彼女持ちのドМな親友の願望を叶えてあげる健気で哀れな俺の話

朝賀 悠月

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キミのそばにいられるなら何だって叶えてあげよう

プレイのはじまり ★

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 前を歩く篤志の背中が、意気揚々として見える。

「で、俺は何をすればいいの?」

 俺の方を振り向きもせず、性急に篤志が聞いてくる。

「あ……えと、じゃあ……とりあえず椅子に座って」
「わかった」

 篤志はそう言って俺の腕を放し、パソコンデスクの椅子を引っ張り出してきてドカッと座った。

「で?」

 俺を見上げる篤志の目は、何をされても構わない、そんな覚悟が窺えるほど強い光を宿しているように思えた。
 だから俺も、覚悟を決めた。篤志がそこまで強く願うなら、叶えてあげよう。俺が他の人たちとしていることを、そのまま同じようにしてあげようと。

「ちょっと待ってて。タオル借りるね」

 俺は一度その場を離れ、浴室へ行ってタオルを何枚か持ってきた。その一枚を広げ、縦に細長く折りたたむ。

「腕、後ろに回して」
「ん」

 言われるがまま素直に、篤志は腕を後ろへ回す。その腕の位置を整えると、俺は重なった手首をタオルで縛った。

「目隠しも、するね」
「え、なんで?」
「そういうプレイだからだよ」

 なんて言ったけど、別にいつも目隠しプレイをするわけじゃない。本当は、篤志に見せたくないからだ。俺が、篤志に欲情している顔を。勃起して張り詰めてしまう股間を。
 なんだか面白くなさそうにブスッとした顔をして、篤志は口を尖らせている。だけど俺はそれに構わず、タオルでそっと目を隠して後ろで縛った。

「キツくない?」
「うん」
「……じゃあ始めるけど、本当に……いい?」
「いいって。早くやって」

 躊躇ってるのは、俺の方だ。後悔しない、引かないって篤志は言ったけど、実際にやられて本当に引かないとは限らない。それで嫌われたら、俺はもう篤志とは一緒に居られなくなる。それを想像したら、なかなか行動に移すことができない。

「早くしろって!」

 篤志の膝に両手を置いたまま動けないでいる俺に、痺れを切らしたらしい。足の横っ面で軽くわき腹を蹴られた。

 これはもう、やってやるしかない。

 俺は今度こそ本当に覚悟を決めて、篤志が穿いているスウェットのズボンに手を掛けた。

「脱がすから腰、浮かせて」
「ん……」

 俺の動きに合わせて、篤志が腰を浮かす。それに助けられて難なくズボンと下着を剥ぎ取ったら、まだ通常の状態で垂れ下がった篤志の性器が露わになった。
 正面から、こうやってじっくり見るのは初めてだ。剥けきってない竿と、ふっくらした玉。この状態も愛しくて、延々と見ていられる。

「……航太朗?」
「あぁ、ごめん」

 愛しさのあまりついまじまじと、眺めてしまった。

「じゃあ今から、他の人たちにするみたいに触るから」
「ん……お願い」

 篤志が、喉を鳴らして生唾を飲み込む。ちょっと期待をしているのか、柔い竿が小さくピクっと動いた。俺が指先でツツ―っと可愛がるように何度も撫でていくと、ピククッと反応してゆるく勃ち上がってくる。

 あぁ、やばい。この反応、嬉しくて俺も勃ちそう。

 興奮して息が上がりそうなのをなんとか抑え、俺は静かに篤志の股間へ顔を寄せた。
 表面に唇を押し付け、その感触を確かめる。そして根元から先端に向かってゆっくりキスを施していくと、篤志の竿は次第に芯を持ち始めた。

「こ、航ちゃん……それ、なんか恥ずかしい……っ」
「みんなにもしてるコトだよ」
「……っ」

 なんてウソ。他の子たちは座った時点で勃起してるか、自分で勃たせなって言って自家発電させてる。こんなふうに、愛おしく思ってキスを施したくなったのも、しゃぶって勃たせてあげたいと思うのも、篤志しかいない。
 今までは後ろから扱いてやるだけだった。それが今、ずっと夢見ていたことが、叶うんだ。

 篤志は『みんなにもしてる』と聞いて大人しくなった。頬や首元を紅く染めて、下唇を噛んでいる。まるで、悔しさを堪えているみたいに。

「あっくんのちんこ、皮が剥けて先っぽが出てきた」
「っ、い、言わないで」
「て言ってちんこピクついてるけど? ほら」

 人差し指でいい子いい子するように撫でてやれば、さらに硬くなっていく。篤志の口からはくぐもった声が漏れ、下っ腹に少し力が入ったようで軽く腰が蠢いた。

 目の前にある篤志の亀頭は、美味しそうな薄紅色をしている。舐めたい。この形のいい亀頭を舐め転がしてしゃぶりつきたい。口に咥えたらビックリするかな。でも、もう我慢できそうにない。
 そう思いながら、俺の舌は篤志の亀頭を迎えに行っていた。舌先で触れ、包み込むように舌全体を使って撫で、口内へ送り込む。

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