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ゲーム大会
第11話
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幸い姿勢を低くしていて向こうは気付いていない様子。一方の伊織は気付いており、連射出来る武器を持って構える。すると向こうは投てき武器を手にし、その辺りに投げる。それに気付いた伊織は、素早く立ち上がるも爆風で少し喰らう。
「原田選手はナイス判断。堪らず出て来た伊織選手を追撃している!」
2人の攻防戦を見逃さずに実況する家村さん。ただただ凄い。感心している暇もなく、敵選手は伊織に追加攻撃を撃つ。伊織は喰らいながらもブースターで逃げて物陰に隠れ、追加攻撃で結構ヒットした伊織は、直ぐに回復体制に入る。
それに漬け込んだ敵選手は追い打ちを掛ける様、伊織が逃げた方向へ武器を構えながらブースターを掛ける。
「伊織結構やばいかもですね」
「そうですね、伊織選手の優勢に見えたんですが、原田選手の手榴弾という見事な判断で一気に立場逆転ですもんね」
すると伊織は回復を止め、手榴弾に切り替えて誰もいない所に投げ込む。そして何故か敵に顔を出し、場所から離れながら射撃し、その何発かは当たるが微々たる物だ。
どういうつもり?
どういう作戦か分からないまま様子を見ていると、ブースター状態でも少しだけ方向転換出来るので、敵選手はまさかと思ったのか、そのブースター伊織の攻撃を避けて伊織が居た付近の壁前に着地する。そして計算されていた様に良い感じ手榴弾が爆発し、見事に敵選手にクリーンヒットする。それで敵選手は吹っ飛び瀕死状態に。
「これは…」
伊織の作戦に家村さんも驚いている様子。そこに伊織は漬け込み、トドメという締めのキルを貰い、この勝負に勝利した。伊織は直ぐ様物陰に隠れて回復をして先程倒した選手を漁る。
「いや…頭脳派ですね伊織選手」
「今のどういう事なんですか?」
やろうとしている事は分かったが、どういう意図でかが全く分からなかった。すると家村さんはこう答える。
「恐らく伊織選手は賭けに出たんだと思います」
「賭けですか!?」
私は驚く。
「そうですね、一旦回復をして仕切り直す為に逃げたと思うんですけど、直ぐに手榴弾に切り替えた所を見ると、相手はブースターで追い詰めようとしてた所から、回復は間に合わないと判断したんでしょう。この時点でダメージは伊織選手が半分近く削られてるので、撃ち合いだと負けると判断し、向こうは殺りに来る事を信じて、ワンちゃん罠の様に手榴弾を投げて、そこに降りて貰う為に外しても良いから撃った。そして尚且自ら囮になる事により、より向こうから来てもらう様にしたんだと思います」
「それを一瞬で考えたって事ですか?」
「多分ですね。そしてそれがドハマりしたって感じだと思います」
「やば…」
これをやってのける伊織の凄さを知るのと同時に、本気を知った。
「原田選手はナイス判断。堪らず出て来た伊織選手を追撃している!」
2人の攻防戦を見逃さずに実況する家村さん。ただただ凄い。感心している暇もなく、敵選手は伊織に追加攻撃を撃つ。伊織は喰らいながらもブースターで逃げて物陰に隠れ、追加攻撃で結構ヒットした伊織は、直ぐに回復体制に入る。
それに漬け込んだ敵選手は追い打ちを掛ける様、伊織が逃げた方向へ武器を構えながらブースターを掛ける。
「伊織結構やばいかもですね」
「そうですね、伊織選手の優勢に見えたんですが、原田選手の手榴弾という見事な判断で一気に立場逆転ですもんね」
すると伊織は回復を止め、手榴弾に切り替えて誰もいない所に投げ込む。そして何故か敵に顔を出し、場所から離れながら射撃し、その何発かは当たるが微々たる物だ。
どういうつもり?
どういう作戦か分からないまま様子を見ていると、ブースター状態でも少しだけ方向転換出来るので、敵選手はまさかと思ったのか、そのブースター伊織の攻撃を避けて伊織が居た付近の壁前に着地する。そして計算されていた様に良い感じ手榴弾が爆発し、見事に敵選手にクリーンヒットする。それで敵選手は吹っ飛び瀕死状態に。
「これは…」
伊織の作戦に家村さんも驚いている様子。そこに伊織は漬け込み、トドメという締めのキルを貰い、この勝負に勝利した。伊織は直ぐ様物陰に隠れて回復をして先程倒した選手を漁る。
「いや…頭脳派ですね伊織選手」
「今のどういう事なんですか?」
やろうとしている事は分かったが、どういう意図でかが全く分からなかった。すると家村さんはこう答える。
「恐らく伊織選手は賭けに出たんだと思います」
「賭けですか!?」
私は驚く。
「そうですね、一旦回復をして仕切り直す為に逃げたと思うんですけど、直ぐに手榴弾に切り替えた所を見ると、相手はブースターで追い詰めようとしてた所から、回復は間に合わないと判断したんでしょう。この時点でダメージは伊織選手が半分近く削られてるので、撃ち合いだと負けると判断し、向こうは殺りに来る事を信じて、ワンちゃん罠の様に手榴弾を投げて、そこに降りて貰う為に外しても良いから撃った。そして尚且自ら囮になる事により、より向こうから来てもらう様にしたんだと思います」
「それを一瞬で考えたって事ですか?」
「多分ですね。そしてそれがドハマりしたって感じだと思います」
「やば…」
これをやってのける伊織の凄さを知るのと同時に、本気を知った。
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