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愛されてるって錯覚しそう
愛されてるって錯覚しそう ★
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「っ、ごめん」
噛んだところを強く吸われ、音を立てて口が離れていく。謝りながら指先で痕跡を消すみたいに撫でられたので、俺は仕返しに唇を重ねて押し付けてやった。
「……謝るなってば」
もう一度、今度は軽くキスをしてみる。
「航ちゃんがしたいこと、もっとシてよ……俺たち今、セフレなんだからさ」
「っ……あっくん、っン」
「あっ、んん……こぉちゃん、っんむ」
がっついた、貪るようなキス。重ねるだけのはずなのに、航ちゃんの舌が時折俺の唇をノックするから、俺もうっかり開きそうになる。それを僅かな理性で制御して口を離したら、航太朗の何とも言えない切なげな顔と目が合ってしまった。
「はぁ……あっくん……っ」
ねぇなんで、そんな顔してるの。
まるで俺のこと好きって、言ってるみたいじゃん。
願望が強すぎるせいで俺は本当に、錯覚起こし始めたのかもしれない。
だって航ちゃんが、見たことない表情で目を細めて、優しく俺の頬を撫でるから。伝染する。胸の奥が締め付けられてジワッと熱くなる感覚が。
「っ、ん……」
航ちゃんに見つめられながら、また外側から前立腺を撫で捏ねられ、女の子イキを繰り返す。仕舞いには前を触っていないのに、多量の潮まで吹いてしまった。
「はっはあ……ぁ……い、いっぱい出ちゃった……」
「ん……出ちゃったね。すっげかわいい……」
食べられちゃう勢いの、甘いキス。性急に何度も唇を重ねられて、深く啄む。離れる時のリップ音に、脳ミソが痺れる。
「っは……あっくんごめん、手ぇ貸して」
「て?」
「俺もイく、から……ンっ」
航ちゃんは遠慮なく俺の右手を取った。そしてそのまま硬く上向いたちんちんを握らされ、俺の手の上に航ちゃんの手が重ねられる。
「あ……っ」
俺の手ごと、絶頂に向かって扱き始めた。ちんちんも手も熱い。挟まれてる俺の手、溶けちゃいそう。
額に滲む汗。眉間に寄ったシワ。火照った頬に、口を開いて繰り返す荒い呼吸。
全部が愛おしい。しっかり目に焼き付けちゃうんだから。視線を逸らしていて目が合わない、今のうちに。
潮を吹いて一度は萎えたのに、航ちゃんのイキそうな顔を見ていたら俺の分身はまた元気に復活していた。それに気付いた航ちゃんが眉尻を下げ、一息吐き出し口角を上げて笑う。そして俺の竿をまとめ合わせて握り込み、一緒に扱いていく。
荒く乱れる呼吸、時折どちらともなく漏れ出る喘ぎ、俺と航ちゃんの竿が擦れて放たれる、えっちな水音。
目に焼き付ける対象がソレに変わったのでもう、目が合うことはない。ただ快感に身をゆだねて、無我夢中で扱くだけ。
やがて二人ほぼ同時に射精すると、航ちゃんはまた、俺に覆い被さって優しく啄むキスをたくさんしてくれた。
あぁ、もう……こんなの困る。本当に勘違いしそうで、胸が苦しい。もういいかな、セフレ時間の間だけ、愛されてるって錯覚起こしたままでも。
そのほうが、気楽に楽しめるのかな、セフレとして。
「シャワー、浴びよ」
「うん」
「水飲む?」
「飲むぅ」
「ん。取ってくる」
二人でベッドに寝転がり、天井を見上げたままのスンとした会話。乱れた呼吸を整えて、航ちゃんがゆっくり起き上がり、キッチンへと向かう。
その背中を俺はただ、ジッと目で追った。
視線にそっと、想いを乗せて。
噛んだところを強く吸われ、音を立てて口が離れていく。謝りながら指先で痕跡を消すみたいに撫でられたので、俺は仕返しに唇を重ねて押し付けてやった。
「……謝るなってば」
もう一度、今度は軽くキスをしてみる。
「航ちゃんがしたいこと、もっとシてよ……俺たち今、セフレなんだからさ」
「っ……あっくん、っン」
「あっ、んん……こぉちゃん、っんむ」
がっついた、貪るようなキス。重ねるだけのはずなのに、航ちゃんの舌が時折俺の唇をノックするから、俺もうっかり開きそうになる。それを僅かな理性で制御して口を離したら、航太朗の何とも言えない切なげな顔と目が合ってしまった。
「はぁ……あっくん……っ」
ねぇなんで、そんな顔してるの。
まるで俺のこと好きって、言ってるみたいじゃん。
願望が強すぎるせいで俺は本当に、錯覚起こし始めたのかもしれない。
だって航ちゃんが、見たことない表情で目を細めて、優しく俺の頬を撫でるから。伝染する。胸の奥が締め付けられてジワッと熱くなる感覚が。
「っ、ん……」
航ちゃんに見つめられながら、また外側から前立腺を撫で捏ねられ、女の子イキを繰り返す。仕舞いには前を触っていないのに、多量の潮まで吹いてしまった。
「はっはあ……ぁ……い、いっぱい出ちゃった……」
「ん……出ちゃったね。すっげかわいい……」
食べられちゃう勢いの、甘いキス。性急に何度も唇を重ねられて、深く啄む。離れる時のリップ音に、脳ミソが痺れる。
「っは……あっくんごめん、手ぇ貸して」
「て?」
「俺もイく、から……ンっ」
航ちゃんは遠慮なく俺の右手を取った。そしてそのまま硬く上向いたちんちんを握らされ、俺の手の上に航ちゃんの手が重ねられる。
「あ……っ」
俺の手ごと、絶頂に向かって扱き始めた。ちんちんも手も熱い。挟まれてる俺の手、溶けちゃいそう。
額に滲む汗。眉間に寄ったシワ。火照った頬に、口を開いて繰り返す荒い呼吸。
全部が愛おしい。しっかり目に焼き付けちゃうんだから。視線を逸らしていて目が合わない、今のうちに。
潮を吹いて一度は萎えたのに、航ちゃんのイキそうな顔を見ていたら俺の分身はまた元気に復活していた。それに気付いた航ちゃんが眉尻を下げ、一息吐き出し口角を上げて笑う。そして俺の竿をまとめ合わせて握り込み、一緒に扱いていく。
荒く乱れる呼吸、時折どちらともなく漏れ出る喘ぎ、俺と航ちゃんの竿が擦れて放たれる、えっちな水音。
目に焼き付ける対象がソレに変わったのでもう、目が合うことはない。ただ快感に身をゆだねて、無我夢中で扱くだけ。
やがて二人ほぼ同時に射精すると、航ちゃんはまた、俺に覆い被さって優しく啄むキスをたくさんしてくれた。
あぁ、もう……こんなの困る。本当に勘違いしそうで、胸が苦しい。もういいかな、セフレ時間の間だけ、愛されてるって錯覚起こしたままでも。
そのほうが、気楽に楽しめるのかな、セフレとして。
「シャワー、浴びよ」
「うん」
「水飲む?」
「飲むぅ」
「ん。取ってくる」
二人でベッドに寝転がり、天井を見上げたままのスンとした会話。乱れた呼吸を整えて、航ちゃんがゆっくり起き上がり、キッチンへと向かう。
その背中を俺はただ、ジッと目で追った。
視線にそっと、想いを乗せて。
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