彼女持ちのドМな親友の願望を叶えてあげる健気で哀れな俺の話

朝賀 悠月

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どんなプレイでもキミが望むなら

俺の攻めスイッチ ★

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 鳩が豆鉄砲食らったような顔、ってやつをしてる。今。

「あの人が目だけじゃなくて航ちゃんに触られてイッてるんだったら、俺は航太朗の目だけでイクとこまでいってやる」
「……ん?」

 あれ……なんか、おかしいな。あっくんに勘違いさせちゃった? もしかして。
 でももう訂正するのも手遅れだ。完全に、決意を固めた顔をしてる。

「スイッチ入れて。航ちゃん」
「す、スイッチ?」
「攻め攻めスイッチ、いつもの」

 フンフンと鼻息荒く、勝負師の顔になっている。

「あっくん、あの」
「はやく!」

 こうなった篤志は何を言ったって聞かないし、もう止められない。

「はぁ……触れたらダメ?」
「だめ!」
「じゃあ……こういうのは?」

 スイッチを入れろというからには、お望み通り、従ってあげよう。
 触れるのがダメならばと、俺は勃起した篤志の性器に顔を近づけ、フッと息を吹き掛けた。

「あっ」
「……ダメ?」
「っ、だめ……ちかい」
「近いから、ダメなの? でも触れてない」

 勃起した性器に唇を絶妙な距離まで近づけて、根元から先っぽの方へ撫でるように向かっていく。そして亀頭にわざと細く長く息を吹いてみせたら、篤志の腰が震えてちんこがビククンッと反応を示した。

「っはは、かわいいー」
「ぁ、はぁはぁ……っこんなこと、も」
「してないよ。あっくんにだけ」

 勘違いを払拭するには、ちゃんと教えてあげないとな。あっくんが特別なんだって。
 聞く耳持たずに突っ走る篤志を抑えられるのも、オンナじゃない。俺だけだ。

「ほら、どうしてほしいかもう一回言ってみなよ。遠くから見てるだけでいい? それとも、近くがいい?」

 ゆっくり立ち上がって、篤志と目を合わせた。鼻の先まで顔を近づけて、息が掛かる距離で。

「さっきみたいに、壁に寄り掛かって見てようか」

 そうだ。それが普段、あの人に付き合ってしてること。何も言葉を発することなくただそこに居て、イクまでジッと見てて。そう言われてプレイをしてきたけど、篤志は……

「やだ……」

 だよな。篤志はそれを好まないって、わかってる。

「じゃあ、近くがいい?」
「……んぅ」
「なに? わかんないよ、それじゃあ。ちゃんと口にしてごらん」

 俺を見つめる瞳が潤んでいて、すごく可愛い。まるで小動物のような顔。戸惑いと好奇心が入り混じったその目は、瞬き一つせず、瞳孔も大きく開いている。

「近くが、いい。近くで見てて」
「どのくらい? さっきみたいに、あっくんのちんちんに顔近づけてもいいの?」
「んンっ、うぅ……」
「至近距離で、全身隈なく、舐め回すように見てあげようか」
「あ……っ」
「言ってごらん。俺に視姦されて上手にイけたら、ご褒美あげるよ」
「ごほうび……」

 篤志がゴキュ、と喉を鳴らして生唾を飲み込んだ。
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