彼女持ちのドМな親友の願望を叶えてあげる健気で哀れな俺の話

朝賀 悠月

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どんなプレイでもキミが望むなら

好奇心の申し子は俺を脱がしたがっている ★

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「っ、待って」

 なんて口だけで、篤志のすることに手を出せない。
 されるがままにただ見ていたら、篤志はパンツのウエスト部分に手を掛けて顔を上げた。

「腰浮かせて?」
「いやあっくん待ってって」
「他のセフレは良くて俺はダメとか、ズルいじゃん」

 あぁ。都合のいい言葉だな『セフレ』って。俺の中では特別な人が、それを受け入れた途端、何でもない人たちと横並びになってしまった。だから俺は拒めない。俺は、篤志に特別甘いから。

「……はぁー……はい」

 素直に言うことを聞いて、俺は篤志が脱がしやすいように自ら腰を浮かせてパンツを太腿まで下ろした。
 嬉しそうな顔しちゃって。ほんと、可愛いんだから。
 ウキウキ、という音が聞こえてきそうなくらい嬉々として、篤志は俺のパンツを手早く脚から引き抜く。そして足の間に戻ってきて下着の上から俺の性器に手のひらでそっと触れると、楽しそうに小さく笑った。

「あっつ……ドクドクしてんね」
「ほんとなんで、そんな抵抗ないの……」
「航ちゃんだからじゃない?」

 まただ。それってどういう意味なんだ。俺だから……あぁ、そうだ親友だからか。それしかないよな。
 一瞬また自分に都合良い解釈をしそうになったけど、そんなわけないからと、頭の中で己の頬を引っ叩いた。

「下着、めっちゃ濡れてシミになってる」
「っ、言わなくていいから」
「コーフンしちゃう? 航ちゃんだって、いつも言葉責めしてくれるじゃん。だから俺もしてあげたいの」

 言いながら篤志の性器が、ピクつくのが見えた。

「んなこと言って、自分で興奮煽ってるだけじゃないの?」
「ちがいますー」
「じゃあコレは?」
「あっ!」

 触られっぱなしは、やっぱり性に合わない。俺の股間に触れながら勃起してくれるなんて、言葉責めなんかよりそっちのほうが興奮するし。だから俺は、篤志の性器に手を伸ばして、逆手で緩やかに擦ってやった。

「だ、ダメ触っちゃ」
「何言ってんの。またちんこ硬くしてるくせに……あ、ほらピクってした」
「んっ、もぉ……」

 あー楽しい。頬真っ赤に染めて上目遣いしちゃって。その仕草が俺をさらに煽ってるなんて、わかってないんだろうな。

「いじわるだ、航ちゃん」
「でもこのイジワルプレイ、好きなんでしょ?」
「す……っ」

 あぁ、黙っちゃった。下唇噛んで目を逸らして。よっぽど認めたくないんだ。
 胸に湧き上がってくる愛しさとムズムズするような感覚に、堪らず吹き出すように笑ったら、篤志は悔しそうな顔で眉間に皺を寄せて、俺のボクサーパンツを一気にひん剥いた。
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