転移先で頑張ります!~人違いで送られたんですけど?!~

桜月雪兎

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第一章

8、降りた先は森の中③

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 俺はとりあえず肉を袋の中に入れてしまった。お金の方は財布袋の方にしまった。ちなみにお金は銅貨3枚と青銅貨5枚だった。これで3050ミールとなるらしい。
 なんとなくわかった。
 銅貨は1枚は1000ミール、青銅貨1枚は10ミールとなる。
 財布を鑑定した時の順番がちゃんとした硬貨の価値順なら金貨1枚は100000ミール、銀貨1枚は10000ミール、白銅貨1枚は100ミール、黄銅貨1枚は1ミールという価値になるはずだ。
 今回の収入を入れて俺は671477ミールを所持。日本円と同価値だった場合、60万円以上のちょっとした小金持ちだ。なんか嬉しい。
 うん、双剣と戦闘に慣れるために戦ってみて良かった。
 あと、角と毛皮は『鑑定』にかけてみた。

【ジュエリーディアの角(ダイヤ)】×2
 ジュエリーディアの角でダイヤモンド。素材状態ランク・S。
 ジュエリーディアの角の中でも最上位の宝石。王侯貴族に好まれている。装飾品加工可能。

【ジュエリーディアの毛皮】×1
 ジュエリーディアの毛皮。素材状態ランク・A。
 その毛並みは美しく、肌触りも最上。貴族の女性がドレスの防寒用の羽織にと好む。

 この素材状態ランクはS・A・B・C・D・Eとあり、Sが最上で、Eが最低ということだ。Eは物によっては買い取りも出来なくなることがあるようだ。加工、売り物にできないってことだから気を付けよう。素材ランクが下がるのは攻撃の時にやりすぎるとなるようだ。
 まぁ、だから毛皮の方がAランクなのだろうし、結構上手に狩れたってことなんだろうなぁ。
 じゃあ、角も毛皮もしまっておこう。
 肉も手に入ったからこれで何も食べ物がないことは免れた。
 俺はこの後、無駄な戦いをしないように『気配察知』をフルに使って安全ルートを選抜して森の中を歩いた。
 もちろん、情報は自身の今後に関わるだろうから、見つからないようにしながら魔物を『鑑定』していった。何回か赤い△の魔物に見つかりそうになりながらも逃げ切った。
 赤印の魔物ほど情報は必要だ。襲ってくるんだから知っておかないと危ない。
 でも、地図も何もないからここがどこでどっちに行けばこの森を出れるのか分かんない。
 水分もさっき汲んだ分しかないから、無駄使いはできない。
 早めに人里に行きたいのにどうすれば良いのやら、皆目見当もつかない。見当がつかないから引き続きあてどなく歩くことにした。
 だって、道はどこかに繋がっているんだから仕方ない。
 俺がとりあえず安全ルートと思われる道を歩いているとやっと、森を抜けた。
 だが、結局草原に出ただけだった。
 うん、人里はどっちに行ったらあるのだろう?
 これは『マッピング』スキルが必要だったか?いや、それでは面白くない。だって、自分の力で進んでいくのが楽しいんだ。日本に居たら体験できない事なんだから楽しまないと損だ。
 それにあてどなく行っても森を抜けることができたんだから人里だって見つけれるさ。
 俺は気持ちを切り替えて歩き続けた。
 だが、ここは草原、隠れる場所がないのでなるべく魔物の視界に入らないように行動する必要がある。
 幸い、赤印の魔物がいないようだが用心に越したことはない。
 何が敵対行動とみられるか分からないしな、それに逃げるならともかくさっきのジュエリーディアみたいに対抗してきたら、いくら緑印でも厄介なモノだっているはずだ。
 さぁさぁ、魔物に注意しながら人里目指して進むとしましよう。


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7月16日
採取物数を記入していなかったので追加しました。



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