋愛
仕事のできる上司に、誤解され嫌われている私。どうやら会長の愛人でコネ入社だと思われているらしい…。その上浮気っぽいと思われているようで。上司はイケメンだし、仕事ぶりは素敵過ぎて、片想いを拗らせていくばかり。甘々オフィスラブ、王道のほっこり系恋愛話。

【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~

蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。 嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。 だから、仲の良い同期のままでいたい。 そう思っているのに。 今までと違う甘い視線で見つめられて、 “女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。 全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。 「勘違いじゃないから」 告白したい御曹司と 告白されたくない小ボケ女子 ラブバトル開始

浮気したあなたたちのことなんて、もう知りません。私は幸せになりますけどね。

月橋りら
恋愛
公爵令嬢セシリアは、婚約者である王太子と妹が浮気している現場に立ち会ってしまう。 妹は、悪びれもしない。 セシリアは見事婚約破棄を成功させ、祖国を出て隣国アスレリカにやってくるが…。 「あなたは、一体誰なんですか?」 浮気された令嬢が、様々な試練を乗り越えながら、やがて愛され幸せになるまでの物語。 *こちらの小説は、カクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。  連載追いつきました!

処理中です...