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どんなプレイでもキミが望むなら
愛を伝える術 ★
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期待されてる。俺の目でイかされることを。
先輩と同じように見つめられることを。
それがハッキリとわかるくらいに、篤志の眼差しは熱く、真剣そのものだ。
俺は、その期待に応えてあげたい。その好奇心を満たしてあげたい。
オンナなんかいらないって、あっくんに心の底から思わせたい。
いつか「彼女なんかいらない。航ちゃんがいい」って言わせたいと、本気で思ってしまう。
たとえそれが叶わなくても、思うだけは、願いを込めるだけは許してほしい。
そしてそんな低い可能性のパーセンテージを上げるには、俺自身が覚悟をもって、態度と行為で愛情を示すだけなんだ。
言葉にはできなくても、伝える術はある。
「もっと、近くで見ていい?」
篤志が頷くのを確認して、俺はベッドの前の特等席を陣取った。
ローベッドの下に胡坐を掻いて座ると、膝立ちで見下ろしてくる篤志と目が合う。
口で呼吸をしながら頬を紅く染め、眉を情けなく垂らしている篤志は、随分いやらしくて可愛い。このままいくらでも見つめていられる。篤志が目をそらすまで、見続けてみようか。
「こ、航ちゃん」
「んー?」
「ほんとに見てるだけ?」
「そうだよ」
「ほんとに、このままずっと?」
腕組みをして無言のままただ見つめているだけの俺に、戸惑いの色を見せた篤志が、弱々しい声を放った。
「あの人と同じがいいんじゃなかった?」
ふと出してみた存在に、下唇を噛む。ヒクッと眉間に皺が寄って、悔しそうに顔が歪んだ。
「見てほしいんでしょ?」
「……ん」
「俺の目で、おかされたいんでしょ? あの人みたいに」
「っ、うん」
ジッと眼差しを意識的に強めると、視線が絡む俺と篤志の間で、性器がムクムクと勃ち上がるのが見えた。
「ふっ。想像した?」
「あ……っ」
目の前で半勃ちになっている篤志の性器。小さく笑って煽ってみれば、ピクっと可愛く反応を示す。思わず人差し指で突いてみたら、篤志の全身が跳ねるように震えた。
「ちょ、航ちゃん、ツンツンしないでっ」
「イヤなら払いのければいいよ」
「っ、んぅ」
後ろ手に組んだ手に視線を配ってみるけれど、篤志はむしろ自分の腕を余計に強く掴んで、俺の提案を拒否。
ただ唇を尖らせて、俺を睨みつけることにしたらしい。
「いいの? どかさなくて」
「だって、あの人にもしてるんでしょ」
声色に嫉妬の色を感じるのは、気のせいだろうか。俺が都合よく捉えているだけかもしれない。けれど見上げた目は、じんわり潤んでいる。
若干の後ろめたさを感じて思わず視線を外し、俺は篤志の勃ち上がっていく性器を指先で撫でた。可愛がるように、優しく、丁寧に。両手の指先で根元から、ゆったりと。裏筋をまるで猫の顎を撫でるみたいに擽ってやれば、皮から完全に頭を出した亀頭が、フルルと震える。
「あぁ……かわいいね……」
「こんな、の……っ」
「ん?」
か細く呟く声を聞き取ろうと顔を上げてみたら、今にも泣きだしそうな顔をした篤志と目が合って、ドキッと心臓が跳ねた。
「あ、あっくん?」
「目だけじゃ、なかったの?」
「あぁ、そうだったね、うん」
「なんだよそれ……っ」
声を震わせ俯く篤志に、胸が痛む。
このプレイにおいて触れるのはルール違反だ。それを解っているのが自分だけだとしても、「見てるだけ」だと言ったくせに勝手に触って勃起を促してしまったのは、謝るべきかもしれない。
「ごめ」
「だから! 謝るなってば! 航ちゃん謝るの禁止!」
すごい勢いで叱られて、謝罪の言葉を遮られてしまった。
先輩と同じように見つめられることを。
それがハッキリとわかるくらいに、篤志の眼差しは熱く、真剣そのものだ。
俺は、その期待に応えてあげたい。その好奇心を満たしてあげたい。
オンナなんかいらないって、あっくんに心の底から思わせたい。
いつか「彼女なんかいらない。航ちゃんがいい」って言わせたいと、本気で思ってしまう。
たとえそれが叶わなくても、思うだけは、願いを込めるだけは許してほしい。
そしてそんな低い可能性のパーセンテージを上げるには、俺自身が覚悟をもって、態度と行為で愛情を示すだけなんだ。
言葉にはできなくても、伝える術はある。
「もっと、近くで見ていい?」
篤志が頷くのを確認して、俺はベッドの前の特等席を陣取った。
ローベッドの下に胡坐を掻いて座ると、膝立ちで見下ろしてくる篤志と目が合う。
口で呼吸をしながら頬を紅く染め、眉を情けなく垂らしている篤志は、随分いやらしくて可愛い。このままいくらでも見つめていられる。篤志が目をそらすまで、見続けてみようか。
「こ、航ちゃん」
「んー?」
「ほんとに見てるだけ?」
「そうだよ」
「ほんとに、このままずっと?」
腕組みをして無言のままただ見つめているだけの俺に、戸惑いの色を見せた篤志が、弱々しい声を放った。
「あの人と同じがいいんじゃなかった?」
ふと出してみた存在に、下唇を噛む。ヒクッと眉間に皺が寄って、悔しそうに顔が歪んだ。
「見てほしいんでしょ?」
「……ん」
「俺の目で、おかされたいんでしょ? あの人みたいに」
「っ、うん」
ジッと眼差しを意識的に強めると、視線が絡む俺と篤志の間で、性器がムクムクと勃ち上がるのが見えた。
「ふっ。想像した?」
「あ……っ」
目の前で半勃ちになっている篤志の性器。小さく笑って煽ってみれば、ピクっと可愛く反応を示す。思わず人差し指で突いてみたら、篤志の全身が跳ねるように震えた。
「ちょ、航ちゃん、ツンツンしないでっ」
「イヤなら払いのければいいよ」
「っ、んぅ」
後ろ手に組んだ手に視線を配ってみるけれど、篤志はむしろ自分の腕を余計に強く掴んで、俺の提案を拒否。
ただ唇を尖らせて、俺を睨みつけることにしたらしい。
「いいの? どかさなくて」
「だって、あの人にもしてるんでしょ」
声色に嫉妬の色を感じるのは、気のせいだろうか。俺が都合よく捉えているだけかもしれない。けれど見上げた目は、じんわり潤んでいる。
若干の後ろめたさを感じて思わず視線を外し、俺は篤志の勃ち上がっていく性器を指先で撫でた。可愛がるように、優しく、丁寧に。両手の指先で根元から、ゆったりと。裏筋をまるで猫の顎を撫でるみたいに擽ってやれば、皮から完全に頭を出した亀頭が、フルルと震える。
「あぁ……かわいいね……」
「こんな、の……っ」
「ん?」
か細く呟く声を聞き取ろうと顔を上げてみたら、今にも泣きだしそうな顔をした篤志と目が合って、ドキッと心臓が跳ねた。
「あ、あっくん?」
「目だけじゃ、なかったの?」
「あぁ、そうだったね、うん」
「なんだよそれ……っ」
声を震わせ俯く篤志に、胸が痛む。
このプレイにおいて触れるのはルール違反だ。それを解っているのが自分だけだとしても、「見てるだけ」だと言ったくせに勝手に触って勃起を促してしまったのは、謝るべきかもしれない。
「ごめ」
「だから! 謝るなってば! 航ちゃん謝るの禁止!」
すごい勢いで叱られて、謝罪の言葉を遮られてしまった。
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