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第二章
8、マティスとアリシア①
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ルドワードたちがそんな話をしている間、アリシアの方には訪問者が来ていた。それはマティス・ウィザルドだ。
急なマティスの訪問に困惑したのはエレナたち侍女側だった。まさか、現在はユーザリア兵であるマティスが一人で来るとは思わなかったからだ。
ほとんどの兵士は貴族の護衛で城下に出ているし、実家の関係者である者をアリシアに合わせるのはと考えているからだ。
「えっと、会えないのか?」
「申し訳ありませんが」
「マジで?ここでも?」
「その~、勝手に入れることは」
「聞いてみてくれないか?マティスだと言えば分るから」
引き下がろうとしないマティアスに対応しているエレナは困った。そうしているとなかなか扉から離れようとしないエレナをアリシアは不思議そうに声をかけた。
「エレナ?どうかしたのですか?」
「アリシア様、その~」
「シアか?俺だ、マティスだ」
「マティスお兄様?!」
「ああ、中に入っても良いか?」
「はい、どうぞ。エレナ、マティスお兄様は良いのです」
「分かりました。どうぞ」
アリシアに言われ、エレナはマティスを室内に入れた。
マティスは久しぶりすぎるいとこの姿をやっと見る事が出来ると内心大喜びだ。
「お久しぶりです、マティスお兄様」
「久しぶり、シア」
「ふふ、マティスお兄様は変わりませんね」
「シアは美しくなった。そうだ、父や兄から預かったものがあるんだ」
「預かったものですか?」
そういうとマティスは懐からある袋を出した。それはユーザリア国民が日常的に使用している「魔袋」だ。
これはアイテムボックスのようなもので普通の革袋のように見えるが縛り口にある魔法石の効果で持ち主の魔力に準じた収納機能を持っている。
マティスはそこからたくさんの贈り物を出した。それはかなりの数でその場にいた全員が目を丸くした。合計30個ほどの贈り物だ。
「マ、マティスお兄様……これは…」
「会えなくなった10歳以降の誕生日プレゼントと今回の結婚の贈り物だ」
「は、8年間分のプレゼント……」
「ああ、父と兄が喜ぶだろうと今までのプレゼントを思ていくようにと言ってな」
マティスは苦笑して説明した。そのプレゼントをアリシアは不思議そうに一つずつ開けていった。
開けていく中にあったのはぬいぐるみやかわいい小物類に髪飾りなどの貴金属類だ。髪飾りに至っては特注品であるのが一目でわかるほどの手のいった細工に高価な魔法石で彩られている。それは見ている女性陣の関心を大いに寄せた。
侍女たちと楽しそうにプレゼントについて話しているアリシアを見てマティスは微笑みながら涙を流した。
急なマティスの訪問に困惑したのはエレナたち侍女側だった。まさか、現在はユーザリア兵であるマティスが一人で来るとは思わなかったからだ。
ほとんどの兵士は貴族の護衛で城下に出ているし、実家の関係者である者をアリシアに合わせるのはと考えているからだ。
「えっと、会えないのか?」
「申し訳ありませんが」
「マジで?ここでも?」
「その~、勝手に入れることは」
「聞いてみてくれないか?マティスだと言えば分るから」
引き下がろうとしないマティアスに対応しているエレナは困った。そうしているとなかなか扉から離れようとしないエレナをアリシアは不思議そうに声をかけた。
「エレナ?どうかしたのですか?」
「アリシア様、その~」
「シアか?俺だ、マティスだ」
「マティスお兄様?!」
「ああ、中に入っても良いか?」
「はい、どうぞ。エレナ、マティスお兄様は良いのです」
「分かりました。どうぞ」
アリシアに言われ、エレナはマティスを室内に入れた。
マティスは久しぶりすぎるいとこの姿をやっと見る事が出来ると内心大喜びだ。
「お久しぶりです、マティスお兄様」
「久しぶり、シア」
「ふふ、マティスお兄様は変わりませんね」
「シアは美しくなった。そうだ、父や兄から預かったものがあるんだ」
「預かったものですか?」
そういうとマティスは懐からある袋を出した。それはユーザリア国民が日常的に使用している「魔袋」だ。
これはアイテムボックスのようなもので普通の革袋のように見えるが縛り口にある魔法石の効果で持ち主の魔力に準じた収納機能を持っている。
マティスはそこからたくさんの贈り物を出した。それはかなりの数でその場にいた全員が目を丸くした。合計30個ほどの贈り物だ。
「マ、マティスお兄様……これは…」
「会えなくなった10歳以降の誕生日プレゼントと今回の結婚の贈り物だ」
「は、8年間分のプレゼント……」
「ああ、父と兄が喜ぶだろうと今までのプレゼントを思ていくようにと言ってな」
マティスは苦笑して説明した。そのプレゼントをアリシアは不思議そうに一つずつ開けていった。
開けていく中にあったのはぬいぐるみやかわいい小物類に髪飾りなどの貴金属類だ。髪飾りに至っては特注品であるのが一目でわかるほどの手のいった細工に高価な魔法石で彩られている。それは見ている女性陣の関心を大いに寄せた。
侍女たちと楽しそうにプレゼントについて話しているアリシアを見てマティスは微笑みながら涙を流した。
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