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アユタの秘密

第45話

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 カケルとお姉さんは、俺達がゲームしてる姿を見るのが目的らしいので、中級Bコースの続きをすることにした。

 受付に行って、ゲームの続きをしますと伝え、今度はカケルくんが端末を借りる。

 俺は自分の携帯にアプリをダウンロードして続きをする。

 前回中級コースの料金は支払っているので、カケルくんだけが端末の料金とゲーム料を支払う。

 自然の家に繋がる近道を通って、中級Bコースの6番目のポストまで行く。

 近道は本当に近くて、“この道通ってれば…”と、正直思った。
 振り返ってよくよく見たら、管理棟の屋根が少し見える。
 でも、知らないと気付かないよなぁ。

 6番目のポストに着く。

 カケル:「この6番目はね、自然の家で管理してた時は1番目のポストだったんだ。
 キャンプ場とはスタート地点が違うから、今は6番目なんだよ。」

 俺:「そっか、だから6番目のポストが1番自然の家に近いんだね。」

 佑:「今日は隠しコマンドのQRコード無いんだ。」
 カケル:「今はテストするゲーム無いからね。」

 皆それぞれ、6番目のポストのQRコードを読み込む。

 カケルくんは端末のゲームを操作して、途中からできるようにしてある。
 お姉さんはカケルくんと一緒にやるみたいだ。

 タイムトライアルの時計も続きからスタートする。

 俺達は地図とコンパスを使い、7番目のポストへ向かう。

 向かう途中に“宝箱”があり、皆100コイン獲得する。

 次に見つけたのは“壺”だ。

 俺:「あー、オレが初級で割った壺…。どうするかなー、2回も割るとかあるかなぁ?」

 アユタ:「さすがにそれは無いんじゃね?ゲーム制作者は、そこまで意地悪じゃないよな?」
と、カケルくんとお姉さんを見る。

 2人は、さあどうでしょう?という顔をする。

 佑:「オレはきっと大丈夫な気がするからゲット!」

 『タスクは100コインゲットした』

 佑:「よっしゃー!」

 アユタ:「オレも100コインゲット!」

 俺:「じゃあ、オレも今度こそ!」

 『ヒジリは壺を落とした
  ヒジリは100コインで弁償した』

 俺:「あー!最悪!制作者イジワルだったぞ!」

 カケルくんとお姉さんは、してやったりという顔だ。

 俺:「まさかとは思うけど、オレのデータ操作とかしてないよね?」

 カケル:「それは無い!そんなことは絶対しない!」
 と慌てて否定する。

 7番目のポストに到着だ。

 6番目までの敵は、
『蚊、アリ、クモ、芋虫、蛾、アシナガバチ』だった。

 7番目の敵は“カマキリ”だ。

 佑:「敵キャラさ、可愛くしてあるけど、どちらかと言えば好きじゃない系。それに全然メジャーな虫じゃないね。」

 アユタ:「敵だから、嫌われる虫なんだろうけど、別にカブトムシとかクワガタとかでも良さそうだよな。」

 俺:「もしかしたらこれから出てくるかもよ。」

 『プレイヤーの攻撃

 問題:小春日和とは、だいたい何月くらいに使う言葉?

 ①3~4月 ②7~8月 ③10~11月 ④小春さんの誕生月』

 俺:「小春日和が、本当に春の季節なら、問題にしないよね?」

 佑:「引っかけっていうのもあるかも。でも、春じゃない気がする。」

 俺:「じゃあ小春さんの誕生月?」
 佑:「多分さ、全国の小春さんは、結構自分の大切な日とか良いことがあった日とかを“小春日和”って使ってると思うんだよね。④が違ってたら小春さんが悲しい思いすると思うなー。」
 俺:「でもさ、小春さんはきっと特定の日をそう言ってると思うから、“月”単位ではないと思うよ。」
 佑:「そうだね、小春さんの心配しなくていいね。じゃあ何月?」

 俺:「アユタ、何月か分かる?」

 アユタ:「春じゃないと思う。で、夏に“小春日和”は1番使わない季節だと思う。だとすると、③じゃない?」

 ③で正解!

 俺:「ありがとうアユタ!」
 佑:「ありがとう!」

 俺と佑は100コインと“お釜”のアイテムをゲットした。
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