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@さくらside
16.金曜の夜@さくらside
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私たち女性4人、揃って合コン会場となるレストランに入り、先に席に着いていた男性陣4人と向かい合って座った。
恵ちゃんと、恵ちゃんの大学時代の先輩だという男性がそれぞれのメンバーを紹介した。
私は恵ちゃんと、恵ちゃんの友達の外食チェーンの人事部にいるという美鈴さんの間に座り、向かいには総務部にいるという男性、杉下さんが座っていた。
食事は一皿ずつサービスされ、部での飲み会のように大皿で出された料理をせっせと取り分ける必要はなく、会話に集中できた。クーラーからソムリエによってワインが注がれ、ビールをピッチャーや瓶から周りのグラスを気にしながら注ぎまわる必要もなかった。
恵ちゃんの先輩が予約してくれたお店らしい。
「美鈴さん、人事って、採用の方?」
「そうなんです、今人手不足で採用難しくて。店舗のアルバイトさんを各店舗で採用するんですけど、集まらなくて…」
「やっぱりそうなんだ~」
うちの人事の結構苦労している。私たち総務部とは説明会の実施や、入社時の手続きなんかで連携することも多いので、興味深い。
「さくらちゃんも、総務部なんだって?」
杉下さんが声を掛ける。「さくらちゃん」なんて慣れないな。
杉下さんは4人の中ではちょっと落ち着いている感じが話しやすそう。
「はい、でも、丸菱商事って、大企業だし、上場してるし、総務って言っても全然違うんでしょうね。」
お互いの仕事のことを機密に触れない範囲で話す。やはり同じ総務部同士、話が通じる。
杉下さんの横の人たちも、うまいこと相槌を打ってくれて話しやすい。
ご飯もおいしくてついワインも進んで、あっという間に時間が過ぎた。
途中で、お手洗いに立つ。戻る通路に杉下さんがいた。
「さくらちゃん、大丈夫?顔、赤いね。結構酔ってる?心配で様子見に」
「え?すみません、ありがとうございます。私すぐ赤くなっちゃうんです。大丈夫です。でも、もうお酒はこのくらいにしておきますね。」
「ああ、デザート出てるから、コーヒー頼もうか?さくらちゃん、紅茶かな?」
気を遣ってくれる人だな~
「両方好きですけど、お食事後は、やっぱりコーヒーですかね。」
一緒に席に戻るのかと思ったけど、杉下さんは歩き出さない。
「ね、さくらちゃんって、恵ちゃんの先輩なんだって?俺25で、今年4年目なんだけど、さくらちゃんは?」
「あ、一緒です。」
「一緒なの?じゃあ、敬語止めようよ。」
一緒なのか。仕事内容聞いてると結構任されていて年上かと思った。すごいな。
「あのさ、連絡先、いい?」
「え?」
「俺、さくらちゃんと、また会いたいなって。あ、ほら、結構話、合ったじゃん。このままバイバイは寂しいなって。」
「ああ、いいですよ。えっと…QRコードでいい?」
私も、総務部同士、また情報交換したいかも。
SNSの友達登録をお互いして、みんなの席に戻る。デザートを食べた後、ちょっとカラオケに行くことになった。
みんなでワイワイのこの感じは入社当初の同期のみ以来かな。久しぶり。
カラオケでも隣に杉下さんが座って、大音量の中、耳元で「この曲、知ってる?」「結構うまいね」なんて声を掛けてくれた。
解散後、男性陣は私たちを駅まで送ってくれた後、さらに飲むって4人で連れだって戻っていった。終電乗らないのかな?
美鈴さんともSNSの友達登録をお互いして、それぞれの電車で帰った。
家に着いてシャワーから出ると、杉下さんから、
「無事着いた?今日は楽しかったね」
というメッセージが来ていた。
私も
「無事帰宅しました。」
と送った。
なんだ、合コンて、別に彼氏彼女作るぞってだけじゃなくて、人間関係が広がって、いいじゃん。
恵ちゃんと、恵ちゃんの大学時代の先輩だという男性がそれぞれのメンバーを紹介した。
私は恵ちゃんと、恵ちゃんの友達の外食チェーンの人事部にいるという美鈴さんの間に座り、向かいには総務部にいるという男性、杉下さんが座っていた。
食事は一皿ずつサービスされ、部での飲み会のように大皿で出された料理をせっせと取り分ける必要はなく、会話に集中できた。クーラーからソムリエによってワインが注がれ、ビールをピッチャーや瓶から周りのグラスを気にしながら注ぎまわる必要もなかった。
恵ちゃんの先輩が予約してくれたお店らしい。
「美鈴さん、人事って、採用の方?」
「そうなんです、今人手不足で採用難しくて。店舗のアルバイトさんを各店舗で採用するんですけど、集まらなくて…」
「やっぱりそうなんだ~」
うちの人事の結構苦労している。私たち総務部とは説明会の実施や、入社時の手続きなんかで連携することも多いので、興味深い。
「さくらちゃんも、総務部なんだって?」
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「はい、でも、丸菱商事って、大企業だし、上場してるし、総務って言っても全然違うんでしょうね。」
お互いの仕事のことを機密に触れない範囲で話す。やはり同じ総務部同士、話が通じる。
杉下さんの横の人たちも、うまいこと相槌を打ってくれて話しやすい。
ご飯もおいしくてついワインも進んで、あっという間に時間が過ぎた。
途中で、お手洗いに立つ。戻る通路に杉下さんがいた。
「さくらちゃん、大丈夫?顔、赤いね。結構酔ってる?心配で様子見に」
「え?すみません、ありがとうございます。私すぐ赤くなっちゃうんです。大丈夫です。でも、もうお酒はこのくらいにしておきますね。」
「ああ、デザート出てるから、コーヒー頼もうか?さくらちゃん、紅茶かな?」
気を遣ってくれる人だな~
「両方好きですけど、お食事後は、やっぱりコーヒーですかね。」
一緒に席に戻るのかと思ったけど、杉下さんは歩き出さない。
「ね、さくらちゃんって、恵ちゃんの先輩なんだって?俺25で、今年4年目なんだけど、さくらちゃんは?」
「あ、一緒です。」
「一緒なの?じゃあ、敬語止めようよ。」
一緒なのか。仕事内容聞いてると結構任されていて年上かと思った。すごいな。
「あのさ、連絡先、いい?」
「え?」
「俺、さくらちゃんと、また会いたいなって。あ、ほら、結構話、合ったじゃん。このままバイバイは寂しいなって。」
「ああ、いいですよ。えっと…QRコードでいい?」
私も、総務部同士、また情報交換したいかも。
SNSの友達登録をお互いして、みんなの席に戻る。デザートを食べた後、ちょっとカラオケに行くことになった。
みんなでワイワイのこの感じは入社当初の同期のみ以来かな。久しぶり。
カラオケでも隣に杉下さんが座って、大音量の中、耳元で「この曲、知ってる?」「結構うまいね」なんて声を掛けてくれた。
解散後、男性陣は私たちを駅まで送ってくれた後、さらに飲むって4人で連れだって戻っていった。終電乗らないのかな?
美鈴さんともSNSの友達登録をお互いして、それぞれの電車で帰った。
家に着いてシャワーから出ると、杉下さんから、
「無事着いた?今日は楽しかったね」
というメッセージが来ていた。
私も
「無事帰宅しました。」
と送った。
なんだ、合コンて、別に彼氏彼女作るぞってだけじゃなくて、人間関係が広がって、いいじゃん。
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