転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件

第一章

１９

ジークフリードがマルテスト王国で１・２を争う強さを持っていると言ってもそれは『本気を出さない』もしくは『キレていない』等、いわゆる『興奮していない』と言う条件がつく。
本気を出したり、キレていたりと興奮している状態のジークフリードを止めれるのはユキルディスだけなのだ。
ジークフリードのステータスは平静時と興奮時では変化する。
ジークフリードは平静時には隠しているスキル等があるので、興奮時はそれを隠せなくなり表に出てくるのだ。
勿論、平静時でもジークフリード自身が解放すれば出てくる。

ジークフリードの平静時と興奮時のステータスはこんな感じに変わる。

《平静時》
【名　前】ジークフリード・フォン・アルフレッド
【年　齢】20
【種　族】人族《ヒューマン》
【状　態】健康
【レベル】20
【生命力】1450
【魔　力】1080
【　力　】150
【耐久力】175
【知　力】120
【精神力】110
【器　用】146
【俊　敏】198
【　運　】68
【スキル】
『生活魔法』『水属性魔法』『火属性魔法』『聖属性魔法』『従魔術』『剣術』『弓術』『騎獣術』『拳闘術』『毒耐性』『麻痺耐性』『精神汚染耐性』『索敵』『気配察知』『魔力感知』『解体』『採取』『料理』『統制術』『育成』『礼節』『裁縫』『掃除』『レベル上限制限・２０』
【称　号】
『蒼の騎士団二番隊副隊長』
『弟至上主義（ユキルディス限定）』
『豪傑の魔法竜騎士』
【従魔】
竜馬・ラティス
フェンリル・リーフェ


《興奮時》
【名　前】ジークフリード・フォン・アルフレッド
【年　齢】20
【種　族】人族《ヒューマン》
【状　態】健康
【レベル】２０　　　→４５
【生命力】１４５０　→３８９００
【魔　力】１０８０　→３２８９０
【　力　】１５０　　→８２０
【耐久力】１７５　　→７６０
【知　力】１２０　　→４５０
【精神力】１１０　　→７２０
【器　用】１４６　　→５００
【俊　敏】１９８　　→６９０
【　運　】６８　　　→９２
【スキル】
『生活魔法』『水属性魔法』『火属性魔法』『風属性魔法』『光属性魔法』『闇属性魔法』『聖属性魔法』『従魔術』『剣術』『弓術』『騎獣術』『拳闘術』『隠密術』『暗殺術』『毒耐性』『麻痺耐性』『精神汚染耐性』『索敵』『気配察知』『魔力感知』『解体』『採取』『料理』『統制術』『育成』『礼節』『裁縫』『掃除』『レベル上限制限・解放』『生命力強化・高』『魔力強化・高』『力強化・極』『耐久力強化・極』『知力強化・中』『精神力強化・極』『俊敏強化・高』
【称　号】
『蒼の騎士団二番隊副隊長』
『弟至上主義（ユキルディス限定）』
『豪傑の魔法竜騎士』
【従魔】
竜馬・ラティス
フェンリル・リーフェ


興奮時のこれがジークフリードの本来の能力なのだ。
ジークフリードは平静時にスキルの『レベル上限制限』を２０にしている。

ジークフリードは初めてユキルディスに出会った、つまりユキルディスが産まれてユキルディスの母親に合わせてもらった時からユキルディスを大切に思っている。
ユキルディス限定のブラコンなのだ。

実はジークフリードはユキルディスの母親が存命の時に会っている。
夫の不貞にユキルディスの母親は気付いていたし、ジークフリードがその子供だと言うことも分かっていた。
その上でジークフリードと何度も会ってくれたのだ、身体が丈夫でなかったのに。

ジークフリードにとって小さくても元気すぎるユキルディスはとても可愛く愛しい存在であったし、ユキルディスとジークフリードを見るユキルディスの母親はジークフリード自身の実母より母親だった。

次男ばかりを可愛がり、ジークフリードの事もユキルディスの事もユキルディスの母親の事も気にしない、実の家族をジークフリードは愛せなかった。

だが、ユキルディスの母親はジークフリードを厳しくも優しく、その大きい愛情で包んでくれた。
何より出来れば誉めてくれ、出来なくて悔しく思っていたら慰めてくれ、悪いことをすれば叱ってくれたのだ。
そんなユキルディスの母親がこの世を旅だった。
幼かったユキルディスはジークフリードにしがみついて泣いていた。

その時にジークフリードは自身に誓った。
ユキルディスを大切にすると、弟として愛し抜くと、アルフレッド家を継承させると。

その邪魔をするものを許す気は全くないのだ。
人の皮を被った悪鬼のごとき実の家族など、特に許せないのだ。

そして、ジークフリードの従魔である竜馬のラティスとフェンリルのリーフェも強力な存在である。
竜馬は馬の姿をした竜で、空を翔ることも出来るし、魔力があるので魔法も使える。
何より竜種とされるのでかなり丈夫なのだ。
主人であるジークフリードか、ジークフリードの大切なユキルディスしかその背に乗せないほど誇り高い。

フェンリルも聖獣ともされる程の誇り高き魔獣である。
純白の毛並みはとても触り心地が良く、ユキルディスのお気に入りでもある。
魔法を使うのは当たり前で、ジークフリードとユキルディスにのみ懐いている。

二匹ともジークフリードとユキルディスを大切にしてくれる存在には威嚇はしないが、それ以外には容赦がないのだ。
そして、二匹ともそうだが、一匹でも現れて暴れだしたら国など滅びる運命にある。

ジークフリード自身もそうだが、そんな存在がいるのにジークフリードを敵に回すなど馬鹿としか言い様のない所業である。

だからこそ、ラインハルトはユンゲート領開拓成功時には最善にして最良の約束を確約させないといけないのだ。