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アユタの秘密
第39話
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俺と佑は、突然の展開に思考が追いつかない。
フリーズしてるとアユタが話始める。
アユタ:「バレてたんだな。どうしてオレだって?」
カケル:「会社に戻って確認したら、攻撃されてたのは、ゲームの受付にあるパソコンからだった。あのパソコンはウチの会社のもので、トラップ仕様じゃないとき、それだけが外部に繋げてあるんだ。
君たちが帰った後、監視カメラを確認すると君がパソコンにUSBを挿して操作してるのが映ってた。」
アユタ:「ハハッ、丸バレじゃん!監視カメラの場所、一応確認したんだけどな。」
佑:「あの時アユタとオレずっと一緒にいたよ?」
アユタ:「佑トイレ行ったじゃん、そん時。」
佑:「ほんの1分くらいの間に?そんなことできるの?」
アユタ:「そりゃファイルを起動させるだけだから。」
俺:「何でそんなことしたんだ?」
アユタは、ハーっと大きくため息をつく。
カケル:「本当は皆の前で言うつもりじゃなかったんだけど…。」
アユタ:「いや、カケルくんが気にすることじゃないよ。サイバー攻撃は犯罪だからな。」
佑:「じゃあ何で?」
アユタ:「オレには7つ上の姉貴がいるんだ。弟のオレから見たら優秀なクリエイターで結構な素敵女子なんだけど、派遣とか契約社員でいろんなゲーム会社を転々としてた。
正社員になるのはなかなか難しいんだろうなって思ってた。
でもポジティブ人間で、そんな気配は無かったのに、半年かもう少し前だったかな、突然引き篭もりになってしまったんだ。
1人暮らししてて、全然連絡とれないからウチの親が見に行ったらすでにそんな状態で、実家に連れて帰ってきたけどさ…。
理由は“カケルさん”の裏切りらしいんだ。」
オレ:「え?カケルさん⁉︎」
びっくりしてカケルくんを見るが、カケルくんもびっくりしてる。
アユタ:「多分、この目の前にいるカケルくんじゃない。
姉貴は半年くらい前に引き篭もりになってからほとんど誰とも話しないから、詳しくは分からないけど、何とか聞き出したことを整理してみたら…」
アユタの話ではこうだ。
アユタのお姉さんは契約社員としてカケルくんのお父さんの会社である『モンリベルトe』に勤めていた。
ある日、“カケルさん”から社員にならないかと話を持ちかけられる。
お姉さんはチャンスだと思って意欲的だったそうだ。
でも、社員になる試験として、新しいゲームの企画を作るように課題を出され、それを“カケルさん”に搾取されてしまった。
正社員の話も無くなり、契約社員としての雇用も解除となった。
それと、どうやら失恋も絡んでるそうだ。
となると…カケルくんのお父さんは不倫ということになるのだが…?
アユタ:「姉貴はサバサバしてるし、少ししたら元通り元気になると思ってたけど、全然ダメなんだ。
俺が小さい頃、姉貴は忙しい両親に代わってオレの面倒見てくれててさ、姉貴が大学卒業してからはなかなか会う機会が無かったけど、それでも母親のような存在なんだ。
あんな快活な姉貴をこんなんにしたと思ったら、すっげー腹立ってさ、攻撃の仕方独学で調べて実行した。」
俺:「キャンプもそれが目的で?」
アユタ:「いや、そもそも誘ってきたのは大聖だろ?
“ヤバいゲーム”って言うだけで、他の情報何も知らないし。
キャンプ場に行ってゲームダウンロードして初めて知ったよ。
でも、準備してたわけじゃないし、純粋にゲームを楽しもうとしてたんだけどさ、持ってきたカバンの中になぜか攻撃用のデータ入れたUSBが入ってて、つい魔が差したんだよね。
まあ、ポケットに入れて持ち歩いてたから、やってやろうかなって気持ちは半分くらいあったかな。
でもあの1人になる隙が無かったら、やってなかったよ。」
ダメな事をしたんだろうけど…、気持ちは分からなくもないかなと、俺達は複雑な思いで聞いていた。
フリーズしてるとアユタが話始める。
アユタ:「バレてたんだな。どうしてオレだって?」
カケル:「会社に戻って確認したら、攻撃されてたのは、ゲームの受付にあるパソコンからだった。あのパソコンはウチの会社のもので、トラップ仕様じゃないとき、それだけが外部に繋げてあるんだ。
君たちが帰った後、監視カメラを確認すると君がパソコンにUSBを挿して操作してるのが映ってた。」
アユタ:「ハハッ、丸バレじゃん!監視カメラの場所、一応確認したんだけどな。」
佑:「あの時アユタとオレずっと一緒にいたよ?」
アユタ:「佑トイレ行ったじゃん、そん時。」
佑:「ほんの1分くらいの間に?そんなことできるの?」
アユタ:「そりゃファイルを起動させるだけだから。」
俺:「何でそんなことしたんだ?」
アユタは、ハーっと大きくため息をつく。
カケル:「本当は皆の前で言うつもりじゃなかったんだけど…。」
アユタ:「いや、カケルくんが気にすることじゃないよ。サイバー攻撃は犯罪だからな。」
佑:「じゃあ何で?」
アユタ:「オレには7つ上の姉貴がいるんだ。弟のオレから見たら優秀なクリエイターで結構な素敵女子なんだけど、派遣とか契約社員でいろんなゲーム会社を転々としてた。
正社員になるのはなかなか難しいんだろうなって思ってた。
でもポジティブ人間で、そんな気配は無かったのに、半年かもう少し前だったかな、突然引き篭もりになってしまったんだ。
1人暮らししてて、全然連絡とれないからウチの親が見に行ったらすでにそんな状態で、実家に連れて帰ってきたけどさ…。
理由は“カケルさん”の裏切りらしいんだ。」
オレ:「え?カケルさん⁉︎」
びっくりしてカケルくんを見るが、カケルくんもびっくりしてる。
アユタ:「多分、この目の前にいるカケルくんじゃない。
姉貴は半年くらい前に引き篭もりになってからほとんど誰とも話しないから、詳しくは分からないけど、何とか聞き出したことを整理してみたら…」
アユタの話ではこうだ。
アユタのお姉さんは契約社員としてカケルくんのお父さんの会社である『モンリベルトe』に勤めていた。
ある日、“カケルさん”から社員にならないかと話を持ちかけられる。
お姉さんはチャンスだと思って意欲的だったそうだ。
でも、社員になる試験として、新しいゲームの企画を作るように課題を出され、それを“カケルさん”に搾取されてしまった。
正社員の話も無くなり、契約社員としての雇用も解除となった。
それと、どうやら失恋も絡んでるそうだ。
となると…カケルくんのお父さんは不倫ということになるのだが…?
アユタ:「姉貴はサバサバしてるし、少ししたら元通り元気になると思ってたけど、全然ダメなんだ。
俺が小さい頃、姉貴は忙しい両親に代わってオレの面倒見てくれててさ、姉貴が大学卒業してからはなかなか会う機会が無かったけど、それでも母親のような存在なんだ。
あんな快活な姉貴をこんなんにしたと思ったら、すっげー腹立ってさ、攻撃の仕方独学で調べて実行した。」
俺:「キャンプもそれが目的で?」
アユタ:「いや、そもそも誘ってきたのは大聖だろ?
“ヤバいゲーム”って言うだけで、他の情報何も知らないし。
キャンプ場に行ってゲームダウンロードして初めて知ったよ。
でも、準備してたわけじゃないし、純粋にゲームを楽しもうとしてたんだけどさ、持ってきたカバンの中になぜか攻撃用のデータ入れたUSBが入ってて、つい魔が差したんだよね。
まあ、ポケットに入れて持ち歩いてたから、やってやろうかなって気持ちは半分くらいあったかな。
でもあの1人になる隙が無かったら、やってなかったよ。」
ダメな事をしたんだろうけど…、気持ちは分からなくもないかなと、俺達は複雑な思いで聞いていた。
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