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「次にナディア・アバント第二夫人、そなたもスティーブン・アバント伯爵と同様に王命違反、責務放棄、マリリン第一夫人に対しての嫌がらせ、エリアンティーヌ嬢に対する育児放棄、フォルクス子息に対する虐待の罪が挙げられる」
「王命違反なんて」
「違反であろう。エリアンティーヌ嬢が王家に嫁ぐのは王命である。それを自身の娘が望んだからといって変えて良いものではない。王命にはエリアンティーヌ嬢と個人名が出ているのだからな、この段階でどんなに我が子が望もうとも諌めるのが本来であろう」
「っ!…………そうだとしても、最初のマリリン第一夫人の事ですわ!私とスティーブンは想い合っていました!それなのに、王命とはいえ、第一夫人が来なければ!」
「それも先程から先代アバント伯爵もエリアンティーヌ嬢も言っておるだろ。お前たちが先代アバント伯爵に挨拶なり、婚約なりしていれば王家もそこまで無理強いはしなかった。何せ、そういう理由で候補から外れた家は多い」
「っ!」
「お前たちは子が出来るまで両家双方に何の話をしなかった。それも互いに婚約者などいない立場であり、爵位も大差無いのにだ。つまり、貴族としてするべきことをしていなかったとなる。同情の余地はない。貴族の婚姻は家同士の繋がりを深める意味合いが大きい。市民とは違うのだ」
「「っっ!」」
アバント伯爵もナディア様も市民みたいな恋愛がしたかったのでしょうか?
ですが、私たちは貴族です。
市民のような自由恋愛をして、貴族として優雅に生活するという子供のような妄想をしていたのですね。
あり得ません。
貴族には貴族としての務めがあります。
それを放棄して、遊び暮らすなど出来ません。
私たちは国から賜った領地を、そこに暮らす領民を導くことが務めです。
例えば、領民が飢饉や水害などで苦しんでいたら、炊き出しや税率を一時的に下げて生活を保証し、病気にならないようにケアをしていかないといけません。
魔獣被害が大きければ、冒険者ギルドや国に頼んで間引きや討伐を行ってもらわないといけません。
そんな風に私たち貴族には領地を管理する仕事がありますし、王都で生活していれば役職が与えられ、それに準じた仕事をしなければなりません。
そういうことが分からなかったのでしょうか?
それに夫人としての仕事は夫を支える事や屋敷を取り仕切る事に、交流の場としてお茶会の参加や開催があります。
第一夫人が主に行いますが、第二夫人はそのサポートをしなければなりません。
第二夫人だからと言って遊んでいてはいけません。
お茶会の開催など絶対に御呼びにしなければならないお客様やその時に呼ぶべきお客様の選定、お茶会で出す軽食やお菓子に紅茶などの飲み物の選定、開催する場所の選定、その時の警備の見直し、会場のセッティング、お客様への招待状の製作と配送等様々なことをしなければなりません。
それなのにそれをサポートしない所か邪魔をして、参加の許可をしてないお茶会に現れ、嫌みを言うなどもっての他です。
これはクリスティーナが教えてくれたことです。
「これは他の夫人たちからも苦情としてあがっていた。第一夫人を呼んだのにナディア第二夫人だけが来て第一夫人に連絡したところ第一夫人はお茶会の招待状自体貰っていなかったとか、開催の延期を言われたとか、第一夫人が来たのにナディア第二夫人は無断で後から途中参加したとか。それにエリアンティーヌ嬢に来たお茶会の招待状でサリフィア嬢を参加させたり、付き添いとしてナディア第二夫人とサリフィア嬢も参加されたりしているがそれも相手に許可も貰っておらず、無断だったらしいな。色々報告を受けている」
「そ、そんな?!今さら……」
「そうだな。今更だ。今更、報告が来たのは全てマリリン第一夫人とエリアンティーヌ嬢が止めていたからだ」
「え?」
「ナディア第二夫人よ。これら全てがどんな状況を生むか分からなかったようだな。これら全てが公になればアバント伯爵家は他の家々から疎まれ、孤立することになる。繋がりが大事な貴族家でそれは致命傷だ」
「っっ!!」
「そなたはマリリン第一夫人やエリアンティーヌ嬢に対しての嫌がらせのつもりだっただろうが、その行いは嫁いだ先であるアバント伯爵家を窮地に立たせるところだったのだぞ。それら全てに頭を下げ、アバント伯爵家との繋がりを切らないように頼み、そなたの行いを隠してきたのは誰でもないマリリン第一夫人とエリアンティーヌ嬢だ」
「……そんな……」
ナディア様が項垂れてしまいました。
そうですね、まさか嫌がらせをしていた相手に守られていたなど誰が思いますかね。
ましてや、自身の行動がアバント伯爵家を窮地に追い込むなど考えもしなかったのでしょうね。
そこはやはり、王族と下級貴族出との差ですかね。
まぁ、私の場合はお母様と侍女や従者たちが教えてくれて行動しただけですが。
ひどいことを言うようですが、王族や上級貴族と下級貴族には絶対の差があります。
下級貴族では開催できるお茶会や参加できるお茶会に参加できるパーティー等に差が出ます。
本来なら第一夫人であるお母様が第二夫人であるナディア様に色々お教えして知っていくことだったのでしょうが、ナディア様は学ぼうとはしませんでした。
ですから、お母様亡き後、アバント伯爵家でお茶会など開催されていません。
お呼ばれも殆んど無くなっていたのです。
私のプレデビュタントが終わってお茶会への参加が少し出来るようになった辺りからお誘いが増えたようです。
それには私が王命で王家に嫁ぐことが決まっていたからですね。
少しでも繋がりを持ち、良い印象を持って貰おうという狙いがあります。
それだって当たり前です。
貴族にはそのような繋がりが大切なのですから。
さすがにアバント伯爵家でお茶会を開くことは出来ませんでした。
アバント伯爵やナディア様やサリフィア様の妨害に合っていましたので。
参加させて頂き、その際に謝ることしか出来ませんでした。
「分かったか、ナディア第二夫人の行いがどれ程だったか。いくら好きあっていた相手を取られたと訴えても、その相手に第二夫人として嫁ぐことを許可され、好いた相手と家族として一緒にいるのだ。それ以上を求めるなら最初から正式な手続きをすれば良かったのだ。ましてや子供ができてから報告するなどかなりの醜聞だぞ」
「っっ!」
そうですね、本来なら子供ができる前に婚約や結婚をするのが普通です。
それをしなかったのですから仕方ありませんよね、冷たいかもしれませんが。
「よって、ナディア第二夫人にはスティーブン・アバント伯爵と同様に強制労働35年と賠償金1300万ゴールドの支払いを命ずる!またスティーブン・アバント伯爵と離縁することは認めない!実家である子爵家に戻ることも認めない!共に平民としてやり直すように!」
「そ、そんな……」
これでナディア様は平民として生きるしかなくなりましたね。
仕方ありません、貴族は遊んで暮らすことなどあり得ないのですから。
ナディア様に私から言うことはありませんが、フォルクスは別ですね。
実の母親ですから、何かしらあるのではないですかね。
私がフォルクスを見ると頷いてから、声をかけました。
あ、フォルクスも私同様アバント伯爵やナディア様やサリフィア様を家族とは思っていないようですが、一応親として呼んでいますよ。
「お母様」
「フォルクス、フォルクス!私を」
「さようなら」
「え?」
「僕はいつも思っていたんだ。何で生きているのがお母様なんだろうって。エリーお姉様のお母様ならきっと僕はあんな目に合わなかったのに。僕の事なんて何にも気にしてなかったんだから、今更僕にすがらないで。気持ち悪いよ」
「フォ、フォルクス」
「僕はお母様から産まれたかもしれないけど、僕を気にかけてくれたのは、いつも手を差し伸べてくれたのはエリーお姉様だから。僕の家族はエリーお姉様だけだよ。さようなら、僕の大嫌いなお母様。エリーお姉様や僕にしたことを反省するべきだよ。お母様は悲劇のヒロインじゃない、意地悪な継母だよ、完全にね」
「っっ!」
どうやら、フォルクスは止めをさしたみたいですね。
ナディア様は静かに涙を流しながら、茫然自失ようです。
まさか、止めをさすとは思いませんでした。
フォルクス、意外にも鬱憤がたまっていたようですね。
後でフォルクスの頭を撫でてあげましょう、フォルクスは頭を撫でられるのが好きですから。
「王命違反なんて」
「違反であろう。エリアンティーヌ嬢が王家に嫁ぐのは王命である。それを自身の娘が望んだからといって変えて良いものではない。王命にはエリアンティーヌ嬢と個人名が出ているのだからな、この段階でどんなに我が子が望もうとも諌めるのが本来であろう」
「っ!…………そうだとしても、最初のマリリン第一夫人の事ですわ!私とスティーブンは想い合っていました!それなのに、王命とはいえ、第一夫人が来なければ!」
「それも先程から先代アバント伯爵もエリアンティーヌ嬢も言っておるだろ。お前たちが先代アバント伯爵に挨拶なり、婚約なりしていれば王家もそこまで無理強いはしなかった。何せ、そういう理由で候補から外れた家は多い」
「っ!」
「お前たちは子が出来るまで両家双方に何の話をしなかった。それも互いに婚約者などいない立場であり、爵位も大差無いのにだ。つまり、貴族としてするべきことをしていなかったとなる。同情の余地はない。貴族の婚姻は家同士の繋がりを深める意味合いが大きい。市民とは違うのだ」
「「っっ!」」
アバント伯爵もナディア様も市民みたいな恋愛がしたかったのでしょうか?
ですが、私たちは貴族です。
市民のような自由恋愛をして、貴族として優雅に生活するという子供のような妄想をしていたのですね。
あり得ません。
貴族には貴族としての務めがあります。
それを放棄して、遊び暮らすなど出来ません。
私たちは国から賜った領地を、そこに暮らす領民を導くことが務めです。
例えば、領民が飢饉や水害などで苦しんでいたら、炊き出しや税率を一時的に下げて生活を保証し、病気にならないようにケアをしていかないといけません。
魔獣被害が大きければ、冒険者ギルドや国に頼んで間引きや討伐を行ってもらわないといけません。
そんな風に私たち貴族には領地を管理する仕事がありますし、王都で生活していれば役職が与えられ、それに準じた仕事をしなければなりません。
そういうことが分からなかったのでしょうか?
それに夫人としての仕事は夫を支える事や屋敷を取り仕切る事に、交流の場としてお茶会の参加や開催があります。
第一夫人が主に行いますが、第二夫人はそのサポートをしなければなりません。
第二夫人だからと言って遊んでいてはいけません。
お茶会の開催など絶対に御呼びにしなければならないお客様やその時に呼ぶべきお客様の選定、お茶会で出す軽食やお菓子に紅茶などの飲み物の選定、開催する場所の選定、その時の警備の見直し、会場のセッティング、お客様への招待状の製作と配送等様々なことをしなければなりません。
それなのにそれをサポートしない所か邪魔をして、参加の許可をしてないお茶会に現れ、嫌みを言うなどもっての他です。
これはクリスティーナが教えてくれたことです。
「これは他の夫人たちからも苦情としてあがっていた。第一夫人を呼んだのにナディア第二夫人だけが来て第一夫人に連絡したところ第一夫人はお茶会の招待状自体貰っていなかったとか、開催の延期を言われたとか、第一夫人が来たのにナディア第二夫人は無断で後から途中参加したとか。それにエリアンティーヌ嬢に来たお茶会の招待状でサリフィア嬢を参加させたり、付き添いとしてナディア第二夫人とサリフィア嬢も参加されたりしているがそれも相手に許可も貰っておらず、無断だったらしいな。色々報告を受けている」
「そ、そんな?!今さら……」
「そうだな。今更だ。今更、報告が来たのは全てマリリン第一夫人とエリアンティーヌ嬢が止めていたからだ」
「え?」
「ナディア第二夫人よ。これら全てがどんな状況を生むか分からなかったようだな。これら全てが公になればアバント伯爵家は他の家々から疎まれ、孤立することになる。繋がりが大事な貴族家でそれは致命傷だ」
「っっ!!」
「そなたはマリリン第一夫人やエリアンティーヌ嬢に対しての嫌がらせのつもりだっただろうが、その行いは嫁いだ先であるアバント伯爵家を窮地に立たせるところだったのだぞ。それら全てに頭を下げ、アバント伯爵家との繋がりを切らないように頼み、そなたの行いを隠してきたのは誰でもないマリリン第一夫人とエリアンティーヌ嬢だ」
「……そんな……」
ナディア様が項垂れてしまいました。
そうですね、まさか嫌がらせをしていた相手に守られていたなど誰が思いますかね。
ましてや、自身の行動がアバント伯爵家を窮地に追い込むなど考えもしなかったのでしょうね。
そこはやはり、王族と下級貴族出との差ですかね。
まぁ、私の場合はお母様と侍女や従者たちが教えてくれて行動しただけですが。
ひどいことを言うようですが、王族や上級貴族と下級貴族には絶対の差があります。
下級貴族では開催できるお茶会や参加できるお茶会に参加できるパーティー等に差が出ます。
本来なら第一夫人であるお母様が第二夫人であるナディア様に色々お教えして知っていくことだったのでしょうが、ナディア様は学ぼうとはしませんでした。
ですから、お母様亡き後、アバント伯爵家でお茶会など開催されていません。
お呼ばれも殆んど無くなっていたのです。
私のプレデビュタントが終わってお茶会への参加が少し出来るようになった辺りからお誘いが増えたようです。
それには私が王命で王家に嫁ぐことが決まっていたからですね。
少しでも繋がりを持ち、良い印象を持って貰おうという狙いがあります。
それだって当たり前です。
貴族にはそのような繋がりが大切なのですから。
さすがにアバント伯爵家でお茶会を開くことは出来ませんでした。
アバント伯爵やナディア様やサリフィア様の妨害に合っていましたので。
参加させて頂き、その際に謝ることしか出来ませんでした。
「分かったか、ナディア第二夫人の行いがどれ程だったか。いくら好きあっていた相手を取られたと訴えても、その相手に第二夫人として嫁ぐことを許可され、好いた相手と家族として一緒にいるのだ。それ以上を求めるなら最初から正式な手続きをすれば良かったのだ。ましてや子供ができてから報告するなどかなりの醜聞だぞ」
「っっ!」
そうですね、本来なら子供ができる前に婚約や結婚をするのが普通です。
それをしなかったのですから仕方ありませんよね、冷たいかもしれませんが。
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「そ、そんな……」
これでナディア様は平民として生きるしかなくなりましたね。
仕方ありません、貴族は遊んで暮らすことなどあり得ないのですから。
ナディア様に私から言うことはありませんが、フォルクスは別ですね。
実の母親ですから、何かしらあるのではないですかね。
私がフォルクスを見ると頷いてから、声をかけました。
あ、フォルクスも私同様アバント伯爵やナディア様やサリフィア様を家族とは思っていないようですが、一応親として呼んでいますよ。
「お母様」
「フォルクス、フォルクス!私を」
「さようなら」
「え?」
「僕はいつも思っていたんだ。何で生きているのがお母様なんだろうって。エリーお姉様のお母様ならきっと僕はあんな目に合わなかったのに。僕の事なんて何にも気にしてなかったんだから、今更僕にすがらないで。気持ち悪いよ」
「フォ、フォルクス」
「僕はお母様から産まれたかもしれないけど、僕を気にかけてくれたのは、いつも手を差し伸べてくれたのはエリーお姉様だから。僕の家族はエリーお姉様だけだよ。さようなら、僕の大嫌いなお母様。エリーお姉様や僕にしたことを反省するべきだよ。お母様は悲劇のヒロインじゃない、意地悪な継母だよ、完全にね」
「っっ!」
どうやら、フォルクスは止めをさしたみたいですね。
ナディア様は静かに涙を流しながら、茫然自失ようです。
まさか、止めをさすとは思いませんでした。
フォルクス、意外にも鬱憤がたまっていたようですね。
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