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第二章
12、馬車制作工房②
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「それでは注文ということですのでどのようなのをお望みですか?」
「はい。10人ほどが乗れる2タイプの馬車をお願いしたいんです」
「10人ですか?」
「擬人化できる契約魔獣が5人に僕にマコトにマコトのパートナーのユキちゃんで総勢8人」
「なので、キリがよく10人用を」
「なるほど。2タイプということは引く方と背負う方の両方がいるのですね」
「はい」
ランビーさんはちょっと驚いていたがメンバーを聞いて納得してくれたようだ。
まぁ、人数多いもんね。
「確かにそうなりますと注文になりますね。人数は10人用でいいとのことですが、今後人が増えた時に対応しにくいですがよろしいので?」
「ああ、ちょっと、空間魔法を使おうともうのでその辺は」
「ああ、なるほど。それでしたら問題ありませんね。カモフラージュ用の見た目ですね」
「そうなります」
「でしたら、そこまで大きくなくてもいいかもしれませんね。魔獣に関しては擬人化できない方もいますんで、そういう方用に幌の外側を屋根にできるようにする方法をとれば半分の5人用でも可能かと」
「ああ、なるほど」
考えにも浮かばなかった。
確かに擬人化できなければ、そういう方法をとるようにもなるよな。
空間魔法を使うとあんまり元の空間は最低空間という感じになるんだよなぁ。それに空間魔法を使うとちょっと亜空間になるから出入口の大きさって本当は気にしなくてもいいんだけどね、まぁ、ある程度はだけど。
目からウロコ状態の俺たちにランビーさんは優しく微笑んでいた。
「それじゃあ、5人用にしようか?」
「そうだね」
「それでは5人用の幌の両脇が屋根となるようにしましょう。2タイプと言うことですが、背負うのはどのような魔獣ですか?」
「ああ、エンペストホークと火竜です」
「なるほど、飛行対応の幌が必要ですね」
「はい」
さすが、種族を聞いただけで必要なことがわかるみたいだ。
「ほかに何かありますか?」
「だいたい、大丈夫です」
「わかりました」
「ああ、こいつら素材持参で」
「はい、わかりました。それではまず簡単にでも図面をひきますね。そこから素材を割り出します」
「「お願いします」」
リュウイチさんが伝えてくれたので、ランビーさんは図面をひきに席を離れた。
その間、ヴァリス君がやってきた。
「何?新規購入ですか?」
「そうだよ」
「ふふ、父さんの馬車はすごくいいよ」
「そうなの?」
「うん!」
「おやっさんは本当にいい腕をしているぜ。図面も簡単にって言いながらわかりやすいくていいんだ」
「そうなんですね」
なんだか楽しみだな。
嬉しそうにこっちを見ているヴァリス君や自慢げにしているリュウイチさんを見ていると期待が高まる。
それはエドも同じようで顔がほころんでいる。
しばらく世間話をしているとランビーさんが大きめの紙を持ってやってきた。
もう、図面ひき終わったのかな?
「楽しそうですね」
「はい」
「ちょっとした世間話ですけど」
「お父さん、マコトさんやエドさんもすごいよ~」
「ふふ、そうかい。ヴァリス、新しいお茶を持ってきてあげて」
「はーい」
ヴァリス君は飲み終わった俺たちのコップを持って戻って行った。
それを見届けるとランビーさんが持ってきた大きめの紙を広げた。
そこは思ったように馬車の図面がひかれていた。
確かに正式な図面ではないようでイメージ図とそこに使われる素材が書かれていた。
これでどんな素材が必要か分かるようになっているようだ。
まぁ、大部分が木になるんだけどな。
「はい。10人ほどが乗れる2タイプの馬車をお願いしたいんです」
「10人ですか?」
「擬人化できる契約魔獣が5人に僕にマコトにマコトのパートナーのユキちゃんで総勢8人」
「なので、キリがよく10人用を」
「なるほど。2タイプということは引く方と背負う方の両方がいるのですね」
「はい」
ランビーさんはちょっと驚いていたがメンバーを聞いて納得してくれたようだ。
まぁ、人数多いもんね。
「確かにそうなりますと注文になりますね。人数は10人用でいいとのことですが、今後人が増えた時に対応しにくいですがよろしいので?」
「ああ、ちょっと、空間魔法を使おうともうのでその辺は」
「ああ、なるほど。それでしたら問題ありませんね。カモフラージュ用の見た目ですね」
「そうなります」
「でしたら、そこまで大きくなくてもいいかもしれませんね。魔獣に関しては擬人化できない方もいますんで、そういう方用に幌の外側を屋根にできるようにする方法をとれば半分の5人用でも可能かと」
「ああ、なるほど」
考えにも浮かばなかった。
確かに擬人化できなければ、そういう方法をとるようにもなるよな。
空間魔法を使うとあんまり元の空間は最低空間という感じになるんだよなぁ。それに空間魔法を使うとちょっと亜空間になるから出入口の大きさって本当は気にしなくてもいいんだけどね、まぁ、ある程度はだけど。
目からウロコ状態の俺たちにランビーさんは優しく微笑んでいた。
「それじゃあ、5人用にしようか?」
「そうだね」
「それでは5人用の幌の両脇が屋根となるようにしましょう。2タイプと言うことですが、背負うのはどのような魔獣ですか?」
「ああ、エンペストホークと火竜です」
「なるほど、飛行対応の幌が必要ですね」
「はい」
さすが、種族を聞いただけで必要なことがわかるみたいだ。
「ほかに何かありますか?」
「だいたい、大丈夫です」
「わかりました」
「ああ、こいつら素材持参で」
「はい、わかりました。それではまず簡単にでも図面をひきますね。そこから素材を割り出します」
「「お願いします」」
リュウイチさんが伝えてくれたので、ランビーさんは図面をひきに席を離れた。
その間、ヴァリス君がやってきた。
「何?新規購入ですか?」
「そうだよ」
「ふふ、父さんの馬車はすごくいいよ」
「そうなの?」
「うん!」
「おやっさんは本当にいい腕をしているぜ。図面も簡単にって言いながらわかりやすいくていいんだ」
「そうなんですね」
なんだか楽しみだな。
嬉しそうにこっちを見ているヴァリス君や自慢げにしているリュウイチさんを見ていると期待が高まる。
それはエドも同じようで顔がほころんでいる。
しばらく世間話をしているとランビーさんが大きめの紙を持ってやってきた。
もう、図面ひき終わったのかな?
「楽しそうですね」
「はい」
「ちょっとした世間話ですけど」
「お父さん、マコトさんやエドさんもすごいよ~」
「ふふ、そうかい。ヴァリス、新しいお茶を持ってきてあげて」
「はーい」
ヴァリス君は飲み終わった俺たちのコップを持って戻って行った。
それを見届けるとランビーさんが持ってきた大きめの紙を広げた。
そこは思ったように馬車の図面がひかれていた。
確かに正式な図面ではないようでイメージ図とそこに使われる素材が書かれていた。
これでどんな素材が必要か分かるようになっているようだ。
まぁ、大部分が木になるんだけどな。
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