妹にすべてを奪われましたが、最愛の人を見つけました

桜月雪兎

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どうやら含みのある提案は受理されました。
なので、私たちはそのままお茶会に移行しました。

いえ、これはお見合いでしょうか?
それとも尋問でしょうか?

というもの、ユザリヤ様・クルト様・ラインハルト様に質問攻めにあっています。
それを両陛下は微笑ましそうに見ています。
ルートヴィッヒ様は私が答え難そうにするとやんわりとたしなめてくれます。

ですが、私は伯爵令嬢として……いえ、人としてまともな生活をしていません。
そんな私に趣味や興味のあることなど聞かれても困ります。

何でしょうか?
知れないことを知ることが出来ればいいですね。
ということは勉強ですかね?
ですが、勉強が好きだったのはただ知らないことを知れるというより体罰を受けないということが大きかったですね。

先生が来る日や王宮に行かなくてはいけない日などは私への行いを知られては困りますから体罰がなかったのです、前日ぐらいから。
それをまじめに言うわけにもいきませんからやはり困ります。

好きな食べ物など到底わかりません。
強いて上げればまともな料理ですね。
毒も、薬も入っていない残飯などではない物です。

いえ、ただ・・の残飯など貰えるだけでいい方です。
床に落ちたもの、踏みつぶされたものなども出てきますし、中に虫が入っていることもありました。

まぁ、毒や薬は私が王宮で倒れたことがあり、王宮医師に服毒の診断をされて大騒ぎになりましたから確実に家にいる時だけ・・になりましたね。

これも言うと大事になるので言えませんが。

それにしてもなんでしょう、この状況。

「リーシェン嬢はどのような花が好きですか?」
「お花はどれも綺麗にいもいますが……白い花が」
「学ぶのが好きと言われましたが、本などもお読みに?」
「は、はい。本を読むのは好きです」
「体を動かすのはどうだ?乗馬?」
「ええ~~と」
「ユーリそれはお前の得意な物だろ」
「う!」
「リーシェン嬢、ユーリは外で過ごすのはどうかと聞きたいそうだよ」
「あ!天気のいい日は外で過ごすのも好きです!」
「そ、そうか!」

どうやらユザリヤ様はルートヴィッヒ様の通訳が必須のようです。

ですが、どうして『体を動かす』=『外で過ごす』になるのでしょうか?

私が悩んでいるとルートヴィッヒ様は苦笑され、説明してくださいました。

「ユーリはよく外に剣術や乗馬などを嗜んでいるからね。それでも公務を疎かにすることはないし、しっかりと行ているからね」
「そうなんですね。ご公務もされて剣術や乗馬をされるとは、すごいです」
「あ、ああ」

ユザリヤ様が照れているようです。
ルートヴィッヒ様は全員の通訳のようです。
ここまで把握されているのもすごいです。

それにこんな風に誰かに優しくされたことも注目を集めたこともありませんのでそろそろ限界です。
来て早々ご迷惑をおかけするわけにはいきませんのに!




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