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その秘密とは、カロクが『魔王の器である。』という事。
魔王の器とは、文字通り魔王になり得る者の事を言う。7つの属性の魔族をその身に取り込み、魔を統べる王となるのだ。
しかし周囲はおろか、カロク自身もその事に気づかず物語は進んでいく。
物語が進むにつれ、カロクは主人公に執着に近い恋心を抱く事になる。それも全てのルートで。
それがカロクルートならば、魔王堕ちを阻止してハッピーエンド。しかしそれ以外のルートでは、魔王と化したカロクを主人公と攻略対象とで討伐する事になるのだ。
その魔王堕ちの鍵となるのが、カロクの元に集う光達だ。ゲーム内のカロクはそれを妖精さんと呼んでいて、魔法を行使する際に手伝って貰うのだと言う。
妖精は7体いるらしいのだが、ゲーム内にそれと思しき描写はなく、ただカロクの口からのみ伝えられる。
それが実は妖精なんかではなく、魔族の幼体なのだと分かるのは、カロクが魔王に堕ちてからだ。
魔族とは、この世界に稀に現れる魔物の上位種の事だ。それぞれ7つの属性に別れており、火・水・風・雷・土・闇・光となっている。
魔素の濃い場所に自然発生し、進化を繰り返して成長していく。
幼体・下位・中位・上位・王と階級が分けられており、下位の魔族でも、一体で小さな町1つを滅ぼすとされている。中位にもなると国を上げて対処しなければ、国自体が滅びかねないとされる人類の脅威だ。
そんな魔族だが、幼体期は通常、人の目では見ることができないとされている。その幼体が下位魔族へと進化をして、初めて討伐する事が出来るのだ。
魔王の器とは、そんな魔族に愛される者の事を言う。また実際に魔王になる資格があるのは、7つの属性全てに愛された者だけ。7つのうち1つでも欠ければ、魔王へとは到れない。
また魔族に愛された者は、その証として、その者を愛した魔族の属性が瞳の色に現れる。火であれば赤、水であれば青、といった具合に。
しかし光の加減で微かに色が滲む程度なので、ほとんどの者がその事実に気づかず一生を終えるという。
そして今。
カロクの瞳は、7つの光を弾いている。
鮮やかなコバルトブルーの瞳のせいで、一見すると分かりにくくはなってはいるが、光の差し込む角度によってモルフォ蝶の羽のように鮮やかな光を弾く。
一瞬で色を変えてしまうそれは、普段生活しているくらいでは容易に気付くことは出来ないだろう。実際、同じ屋敷に住んでいるというのにカロクの家族はそれに気がつくことはなかった。無関心であった、ということも要因のひとつではあるが。
しかしだからこそ、カロクは来るべきその日まで魔王の器だとは気づかれなかった。世界を憎み、その身を魔へと堕とすまで。
魔王の器とは、文字通り魔王になり得る者の事を言う。7つの属性の魔族をその身に取り込み、魔を統べる王となるのだ。
しかし周囲はおろか、カロク自身もその事に気づかず物語は進んでいく。
物語が進むにつれ、カロクは主人公に執着に近い恋心を抱く事になる。それも全てのルートで。
それがカロクルートならば、魔王堕ちを阻止してハッピーエンド。しかしそれ以外のルートでは、魔王と化したカロクを主人公と攻略対象とで討伐する事になるのだ。
その魔王堕ちの鍵となるのが、カロクの元に集う光達だ。ゲーム内のカロクはそれを妖精さんと呼んでいて、魔法を行使する際に手伝って貰うのだと言う。
妖精は7体いるらしいのだが、ゲーム内にそれと思しき描写はなく、ただカロクの口からのみ伝えられる。
それが実は妖精なんかではなく、魔族の幼体なのだと分かるのは、カロクが魔王に堕ちてからだ。
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魔素の濃い場所に自然発生し、進化を繰り返して成長していく。
幼体・下位・中位・上位・王と階級が分けられており、下位の魔族でも、一体で小さな町1つを滅ぼすとされている。中位にもなると国を上げて対処しなければ、国自体が滅びかねないとされる人類の脅威だ。
そんな魔族だが、幼体期は通常、人の目では見ることができないとされている。その幼体が下位魔族へと進化をして、初めて討伐する事が出来るのだ。
魔王の器とは、そんな魔族に愛される者の事を言う。また実際に魔王になる資格があるのは、7つの属性全てに愛された者だけ。7つのうち1つでも欠ければ、魔王へとは到れない。
また魔族に愛された者は、その証として、その者を愛した魔族の属性が瞳の色に現れる。火であれば赤、水であれば青、といった具合に。
しかし光の加減で微かに色が滲む程度なので、ほとんどの者がその事実に気づかず一生を終えるという。
そして今。
カロクの瞳は、7つの光を弾いている。
鮮やかなコバルトブルーの瞳のせいで、一見すると分かりにくくはなってはいるが、光の差し込む角度によってモルフォ蝶の羽のように鮮やかな光を弾く。
一瞬で色を変えてしまうそれは、普段生活しているくらいでは容易に気付くことは出来ないだろう。実際、同じ屋敷に住んでいるというのにカロクの家族はそれに気がつくことはなかった。無関心であった、ということも要因のひとつではあるが。
しかしだからこそ、カロクは来るべきその日まで魔王の器だとは気づかれなかった。世界を憎み、その身を魔へと堕とすまで。
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